フライパンを購入してしばらくは問題はないのですが、ある程度使うと料理がひっつくようになったことありますよね。
私も東京で一人暮らしをしていたときに自炊していたのですが、私のフライパンもひっつきが酷かったです。フライパンを買って数ヶ月は良いのですけど、半年ぐらいの月日が経つと段々とくっつくようになり、たくさん油を敷いても駄目でした。
特にチャーハンや焼きそばなどの麺類を作ると張り付き、洗うのが大変だったのを思い出します。
テフロン加工のフライパンに「空焚き禁止」と書いてあるので、空焚きをしないように対策をしながら使っても張り付き駄目でした。
お金もギリギリの生活費で生活を送っていたので、頻繁に買い換えることもできずに我慢して使っていたのを覚えています。
- このフライパンがひっつくになった理由はあるのでしょうか?
- また、くっつかなくするにはどのように対策をすれば良いのでしょうか?
- フライパンのコーティングを復活させる方法はあるのでしょうか?
詳しく解説していきます。
フライパンがくっつく、ひっつく原因と対策
フライパンの温度
フライパンに食材がくっつく、ひっつく原因の1つが温度です。
フライパンの表面には目に見えない水分が付いていて、これを吸着水と言います。
この水分が、「食材のタンパク質」と「フライパンの金属」が合わさることでくっついてしまうのです。
このくっつきやすい温度が80度未満となっています。
ですから、しっかりと食材を入れる前にフライパンを熱っして水分を飛ばしておくことが、こびりつかないための方法です。
ただし、テフロン加工などのコーテイングがしてあるフライパンは、空焚きをするとコーテイング剥がれるので、温まる前に油を入れましょう。
また、強火で温めることでもコーテイングが剥がれるので、中火で加熱してください。
冷たい食材で温めたフライパンが冷める
次の原因が食材です。
せっかく80度以上のくっつきにくい状態になったフライパンに、魚や肉などの食材を冷たいままで入れると温度が下がります。
そうするとまた温度が80度未満になってしまい、食材がくっつきやすくなります。
食材は常温の状態で入れるのが好ましいです。
高温すぎるフライパン
しかし、逆にフライパンを200度以上まで上げてしまうと、今度は食材が焦げてくっつくので温度の上げ過ぎにも気を付けてください。
温度調整をするときのポイントは回し油
フライパンから煙が出るようになると温め過ぎなので、温め過ぎた場合はフライパンに油を回し入れ、馴染ませることで温度を調整します。
馴染ませて余った油はオイルポットに戻すか、キッチンペーパーなどで拭き取ってください。
フライパンに食材がくっつかないようにするには
魚料理でくっつない方法
フライパンで焼き魚や煮魚をするときは、必ずクッキングシートをしましょう。
焼き魚をするときは、クッキングシートの表面に油を薄く塗ると、焼き魚とクッキングシートがこびりつかないで焼けます。
煮魚のときは、フライパンとクッキングシートの隙間に汁が入り込まないようにクッキングシートを大きめに切り、フライパンの形に合わせて乗せると、汁が焦げ付いたりくっついたりしません。
目玉焼きでくっつない方法
目玉焼きを作るときは、フライパンを中火でしっかりと加熱するとくっつかないでキレイに焼けます。
目玉焼きのくっつかないフライパン調理の方法
- まず、卵を常温に戻しておきましょう。
- つぎに、油を多めに入れてまんべんなく油を回します。
- 余分になった油はオイルポットに移しましょう。
その状態で卵を入れれば焦げずに焼けます。
常温に戻した卵ですが、あまりにも常温で放置すると今度は卵が腐るので注意してください。
油を多めに入れるのが、くっつきにくいポイントです。
目玉焼きのくっつかない蒸し方
また、目玉焼きを作るときに水を入れて蒸すという方は、この方法で焦げずに焼くことができます。
