テフロン加工やフッ素加工の毒性や安全性/使うのは危険か?

テフロン加工やフッ素加工ののフライパンに関する毒性について聞いた事は無いでしょうか。テフロン加工には安全性があまりなく使うのは危険なのでしょうか。

この記事ではテフロン加工やフッ素加工の毒性や安全に使う為の方法について解説しています。

目次

テフロン加工とフッ素加工は同じもの

ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)

ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とはフッ素原子と炭素原子のみで成立するフッ素樹脂のことを指しており、1930年台にデュポン社の研究員が新たな冷媒を作るため炭素や水素などフロン類の研究中に発見しました。

後にデュポン社がこのフッ素樹脂(PTFE)を製品化したものが、今ではフライパンのコーティングとして一般的に知られている「テフロン」なのです。

テフロン加工とは

「テフロン加工」とはフッ素樹脂のコーティングのことであり、デュポン社の商標名になります。

後の2015年にはデュポン社の子会社だったケマーズ社が独立とともに「テフロン」の商標を移管しました。

加工自体は同じもの

フライパンの売り場で目にする「テフロン加工」「フッ素加工」とは加工自体が同じで、デュポン社(ケマーズ社)の商標以外のものを「フッ素加工」と呼んでいるのです。

  • テフロン=フッ素樹脂
  • テフロン加工=フッ素樹脂加工
  • テフロンコーティング=フッ素樹脂コーティング

特徴

テフロン加工、フッ素樹脂加工はその特徴からフライパンだけでなく様々な工業用途にも使われています。

  • 非粘着性….コーティングにものが付きにくいという特性からフライパンや炊飯器、コピー機、プリンターなど。
  • 低摩耗性….摩耗係数が低いことから潤滑剤、自動車部品のベアリング、ブレーキパッドなど。
  • 耐薬品性….酸やアルカリに強いことから半導体製造装置用部品など。
  • 耐熱性….樹脂の中では最高クラスの耐熱性であることから、自動車部品のベアリング、オイルシールなど。
  • 絶縁性….電気を通さないことから、携帯電話やパソコンなどの電子機器、光ファイバーケーブルなど。

フライパンとしての特徴には「焦げにくい」「食材がこびり付きにくい」「汚れが落としやすく洗浄が楽」などが挙げられます。

基本的にはテフロン加工フライパンより、さらに加工されているマーブルコートフライパンのほうがおすすめです。

テフロン加工のフライパンの毒性

テフロン加工の耐熱性

テフロン加工、フッ素樹脂加工フライパンの温度上限は260度とされており、強火を使った調理には向いていません。

空焚きも厳禁で耐熱温度を超えてしまうと樹脂コーティングが剥がれ始め、有害なガスを発生させる恐れがあります。

空焚きによって発生するガスとは?

神奈川県が行ったフッ素樹脂加工(テフロン加工)されたフライパンのテストによると、カセットコンロで空焚きしたフライパンは5分で370度に達して、400度を超えるとフッ素樹脂コーティングが熱分解を起こしたようです。

フッ素樹脂加工したフライパンのテスト

カセットコンロによりフライパンを加熱すると5分で370℃に達し、フッ素樹脂塗膜は 400℃を超えると熱分解が起こりました。

http://www.pref.kanagawa.jp/docs/r7b/cnt/f370222/p440348.html

加熱した423度で目視で確認できない以下のガスの発生が確認されています。

  • テトラフルオロエチレン….無色無臭、呼吸困難になる恐れ
  • ヘキサフルオロプロペン….無色無臭、めまいや窒息の恐れ
  • プロペン….無色微石油臭、眠気、めまいの恐れ
  • クロロメタン….無色微香臭、吐き気、頭痛の恐れ
  • ブテン….無色無臭、眠気、めまいの恐れ

通常調理ではフライパンに食材が入っているため、極端な耐熱温度を超えるような高温にはならないと推定されることから、今回のテストは誤って空焚きをした場合を想定しているということです。

インフルエンザのような症状

内閣府食品安全委員会のフッ素樹脂の人に対する影響についての平成24年の資料によりますと、調理器具から剥がれたフッ素樹脂の破片を飲み込んでしまっても、体内に吸収されずにそのまま通過して毒性反応は起こさないとされています。

内閣府食品委員会 フッ素樹脂

4.毒性に関する科学的知見(国内/国際機関/諸外国)

