レンジで2分ほど加熱するだけで気軽に食べられるサトウのごはんですが、自炊と比べてコスパは良いのでしょうか。
今回はサトウのごはんと自炊に対して、前提を設定しながら作業や費用などを比較して検証していきたいと思います。
費用の比較
サトウのごはんの場合
1パック200gを前提に
サトウのごはんはお米の種類が豊富でかつ内容量でも1パック130gから260gまでと幅があります。
今回はサトウのごはん以外のレトルトごはんとしても定番に近い容量200gを前提に話を進めていきたいと思います。
新潟県産コシヒカリ200g
例としてAmazonでサトウのごはん新潟県産コシヒカリ200gの値段をみてみましょう。
これは米の種類でも値段が変わるので、米の種類にこだわらなければ1パックの値段はもう少し下がると思います。
自炊する場合
炊飯器
自炊する場合は炊飯器が必要になり、レンジで加熱するだけのレトルトご飯との違いになってきますね。
比較するにあたり、ここはレトルトご飯との比較として1人暮らしという設定で考えたいと思います。
1人暮らしの場合3合~5合焚きのサイズが最適とされることが多いですが、炊飯器には加熱方法が3種類あり
- IH圧力式….火力が強く、米をムラがなく美味しく炊けるが値段が高い
- IH式….火力は普通で、米のムラは少なく値段は3種類の中で中間位置
- マイコン式….消費電力が少ない分火力が弱く、米にムラが出る場合があるが値段が安い
上記からご飯にこだわって選ぶのであればIH圧力式となり、米が炊ければ良いというのであれば一番安いのは3合焚きマイコン式で5000円から8000円台くらいで購入可能です。
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水道代
自炊の場合はお米を研いで合数に合わせて釜に水を溜める必要があるため、パックご飯と違い水が必要になります。
水道の基本料金は地域によって格差がありますが、自炊のために必要な水道代は3合炊いた場合でも1円以下と考えて良いでしょう。
今回の比較では水道料金についての厳密な費用計算はできませんので除外します。
新潟県産コシヒカリ無洗米5kg
サトウのごはんの種類に近づけるために、比較する米の種類を新潟県産コシヒカリ無洗米としていきたいと思います。
こちらもAmazonで検索してみたところ、安いもので¥2561というのがありました(タイムセールを除く)。
1合は約150gとして考えると5kgの無洗米では約33合ほど炊くことができます。
1合(150g)の水を含んで炊き上がった米は炊く前の重さの2.1倍から2.3倍ほどになると言われていますので、今回はその中間をとって2.2倍の330gとします。
200g×55パック分
1合を炊飯すると150g→330gに変化するという前提計算で、無洗米5kgからできる1パック分(200g)は55パックできることになります。
1日1食として考えれば1ヶ月と25日分ということですね。
- 単純計算で5000g(炊く前の米5kg)×2.2倍(炊き上がる量)=11000g
- 11000g÷1パック(200g)=55パック
しかし単純にこれで¥2561÷55=1パック分(約46.6円)というわけではありません。
自炊の場合には炊飯の準備工程と、1度に何合炊飯するかという条件を加える必要があります。
調理作業の比較
パックごはんはレンジで2分
レトルトご飯は内容量によってレンジの加熱時間が異なりますが、サトウのごはん200gはレンジ500w~600wで加熱時間2分必要です。
調理方法はレンジの他に熱湯で15分温めるやり方もありますが、今回は自炊したご飯を冷凍保存して解凍のためにレンジを使用することからレンジを前提とします。
ご飯を炊く
1回に3合炊く