- 常温の卵を用意。
- その状態から中火で焼いていき
- 卵がフライパンと接している部分に火が通ったのを確認
- 水を入れて弱火で蒸します。
肉料理
お肉を焼くときもお肉を常温に戻してから焼くとフライパンにくっつかないです。
フライパンもしっかりと加熱(高温に注意)して、油を馴染ませてから焼き始めるとこびりつくことがなくなります。
また、あまりお肉に火が通っていないときに触ると、お肉から水が出てしまい、その水分によりひっつく原因となります。
ですから、フライパンで焼いている時は、あまりお肉を触らないようにすることが大切です。
余談ですが、フライパンでお肉を焼くと肉汁が出てしまい、しぼんだお肉になってしまいますよね。
そこで溶岩プレートを使ってみてください。自宅でお肉を焼いても肉汁が出ず、簡単においしく焼くことができますよ。
セラミックフライパンのコーティングを復活
セラミックフライパンの特徴
セラミックとは簡単に言うと陶磁器などの焼き物のことを言います。
セラミックフライパンは料理をする表面が陶器加工してあるものです。
セラミックは硬度や耐熱性に優れ、フッ素樹脂加工フライパンと同じくらいに人気があります。
セラミックフライパンの良いところは、陶器なので遠赤外線効果でゆっくりじっくりと火が通ることです。
また耐久性があるので丈夫で長く使えます。
フッ素樹脂加工フライパンは、空焚きなどで高温になると有害なガスを出し人体に悪いですが、セラミックフライパンはそのようなことがないので安心して使えます。
セラミックフライパンにくっつく原因
セラミックフライパンがくっつくようになる原因は、熱と油です。
熱によるくっつき
セラミックフライパンは、強火で使うと表面のコーティングが剥がれ、ひっつくようになります。
高温で使うことで食材への火の通りも早いですが食材が焦げ、コーティングがはがれるので、強火で使うことは止めましょう。
セラミックフライパンの良いところは、遠赤外線効果でじっくりと火を通すことです。
ですから、強火で食材に一気に火を通すのではなく、中火で食材に火を通すと焦げ付かないで料理をすることができます。
油によるくっつき
2つ目の原因は油です。
セラミックフライパンは、油を使わなくても大丈夫と思っている方もいるようです。
しかし、セラミックフライパンは油を使わないと焦げます。
その理由は、セラミックの表面には目には見えない穴があり、そこを油で蓋をしないといけないからです。
油の量は本当に少しで良いので全体に塗り込み馴染ませると、くっつかない、こびりつかない、焦げ付かないセラミックフライパンになります。
また、油を塗ってもひっつくという方は、セラミックスの小さい穴に食材のカスが入り込んで、これがひっつきの原因となっているようです。
セラミックフライパンを復活させる方法
セラミックフライパンの小さい穴に食材のカスが入り込んで、焦げの原因を作ることがあります。
ですから、使用毎にしっかりと洗うことが大事です。
セラミックフライパンを復活させる方法は、セラミックの小さな穴に入り込んだ食材カスを取り除くこと。
セラミックフライパンの食材カスを取り除く手順
セラミックフライパンを使ったあとに洗う場合は、まず冷ましてから水を入れましょう。
その理由は、セラミックフライパンは急激な熱の変化に弱くコーテングが剥がれてしまうからです。
したがって、フライパンが十分に冷めてから水を入れて汚れが浮いてくるのを待ちましょう。
水を入れるときに重曹を入れると汚れが落ちやすくなります。
また、水を沸騰させたときにお酢を少し入れると汚れが取れやすくて良いです。
どちらかの方法で汚れを浮かせてください。
汚れが落ちない場合は、柔らかいスポンジで優しく洗いましょう。
タワシなどの硬い物で洗うとコーテングが剥がれてしまいます。
また、洗剤で洗う時は研磨剤入や塩素系漂白剤はさけましょう。
