手足が長くて、見た目が気持ち悪いゲジゲジ。
家の中で見てしまったら、近くで繁殖している可能性はあるのでしょうか。そのような場合にゲジゲジが家の中で繁殖しているのかについて、効果的な侵入対策などと共に紹介していきます。
ゲジゲジとは?
ゲジゲジの生態・特徴
そもそもゲジゲジとは、どのような虫なのでしょうか。
似ている虫としては、ムカデが思い浮かぶかもしれません。ゲジゲジはムカデの仲間で、正式名称を「ゲジ」といいます。
「ゲジ」と「オオゲジ」という2種類が存在しますが、一般的によく見るのは「ゲジ」で、「オオゲジ」は主に四国や九州などの南日本に生息しています。
ゲジが体長2~3cmほど、オオゲジが体長4~8cmほどです。
活動が活発になる期間が3月~12月なので、1年の中で出現する時期が多いという特徴があります。
寿命は5年ほどで、夜行性というのもゲジゲジの特徴です。
ムカデ・ヤスデ・ゲジゲジとの違いは?
ムカデの仲間ということで、ムカデとゲジゲジは姿が似ています。また、ヤスデという似ている虫もいます。
これらの虫と、ゲジゲジとの違いを紹介します。
ムカデ
様々な種類のムカデが存在し、その数は日本国内で100種類以上。肉食なので他の虫を食べ、夜になると活発に動きます。
見た目としては、細長い体が1つ1つ分かれており、その1つの節から足が生えているというのが、最大の特徴です。
そしてなにより、ムカデには毒があるという特徴があります。人が嚙まれると、アナフィラキシーショックを引き起こしてしまう可能性もあります。
ヤスデ
ヤスデは、落ち葉や木の周りなど、外にいる傾向があります。
見た目は、体の1つの節から足が2対生えているので、ムカデよりも足が多く、サイズはムカデよりも小さめなのが特徴です。
ヤスデは毒を持っているなどの危険性はありませんが、集団で固まる習性があり、その見た目が不快なので害虫とされています。
ゲジゲジ
この2つの虫に比べるとゲジゲジは足が長く、触覚があるのも特徴です。
ムカデのように毒があるわけではありません。
ゲジゲジは益虫?害虫?
ゲジゲジは、ムカデのように毒性もなく、また蜘蛛やゴキブリなどの害虫を食べてくれるため、実は益虫とされています。
ゲジゲジの存在は、ゴキブリがいる家にとっては、メリットになるのです。
しかし、細長い胴体にそこから生えた、たくさんの足。ニョロニョロと動く姿。やはりこれらの点から、見た目が不快ということもあり、害虫として扱われることが多いです。
益虫とはいっても、どうしても見た目が気持ち悪いので、「ゲジゲジを殺してはいけない」という発想にはなりづらいでしょう。家の中に出てしまった時は、駆除するしかありません。
ゲジゲジが出る原因は?
基本的に、ゲジゲジは野外に生息している虫です。しかし、以下のような場所は、ゲジゲジが出る原因になってしまいます。
- 湿度が高い場所
- 暗い場所
- エサがある場所
このような条件に当てはまってしまうと、ゲジゲジが出る可能性が高くなります。
湿度が高い・暗い場所
特にゲジゲジが好きなのが、湿気が多く、ジメジメとした場所です。
例えば、床下や玄関先の落ち葉、草が生い茂った庭先などです。
エサがある場所
ゲジゲジのエサは、蜘蛛やゴキブリなどの害虫です。
なので、家の中にそれらの虫がいると、ゲジゲジが出る原因になってしまうでしょう。
ゲジゲジは、ゴキブリなどの害虫を食べてくれる益虫ですが、ゲジゲジが出るということはゴキブリがいる、という指標にもなり得ますね。
ゲジゲジの侵入経路は?
上記のゲジゲジが出る原因をふまえると、玄関先や庭先にゲジゲジが集まり、玄関やベランダから家の中に侵入してきてしまう、というケースが考えられます。
気温が低くなる秋頃になると、エサを求めて侵入してくるケースもあります。
具体的には、以下の場所から家の中に侵入してくる可能性があります。
- 玄関のドアやドアの隙間
- 窓やサッシ、網戸の隙間
- 換気扇
- エアコン
ゲジゲジは体長2~3cmという小ささなので、上記のような隙間から容易に侵入することが可能なのです。
ゲジゲジが1匹でもいたら家の中で繁殖している?