1人暮らしで自炊するために最適な炊飯器は3合~5合焚きとされていることが多いですが、ここでは3合焚きの設定で1回の炊飯を冷凍保存分も含めて3合とします。
3合はお米450gで炊き上がることでおよそ990gとなり、1パック200gで計算すると990g÷200g=4.95パック分となります。
1日1食の米を食べる前提だと3合炊いた場合、1度の炊飯でおよそ5日分できる計算です。
5日に一度の炊飯
上記の計算で自炊すると5日に一度炊飯して、1食はその日食べて残りをタッパーやラップで冷凍保存できるので調理の時短が可能です。
炊飯器の使用も1ヶ月(30日)に6回で済むことになり、電気費用の節約にもなるのではないでしょうか。
使用回数は1年(12ヶ月)×6回=72回(炊飯器の使用回数)という計算になります。
時間や労力の比較
レンジに入れるだけ
パックご飯はレンジにれて加熱するだけで食べることができるので炊いたご飯に比べれば圧倒的な時短となります。
サトウのごはんのレンジ加熱時間は
- 130g….1分30秒
- 150g….1分40秒
- 200g….2分
- 260g….2分30秒
パックご飯の作業時間はレンジの加熱時間がメインになり、作業もレンジからの出し入れ(数秒)だけて済んでしまいます。
炊いたご飯
炊いたご飯に辿り着くまでに必要な工程をみると
- 米を計量する….1分
- 水研ぎ….3分前後
- 炊飯….40分~60分(炊飯器の機能による)
炊飯器のスイッチを押す前の工程で4分~5分程度、炊き上がりまでには通常で50分~60分で早焚き機能で30分~40分といったところでしょう。
冷凍保存から解凍
冷凍保存
炊いたご飯を冷凍保存するためには
- タッパーやラップにご飯を移す….3分~5分
- 移したご飯を冷ます….15分くらい
- 冷凍する
解凍
冷凍保存したご飯を解凍する工程は
- 解凍室からご飯を出す….1分
- レンジに入れて加熱解凍する….600wで3分程度
- 茶碗に移す….1分
電気代の比較
電子レンジ
共通した加熱方法
パックご飯を食べるためには沸騰したお湯か電子レンジでの加熱が必要になります。
炊いたご飯を冷凍保存した場合にも解凍のために電子レンジが有効ですので、ここでは電子レンジの使用時にかかる電気代を比較しようと思います。
試算方法はw(ワット)をkw(キロワット)に直し、h(時間)と電力の目安単価とされる電力単価27円/kwhをかけていきます。
500wで2分間の場合
パックご飯200gを電子レンジ500wで2分間加熱した時の電気代は
(500w÷1000w)×(2分÷60分)×27円/kwh=0.45円となります。
冷凍ご飯の解凍
冷凍ご飯をレンジで解凍する場合は温めで様子をみながらという方法もありますが、ここでは比較のしやすさから500wで3分加熱とします。
すると(500w÷1000w)×(3分÷60分)×27円/khw=0.675円となります。
パックご飯の加熱時間に比べて多少時間が延びる分、費用はやや割高といったところでしょうか。
炊飯器の電気代
炊飯器は炊飯時と保温時にはかかる電気代が異なり、炊飯時の方が電気代は高く炊飯器の機能や炊ける合数によっても電気代が変わります。
例えば、炊飯器が3合炊きの場合は
- 1回の炊飯にかかる電気代….2.55円
- 1時間保温した電気代….0.38円
また、IHタイプの炊飯器に比べるとマイコン式の炊飯器の方が電気代がかかる傾向のようです。
ここまでの計算で自炊したご飯の1パック200g分は
炊飯前の米(約46.6円)+炊飯代(2.55円)+保温代(0.38円)=約49.53円となります。
炊飯器の耐用年数
家電には国で定めた耐用年数というものがあり、炊飯器は6年間になっています。
サイトリンク:家電・事務機器で減価償却できる物と、その耐用年数は??