どちらもコーテングに傷をつけます。
使い始めや定期的なメンテナンス、高温で洗ったあとなどはセラミック面に油がない状態です。
このような場合は油ならしをします。
油ならしの手順は
- 弱火で30秒間軽く温める
- コンロから下ろし、油をスプーン1杯分入れる
- キッチンペーパーなどで、馴染ませる
この手順で油を全体に塗り込んでいきましょう。
油ならしをしておくことでひっつかないセラミックフライパンに復活します。
なお、上記の復活方法でも寿命はあり、セラミックフライパンは1,2年程度が替え時です。そのくらいで買い替えを検討しましょう。
セラミックフライパンを復活させる方法まとめ
- 食材カスを取り除く
- 油ならしをする
フッ素加工フライパンのコーティングを復活
フッ素加工フライパンの特徴
フッ素樹脂加工とテフロン加工の違い
フッ素加工フライパンにはフッ素樹脂加工とテフロン加工のフライパンがありますが、まずはこの違いから説明していきましょう。
では、フッ素樹脂加工とテフロン加工の違いは何かと言うと、層の厚さです。フッ素樹脂加工に比べてテフロン加工は2層以上違います。
また、マーブルコートとダイヤモンドコーティングのフライパンがありますが、こちらもフッ素樹脂加工のフライパンです。
マーブルコートとダイヤモンドコーティング、この2つの違いはなにかと言うと、それはコーテイングに使われている粉の違いです。マーブルコートは大理石の粉で、ダイヤモンドコーティングは人工ダイヤモンドの粉を使っています。
フッ素加工フライパンの特徴
フッ素加工フライパンのメリットと言えばひっつきにくいということです。
また、洗いやすいというのもメリットと言えます。
これはなぜかと言うと、フッ素加工されたフライパンは摩擦が少なく滑りが良いためもともと食材がくっつきにくいのです。
油も少なくヘルシーに料理ができて一石二鳥。
さらに、フッ素加工フライパンの価格は安く誰にでも使いこなせるフライパンです。
フッ素加工フライパンのデメリットとしては、高温に弱く、高温で空焚きをするとフッ素加工のコーティングが剥げてしまいます。
また、傷が付きやすいので、金属製の調理器具は使えません。
ですから、別にフッ素加工フライパンに合った調理器具を買う必要があります。
フッ素フライパンにはシリコン製の調理器具がおすすめです。
フッ素加工フライパンにくっつく原因
このフッ素加工フライパンに食材がくっつく、ひっつく原因を説明します。
空焚き
まず1つ目の原因は空焚きをすることです。
空焚きをすることでフッ素樹脂加工が剥がれてしまい、これが焦げ付きの原因になります。
また、熱しすぎると有毒ガスが出ることもあるので注意しましょう。
大きなフライパンで少量の食材を温めると空焚きと同じ状態になります。
そんなときは油を軽く塗っていただくと空焚き状態になることはないです。
急激な温度変化
原因の2つ目は急激な温度変化です。調理後すぐに水を掛けるのは止めましょう。
この行為でフライパンを歪めてしまい、その結果コーテイングが剥がれてしまうので、くっつきやすくひっつく原因になります。
傷を付けること
3つ目は傷を付けることです。
金属ヘラなどで傷をつけるとフッ素樹脂加工が剥がれやすくなり焦げる原因になります。
フライパンを洗うときも硬いスポンジやタワシ、洗剤も研磨剤が入っているものを使うと、表面が擦れてフッ素樹脂加工が薄くなっていき寿命が縮まっていきます。
フッ素加工フライパンに限らず、どのフライパンのコーティングも剥がしてしまうため、金属からシリコン調理器具へ変更していきたいですね。
フッ素加工フライパンのコーテイングを復活させる方法
まずは普段からコーテイングの状態に注意して、空焚きや急速に冷やしたりしないことが大切です。
フライパンでアルミホイルを使った料理をするときにも空焚きに注意しましょう。