はがれ落ちたコーティングの薄片を飲み込んだとしても、体に 吸収されず体内をそのまま通過し、ヒトの体にいかなる毒性反 応も引き起こさない。(2005)

https://www.fsc.go.jp/sonota/factsheets/f02_fluorocarbon_polymers.pdf

一方でフッ素樹脂の耐熱温度を超えた加熱をしてできた熱分解生成物を吸引した場合には高い毒性が示されています。

ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を315度から375度で加熱した時に生成する物質を吸引した場合、人に対してインフルエンザのような症状が報告されています。

内閣府食品委員会 2.ヒトに対する影響

PTFEの場合、315~375°Cで加熱した時の生成物を吸引した場合にインフルエンザに似た症 状を示すとされています。

https://www.fsc.go.jp/sonota/factsheets/f02_fluorocarbon_polymers.pdf

また加熱したことで発生するガスの吸入によって哺乳動物や、鳥類に致死性与える原因になるという報告もあるとされています。

テフロン加工の安全性を確保するための使い方

耐熱温度を超えない

テフロン加工、フッ素加工のフライパンには耐熱温度(260度)に注意して強火を避けて、中火以下で調理するようにしましょう。

強火を避けることでコーティングへの負担も少なく、寿命を伸ばすことができます。

ちなみに調理の最適な温度は180度前後とされており、200度あたりで油やバターが焦げ始めます。

空焚き厳禁

空焚きはフッ素樹脂のコーティングが剥がれて有害とされるガスを発生させる危険性がありますので、調理の際には必ず油を敷いてから着火するようにしてください。

また、洗浄した後の水切りのために空焚きをするのも厳禁です。

万が一空焚きをしてしまった場合は、速やかに換気するようにして身体に異変がないか確認しましょう。

吐き気やめまいなどの症状を感じたときは、医療機関に相談するようにしてください。

温度変化を避ける

テフロン加工、フッ素加工のフライパンは急激な温度変化によってコーティングにダメージを与える恐れがありますので、調理後の高温なまま冷水で洗うような行為は避けてください。

必ず熱を冷ましてから洗うようにしましょう。

またフライパンに熱を含んだ料理を入れっぱなしにした状態で、冷蔵庫に保存するような行為も厳禁です。

金属調理器具を使わない

金属ヘラなどを使うことで表面のコーティングを傷つけて、フライパンの寿命を短くしてしまう可能性があります。

テフロン加工、フッ素加工のフライパンの中には金属ヘラ対応とされるものもありますが、コーティングを剥がさないためには金属製を避けて木製や樹脂製のヘラなどを使うと良いでしょう。

調理後の器具は片づける

テフロン加工、フッ素加工のフライパンの表面コーティングには目に見えない無数の穴が存在しており、油を含んだ料理を入れっぱなしにしておくとその塩分などで錆びを誘発してフッ素樹脂コーティングにダメージを与えます。

調理したものは速やかにフライパンから食器などに移すように心がけてください。

優しく洗う

タワシや研磨粒子入りなどのスポンジでテフロン加工、フッ素樹脂加工のフライパンを洗うと表面のコーティングを削ってしまい、その後の調理に焦げ付きやこびり付きの原因を作ってしまう恐れがあります。

コーティングのダメージを防ぐためにも柔らかいスポンジと食器用洗剤で優しく洗ってください。

洗った後は速やかに水切りもしておきましょう。

テフロン加工やフッ素加工の毒性や安全性まとめ

テフロン加工、フッ素加工のフライパンは「焦げにくい」「食材がこびり付きにくい」「汚れが落としやすく洗浄が楽」といったメリットの反面、強火を使った調理は不向きであったり急激な温度変化に弱いといったデメリットもあります。

テフロン加工、フッ素加工のフライパンを安全により長く使用するためにをまとめると

  • 耐熱温度を超えない(中火以下での使用を心がける)
  • 空焚き厳禁
  • 急な温度変化を避ける
  • 金属製食器の使用を避ける
  • 調理したものを入れっぱなしにしない
  • フライパンを優しく洗う(水切りもしっかり行う)

フッ素樹脂加工のフライパンを空焚きすることで発生するガスは有害性があっても、人に対して致死性のあるような毒ガスでは無さそうです。

しかし発生するガスは無害とも言えず、発生量次第ではめまいや吐き気などの危険性があることも忘れないでおいた方が良いでしょう。

とはいえテフロン加工、フッ素加工のフライパンは正しい使い方さえ守ればその手軽さが重宝することも多いでしょう。

そもそも使用するにあたって危険か安全かという極論を求めるような製品をメーカーも作るはずがありません。

フッ素樹脂コーティングのフライパンはコーティング層が多層であるほど丈夫で長持ちする傾向にあるので、新たに購入を考えている場合はそれを念頭に置いておくことをおすすめします。

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