簡単にいうと炊飯器の寿命は6年ということですが、耐用年数はあくまで基準なので使用環境によって年数は短くなることも長くなることもあるということです。
コストとして考えた場合、8000円の炊飯器を6年間使用すると
- 1年間のコストはおよそ1333円
- 1ヶ月のコストはおよそ111円
- 1ヶ月6回の使用で1回の使用コストはおよそ18.5円
- 使用コスト(18.5円)÷1回の炊飯でできるご飯(約5パック)=3.7 円
炊飯器本体の値段や電気代はその種類によって変化がありますが、自炊をこまめにすることを考えればそう高く感じることはないのではないでしょうか。
パックご飯のメリット
食べたいと思った時にすぐに食べられる(圧倒的な時短)
パックご飯は買ってすぐに食べられるというのが大きなメリットと言えるでしょう。
帰宅が遅くなったなどで自炊が面倒だと感じた時にも白米が食べたいと思った時に、レンジで2分ほどで出来上がってしまうのはありがたみを感じます。
面倒な準備が不要
自炊に比べてお米を研いだり炊飯時間を待ったりする必要がないので、限られた時間という条件でもパックご飯は非常に便利です。
パック表面のフィルムを少し剥がして、レンジに放り込んで加熱スイッチを押すだけです。
非常食として保存可能、常温保存できる
パックご飯のメリットは賞味期限が1年あるので、非常食としての常温保存が可能というのもメリットの一つとなるでしょう。
自炊がメインで万が一お米を切らしてしまっても、パックご飯があれば白米を食べることができます。
レトルトとの相性が良い
パックご飯はすぐに食べられるというところでレトルトカレーや牛丼などと相性も良いと言えますね。
どちらもレンジがあれば短時間で食事が可能ですし、パックご飯の食べ方のバリーエーションとして考えられます。
容器が捨てられる
パックご飯は容器に入っており、レンジで加熱後に食器に移さなくてもそのまま食べることができて食べ終わった容器はプラスティックゴミとして捨てられます。
パックご飯のデメリット
1パックの量が決まっている
パックご飯は1パックの量が決まっているので、普段は200gで食べていたとしても、ちょっとした理由で多いと感じたり少ないと感じたりすることがあった時に1食の調整ができません。
サトウのごはんは200g以外にも種類は存在ますが、その時の食事に合わせて種類を分けて保存するのもあまり経済的とは言えませんね。
割高に感じる
サトウのごはんは200gでおよそ170円ほどですが、パックご飯の安いものでは100円以下で入手が可能です。
白米の種類などにあまりこだわりがなければ、サトウのごはんは割高に感じるかもしれません。
炊いたご飯のメリット
ご飯が美味しい
炊き立てのお米はやはりレトルトにない美味しさが最大のメリットかもしれません。
自炊を惜しまないのであれば、炊飯器を用意して炊いたご飯を食べることをオススメします。
多めに炊いて冷凍保存ができる
炊飯器は合数に合わせて量を炊くことができるため、1回の炊飯でその日に食べるご飯以外に保存用のご飯も作れます。
余ったご飯は冷凍保存すれば毎日炊飯器を使う必要はなく、レンジで解凍して食べることができるので自炊生活の中でも時短が可能です。
炊いたご飯のデメリット
準備に手間がかかる
パックご飯の時短に比べて圧倒的に不利なのが、準備に手間がかかるということでしょう。
炊飯器の早炊き機能を使って炊飯時間を短縮したとしても、パックご飯との完成時間差は少なくとも40分以上かかるので時間的なコスパが良いとは言えません。
食器が必要(洗い物が出る)
容器のついたパックご飯はそのまま食べることができますが、炊いたご飯は食べるために食器が必要になります。
パックご飯の容器は食べ終わればそのまま捨てることができて食後の作業もほとんど無いのに対して、炊いたご飯では食べ終わった食器を洗う作業が発生します。
食器を使わず紙皿などを使う手段もありますが、経済的とは言えませんね。
パックご飯のコスパまとめ
サトウのごはん200gのコスト
- 1パック200gは166円と仮定
- 調理はレンジで2分(0.45円)
コストは166円+0.45円=166.45円という結果となりました。
自炊のコスト
- 200g(作業を含まない)=46.6円
- 炊飯+保温=電気代(49.53円)
- 46.6円+49.53円=96.13円
- 炊飯器の使用1回にかかるコスト=3.7円(1パック分)
炊いたご飯を1パックとして考えた場合は96.13円+3.7円=99.83円となり、冷凍保存を解凍した場合レンジで3分(0.675円)ですので、99.83円+0.675円=100.505円といった結果になりました。
コスパは自炊のほうが良い
金額的な面では自炊の方がコスパが良いという結果になりましたが、1パックおよそ70円の差は調整の仕方に余白がありそうですね。
パックご飯では1パック100円程度で売られているものもあるので、時短を優先するのであればパックご飯を選択するのも良いかもしれません。
白米が大好きで作業時間を面倒に感じないのであれば、パックご飯を毎日食べるより炊飯器を購入して自炊した方が経済的なコスパを実感できるでしょう。
コスパの良いサトウのご飯は銀シャリ!
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