もし、アルミホイルを使った料理をするときは、空焚きをしないように油を入れて、煙が出始めたら水で温度を下げるなどをして調理をします。
フライパン用でないアルミホイルなら、1度しわくちゃにしてから焼き始めると焦げ付かないので良いです。
ただし、アルミホイルで表面を傷つけてしまい、コーテイングが剥げたり、ダメージを与えたりすることもあるので注意しましょう。
フッ素加工は自分で復活させることもできます。
その復活方法に使うのは「フッ素革命」という商品です。
この商品を使ってフッ素加工がはがれたフライパンに塗って復活させていきます。
フッ素革命で復活させるなら、今後も塗すことができるのでコスパが高いと言えますが、業者に頼むとなると少しコスパが悪いです。
よほど思い入れのあるフライパンでないともったいないですね。
フッ素フライパンのコーティングがはがれた場合、おすすめの方法は
- フッ素革命で復活させる
- 新しくフッ素加工フライパンを買い替える
この2択になるでしょう。
空焚きや温度変化に注意して使っているのに焦げ付くようになった
しかし、空焚きや温度変化に注意して使っているのに、焦げ付くようになったというときもあるとは思います。
そのような場合は、まず、水を入れて沸騰させてみましょう。
その後、熱を冷ましてから中性洗剤で優しく洗います。これをする理由は、フライパンの表面の見えない油汚れがあり、それが焦げ付きの原因だからです。
もしこれでも改善せずにくっつく、ひっつくようならフッ素樹脂加工が剥げたためだと考えられます。
そんなときは寿命で替え時と思い買い換えるか、フッ素加工をして直すようにましょう。
アルミフライパンを復活
アルミフライパンの特徴
- アルミフライパンの特徴1 軽い
-
一般な家庭でアルミフライパンを使うことは少ないと思います。
しかし、このアルミフライパンは、他の金属製の鉄フライパンやステンレスフライパンと比べると軽いというのが1つ目の特徴で女性でも手軽に使えます。
- アルミフライパンの特徴2 熱伝導率が良い
-
2つ目は火力調整がしやすいことです。
アルミフライパンは熱伝導が良く弱火でも十分に火が通ります。
熱伝導が良いので水分調整もしやすく、アルコールを使った料理などでアルコール飛ばしも簡単です。
- アルミフライパンの特徴3 食材の色を確認しやすい
-
3つ目は食材の状況を確認しながら調理ができます。
これは、他の鉄フライパンやフッ素加工フライパンなどは表面の内側が黒いですよね。
黒いと食材が焦げた色なのか、フライパンに焦げができてそれが食材についたものなのかが分かりにくいです。
しかし、アルミフライパンは銀色なので、その判断がしやすく食材の状態を確認しながら調理ができます。
アルミフライパンにくっつく原因2つ
そもそもコーティングされていない
アルミフライパンに食材が張り付く、焦げる原因は2つです。
まず1つ目の原因は、フッ素加工のマーブルコートやダイヤモンドコーティングなどのように表面にコーティングされていないので、油を使わないと張り付く原因なります。
また、油なじみが良くないので炒める、焼くが苦手です。
ですが、使用するたびに残った油が馴染んでいくのでくっつかない、こびりつかないフライパンに成長していくのもアルミフライパンの魅力。
熱伝導率が良いゆえに焦げやすい
2つ目の原因は熱伝導が良いので、食材がすぐに温まり焦げやすいです。
その他にも焦げ付いたり、くっついたりする原因ではないですが、取っ手が熱で熱くなったり、高温や酸に弱かったり、IH調理ができないという欠点があるので、使うときは注意しましょう。
アルミフライパンを長持ちさせる方法
アルミフライパンは、そもそもコーティングされていないため復活方法はありません。
ですからアルミフライパンを長持ちさせる方法として説明します。
まずはアルミフライパンを購入したら使う前に、米の研ぎ汁やクズ野菜を合わせて30分くらい煮ましょう。
この方法をすることで表面に酸化皮膜というものができて、アルミを酸やアルカリから守ります。
フライパンを使う前に油ならしをしましょう。
なぜなら、アルミフライパンはもともと張り付きやすいからです。
ですから、油ならしで油を馴染ませて、食材の張り付きを防ぎましょう。
油ならしの手順は
- 弱火で30秒間軽く温める
- コンロから下ろし、油をスプーン1杯分入れる
- キッチンペーパーなどで、馴染ませる
アルミフライパンを洗うときは普通に中性洗剤で洗います。
焦げ付きがありフライパンを擦らないと行けない場合は、たわしで擦っても大丈夫です。
どうしても取れない焦げ付きの場合は、フライパンに水を入れて沸騰させると浮いてくるので取りやすいです。
最後は必ず水切りして乾かすのを忘れないでください。
銅フライパンを復活
銅フライパンの特徴
銅フライパンの良いところは、熱が伝わりやすく均等に熱が伝わることです。
これはアルミフライパンと同じ。
ですから、早く火を通したい食材、均等に熱を入れたいときに向いています。
また、鉄フライパンやステンレスフライパンのような金属製の素材よりも保温性、熱伝導に優れています。
さらに銅は使っていくと酸化して緑青(ロクショウ)というのがでます。緑青とは銅にでる緑色の汚れみたいなもので、
害は特にありません。
ですからデメリットというほどではありませんが、見た目は悪くなります。
銅フライパンにくっつく原因
銅フライパンで焦げ付く原因は温度です。
銅フライパンは熱伝導が良いのですぐに高温になり、その状態で食材を調理するとくっついたり、焦げる原因になります。
銅フライパンを復活させる方法
銅フライパンは胴の表面に錫(スズ)でコーティングしてあります。
これがはがれてしまったら自力での復活方法はありません。
業者に依頼することで復活を試みることが可能です。
ですが自分で長持ちさせる方法はあります。
まず、銅フライパンの焦げ付きの原因は油を使わないで調理しているか、高温で食材を焦がしているかのどちらかです。
ですから、まずは、銅フライパンを長持ちさせるために調理方法から改善していきましょう。
では、どのような調理方法が良いのでしょうか。
まずは、銅フライパンを使うときはしっかりと油を馴染ませましょう。
油ならしの手順は
- 弱火で30秒間軽く温める
- コンロから下ろし、油をスプーン1杯分入れる
- キッチンペーパーなどで、馴染ませる
あとは、温度を調節しながら調理をすることで、焦げ付かないように料理をすることができます。
もし焦げ付きそうになったら油を入れると良いです。
また、焦げ付いたものをしっかりと取り除かないと焦げる原因となるので、必ず使い終わったあとは洗い、手入れをしておきましょう。
洗い方は洗剤をつけ、スポンジなどで優しく洗います。
硬いスポンジや金属たわしを使うとメッキが剥がれるので注意しましょう。
焦げ付いた場合は、お湯で焦げ付きを浮かせることができるので、あとは軽く擦るだけで汚れは取れます。
さらに、銅についた緑青からの復活方法は、クリームクレンザーで擦るとキレイになるので試してみてください。また、外側の汚れを落としたいときは、粉のクレンザーや塩とレモンを使うとキレイに落とすことができます。
銅フライパンを落としたり、ぶつけたりして変形させてしまった、または表面の錫メッキがはがれてしまった場合は、修理を依頼することはできます。
しかし、依頼しても元に戻せるかはフライパンの状態次第です。
状態が悪ければ修理ができないので、その場合は、買い替えを検討しましょう。それ以外では寿命は特になく壊れたり、穴が開かなければずっと使えます。
銅フライパンの錫コーティングの補足
銅フライパンの表面には錫(スズ)メッキでコーティングしてありますが、これは昔からの名残です。
簡単に説明すると、銅から発生するサビは有害とされていたため、錫でのコーティングをしてフライパンを製造していました。
しかし現在は、銅から発生するサビは無毒と認定されたため、錫メッキなしのフライパンが主流になっています。
錫メッキなしのフライパンであればコーティングの剥がれを気にしなくても良いのでおすすめ。
鉄フライパンの復活
鉄フライパンの特徴
鉄フライパンの良いところは、熱伝導が高いところです。
また、強い火力での調理にも適しているので、食材の味を封じ込めることができ、食材を美味しく調理することができます。
また、フッ素加工樹脂加工のフライパンとは違い、コーティングが剥がれてくることもないので、寿命などは気にせず使えます。
さらに、鉄フライパンは丈夫で傷に強く、金属製のお玉やヘラなどで調理をすることも可能です。
しかし、手入れをしないと焦げ付きなどの原因となるので、手入れはだけはしっかりとしましょう。
加えて、鉄フライパンから鉄が溶けて食材に混ざるので鉄分も取れます。
鉄フライパンの悪いところは重さです。
重いものは直径30cm程のサイズで2kg程ある製品もあります。同じサイズのアルミフライパンは1kg前後なので重さを考慮して買うことが必要です。
ちなみに鉄板が薄くなっている軽量鉄フライパンというものがあり、それですと1kg以下のものがあります。
鉄フライパンにはさまざまな種類の重さ、サイズがあるので自分に合ったものを購入しましょう。
軽量でIH、直火OK、育てる鉄フライパンならコレ
鉄フライパンにくっつく原因
洗剤で洗っている
鉄フライパンがひっつく、焦げ付きの原因の1つが洗剤で洗っていること。
その理由としては、鉄フライパンは調理をするごとに油が表面に馴染んでいくのですが、それを洗剤で油を洗い流してしまうからです。
鉄フライパンは洗剤で洗ってはいけません。
水で洗うのが正解です。
使うごとの油が馴染み「育てる」のが鉄フライパンです。
焦げ付いた成分が表面に残っている
もう1つの原因は、焦げ付いた成分が表面に残っていることです。使っているうちに焦げ付くようになったという方はこれが原因の1つだと思います。
焦げ付いた成分が使うごとに頑固に張り付き、そこが周囲との温度差を生み焦げる原因となるので注意しましょう。
他にも火加減が強かったり、調理のときの油の量が少ないとくっつきや焦げる原因となります。
鉄フライパンを復活させる方法
鉄フライパンが焦げ付くようになる原因は、フライパンに油が馴染んでいないことです。
ですから、購入時や使い始めるときにしっかりと油を馴染ませておくことが大事になります。
油ならしの手順
まずは初めに煙が出るくらいに熱しましょう。
そうしたら火傷に注意しながら油を染み込ませたキッチンペーパーなどで、全体を拭き油を馴染ませます。
また、油を馴染ませているのに焦げ付くようになる原因は、焦げた成分がフライパンの表面に残っているからです。
ですから、この焦げた成分を取り除くために一度水でしっかりと洗いましょう。
洗うときは、まずは水かお湯だけで洗剤は使わずに洗い、擦るときはスポンジや普通のたわしで擦ります。
洗い終わったら水でしっかりと洗い流し、その後に空焼きで水分を飛ばしましょう。
水分が無くなったらキッチンペーパーなどに油をつけてフライパンに塗り込みます。
これで使い終わった後のメンテナンスは終了です。
なお、焦げ付きが酷く張り付いて取れない場合は、仕方がないのでナイロンたわしか金属たわしで焦げを取り除きましょう。
このときに研磨剤が入っているクレンザーを使うと良い取りやすいです。
焦げ付きを取り除いたあとは、しっかりと空焼きと油ならしをしましょう。
鉄フライパンの油ならしについての補足
鉄フライパンを購入したらまず油ならしをしなければなりません。
鉄のフライパンは油膜を形成し育てるという概念があるからです。
通常、鉄フライパンはこの工程をしなければなりませんが非常にめんどくさいですよね。
しかも素人がやるのは難しそうです。
そこで鉄フライパンを購入する際は、あらかじめ油ならし(シーズニング)を職人がしてくれているものを購入すると油ならし(シーズニング)の手間が省けます。
以下のフライパンは、油ならし不要で、育てていくことのみに集中することができます。
チタンフライパンの復活
チタンフライパンの特徴
良い所
軽い
IHコンロなどでよく使われている、チタンフライパンの良いところの1つ目は、鉄フライパンの半分程度の重さということです。
ですから、お年寄りや腕力が少ない女性でも使えます。
丈夫
良いところの2つ目はぶつける、落とすなどをしても変形はしませんし、熱にも強いので熱で変形することもありません。
また、酸にも強い耐性を持っているので、どんな食材や調理方法でも長持ちします。ですから、キレイなままで寿命などは気にせずに使えるフライパンです。
錆びない
サビにも強く、サビやすいフライパンのように水分を飛ばさなくても使えるので管理が簡単です。
海水でも錆びないので、調理で使う塩くらいでは痛むことがないです。
悪い所
熱伝導が悪い
チタンフライパンの悪いところの1つ目は、熱伝導が悪いことです。熱伝導が悪いので温めるのに時間がかかります。フライパンも温まりにくく、食材に火が通るのも遅いです。ですから、強い火力で一気に焼き上げる料理には向きません。しかし、保温性は高いのでゆっくり火を通したい肉や魚のソテーなどの料理には向いています。
焼きムラが出やすい
悪いところの2つ目は焼くときにムラが出やすいことです。その理由も、チタンは熱伝導が悪いので熱が伝わりにくく、均一には温まってくれません。ですから、焼くときにもムラができます。
チタンフライパンにくっつく原因
チタンフライパンの焦げる原因は、フライパンの温度が低い状態で食材を調理していることです。
フライパンの温度が低いと食材のタンパク質と金属がくっついてしまいます。ですから、フライパンをしっかりと温めるようにしましょう。
チタンフライパンを復活させる方法
チタンフライパンの焦げ付きを抑えるための対策は、しっかりとフライパンを温めて使うことです。
フライパンがしっかりと温まっていれば、食材のタンパク質と金属が合わさりくっつくことを防げます。
チタンフライパンを焦げ付かせてしまった場合の復活方法は擦ることです。
チタンフライパンは硬く丈夫なのでたわしなどで擦っても傷は付きません。
ステンレスフライパンを復活
ステンレスフライパンの特徴
ステンレスフライパンの良いところのは、鉄フライパンと比べて錆びにくいところや手入れが簡単で軽いところです。
また、熱に強く丈夫で、使い方が良ければ寿命はなくずっと使えます。
さらに、保温性もあるので予熱をするような調理にもつかえるフライパンです。
ステンレスフライパンの悪いところと言えば、使い方が悪いとくっついてしまうこと。
また、温まるまでに時間がかかったり、予熱が悪いと焼きムラができたりするというところが悪いところと言えます。
ステンレスフライパンにくっつく原因
ステンレスフライパンが焦げ付く原因は、予熱が足りていないということが考えられます。
この理由は、温度が低いときに食材を入れると、食材のタンパク質と金属がくっつきそれが焦げ付きの原因になるからです。
また、フライパンの温度を下げないために、食材はなるべく冷えていない状態物を使用するのが好ましいです。
ただし、それは難しいのであくまでも、理想論という事で覚えておいてください。
ステンレスフライパンにくっつかないようにする対策
使うときはしっかりとフライパンを温めることで焦げ付きの対策になります。
調理をするときの火加減は弱火か中火で焼くといいです。
水分のある野菜などの食材はくっつきにくいですが、肉料理などのくっつきやすいものはあまり動かさないで焼きます。
肉は動かすと肉汁が出て余計にくっつきやすくなるためです。
使用後はすぐに水で洗いましょう。
洗剤を使うと馴染んだ油も落としてしまいますのでなるべく使用しないのがベスト。
もし、汚れが気になり洗剤で洗ってしまったら、乾かしたあとに油を馴染ませるようにしましょう。
ステンレスフライパンを復活させる方法
フライパンに焦げ付いてしまった場合の復活方法を紹介します。
まずは、水を入れて少し待ちましょう。そうすると焦げが自然に剥がれてきます。
これでも剥がれない場合は、そのまま水を沸騰させましょう。
そうすることで焦げ付きが浮いてきます。
あとはスポンジなどで軽く擦るだけです。
くっつくフライパンを買い替えるならコレがおすすめ
最近焦げ付くようになったと思っている方は、フライパンの寿命かもしれません。
フライパンの寿命はコーティングがなっているもので1,2年。長くても3年です。
鉄製のものは10年、寿命はなく一生使えるとも言われていますよ。
また、フッ素樹脂が剥げた場合は自分で直すこともできますが、替え時がきたと考えて買い換えるのも良いかもしれません。
そんなフライパンの替え時がきた時のために、いくつかくっつきにくいフライパンを紹介しますね。フライパンには種類がたくさんあるので、自分にあったフライパンを選びましょう。
ティファール
フランスに本社があるティファールはこびりつかないフライパンで有名ですよね。
発売しているフライパンの種類もさまざまでガスで使えるもの、IHコンロで使えるものガスとIHコンロで使えるものがあります。素材も種類が豊富でチタン製、ステンレス製等さまざまにあります。
フライパンを使うときには温度が大事ですが、ティファールのフライパンなら食材を入れるタイミングが分かるマークがついているので安心です。
ドウシシャevercook フライパン
くっつきにくいフライパンでオススメしたいのが「ドウシシャevercook フライパン」というフライパンです。
このフライパンはフッ素樹脂が長持ちするように作られていて、1,000回スチールウール擦ってもこびりつかないで使えるフライパンです。
コーティングが良く食材の滑りも良いので、少ない力でフライパンを煽ることができます。汚れ落ちも良いので、洗浄も簡単です。
レミパンプラス
料理愛好家で知られている平野レミさんが監修しているレミパン。
3層のコーティングでかなり擦っても卵がこびりつくということがありません。
いつのフライパンではさまざまな種類の調理方法ができ、軽量なので使いやすいです。
フライパンにひっつく理由とくっつかなくする方法まとめ
フライパンの焦げ付きの原因について解説してきましたが、大切なのは温度と油です。
フライパンがしっかりと熱くなっている状態で食材を入れればくっつきにくく、焦げ付かないで調理できます。しかし、温度が低くい場合、高い場合はひっつく原因になったり焦げる原因になるので注意です。
油も使うときにしっかりと馴染ませてから使うことで焦げない、こびりつかないで調理をすることができます。
セラミックフライパンやフッ素加工フライパンを使うときは高温に注意です。
高温で使うことでコーティングが剥げることになります。また、使うときは温める前に油を馴染ませて急激な温度変化をさけることもコーティングを守るには大事です。
フッ素加工フライパンは焦げ付くようになってきたら、コーティングが剥げた証拠です。
自身で「フッ素革命」という商品を使って直すことできます。また、業者に直すように依頼することもできますが、替え時と考えて買い換えることも検討しましょう。
金属製のフライパンを使うときは、しっかりと油ならしをして油を馴染ませておくことが、フライパンの焦げ付き対策には必要となります。
洗う時も洗剤などはあまり使わずに水で洗うことが焦げ付かないようにする方法です。手入れの仕方が良ければ寿命を気にすることはなく長く使えます。
コメント