家の中でゲジゲジが出てしまった場合、気になるのが「ゲジゲジが1匹でもいたら、家の中にたくさんいるかもしれない」という点ではないでしょうか。
ゲジゲジがいたら、家の中で繁殖している可能はあるのでしょうか。
ゲジゲジが卵を産むのは土の中
結論から言うと、ゲジゲジが卵を産むのは土の中なので、家の中で繁殖しているという可能性は低いことが考えられます。
しかし、玄関先や庭に湿った場所や落ち葉がある場合、その下の土に卵が産みつけられている可能性があります。
ゲジゲジは1度に100個~300個の卵を産むので、その数のゲジゲジが孵化してしまうと、家の中に入ってくるゲジゲジも増えてしまいますよね。
家の中で繁殖している可能性はなくても、家の外で繁殖したゲジゲジが侵入してしまうという可能性は考えられるのです。
なので、害がないからといって1匹のゲジゲジを放置してしまうと、後々大量発生ということにもつながりかねません。
しっかり退治したり対策を練ったりしましょう。
ゲジゲジの駆除方法
それでは、ゲジゲジが侵入してきてしまった時はどうすれば良いのでしょうか。
そんな時にも大丈夫なよう、おすすめの駆除方法を紹介します。
殺虫スプレーを使う
まずはなんといっても殺虫スプレーが効果的でしょう。
生命力が強くてなかなか息を引き取らないゴキブリに比べて、ゲジゲジであればすぐに退治できるでしょう。
しかし、厄介なのが、ゲジゲジは死ぬ瞬間に足がバラバラになります。
胴体の死骸と、細かい足が分かれてしまい、片付けに困るのです。
冷却タイプの殺虫スプレーは、虫を凍らせることで、死に追いやる仕組みになっています。凍った状態ですので、死骸がバラバラになることがありません。
死ぬ瞬間に足が取れてしまうゲジゲジを駆除するには、最も便利なアイテムになります。
また、殺虫成分も含まれていないため、小さなお子さんやペットに対して気を遣う必要もありません。健康被害なども心配しなくて良いのです。
備えあれば患いなし
お湯をかける
殺虫スプレーがない場合におすすめなのが、お湯をかけるという方法です。
ゲジゲジはお湯に弱く、かけるだけであっという間に死んでしまいます。
リビングなどに現れてしまった場合は、カーペットや電子機器が濡れてしまう可能性があるので、使い方には注意が必要ですが、効果はあります。
菜箸などで挟む
殺虫スプレーがないなど、どうしようもない場合は、菜箸などの長いもので挟むしかありません。
見た目が気持ち悪いので、かなり抵抗があると思いますが、ゲジゲジはムカデとは違って毒がありません。
噛まれるなどの心配はいらないので、菜箸などを使っても安全ではあります。
ゴキブリなどを退治する際、よく新聞紙などを丸めて叩くという方法がありますが、その方法をゲジゲジに使ってしまうと、死骸がバラバラになる可能性が高いのであまりおすすめできません。
またゲジゲジの動きは遅くはありませんが、ゴキブリに比べると瞬発力や動きのスピードは劣りますから、挟むという行為もなんとか出来るのではないでしょうか。
ホウキなどで外へ逃がす
どうしても退治する勇気が出ない場合、最悪外に逃がすという選択肢も考えられます。
ゲジゲジは、ゴキブリや蜘蛛を食べてくれる益虫でした。
その点をメリットととらえ、殺さずに逃がすことで、害虫を退治してもらおうという考え方もできますよね。
家の外で繁殖してしまうというリスクはありますが、そもそも卵を産みつけるような土がない場合はその心配もいりません。家の中で繫殖することはないですし、わざわざ退治しなくても良いのです。
ホウキや近くにある道具を使って、追い払うという方法も選択肢の1つです。
ゲジゲジの侵入対策
最後に、ゲジゲジの侵入を防ぐ対策をいくつか紹介します。
侵入の予防策としては、以下の方法があります。
- ゴキブリや蜘蛛などのエサがいない環境を作る
- 外とつながる隙間を埋める
- アロマオイルを使う
- ゲジゲジの好きな場所を作らない
それぞれ具体的に見ていきましょう。
ゴキブリや蜘蛛などのエサがいない環境を作る
ゲジゲジのエサは、ゴキブリや蜘蛛などでしたよね。
ゲジゲジは家の中では繁殖しないので、外からエサを目当てに侵入してくるというケースが多いのです。
ということは、家の中にゲジゲジのエサがない状態を作ることが、とても重要です。何度も言いますが、ゲジゲジのエサとは、ゴキブリや蜘蛛です。
ゴキブリなどが住み着かないような綺麗な環境にしたり、ブラックキャップを置くなどしてゴキブリの対策をしたりすることが重要なのです。
まずは、ゲジゲジ対策の前にゴキブリ対策から始めてみてください。
そもそも、ゴキブリや蜘蛛などが家の中にいる生活はしたくないですよね。
外とつながる隙間を埋める
ゲジゲジの体の大きさは2~3cmなので、ちょっとした隙間があれば、侵入してきてしまうでしょう。
玄関のドアの隙間や、サッシの隙間、換気扇やエアコンなどの外とつながる隙間など、家の中では意外とたくさんの隙間が生まれています。
そのため、扉を開けっ放しにしないことはもちろん、外とつながる隙間をビニールテープなどで埋めるという対策が必要なのです。
この対策はゲジゲジだけでなく、ゴキブリなど様々な虫の侵入防止にも効果があります。
アロマオイルを使う
ゲジゲジ対策として効果的なものに、アロマオイルという選択肢もあります。
実はゲジゲジは、ヒノキやハッカなどのアロマオイルの匂いが苦手なのです。
特にハッカの匂いはゲジゲジだけでなく、ゴキブリも苦手としています。
インテリアとしても楽しめ、爽やかな匂いも楽しるアロマ。さらに害虫の対策にもなるという、一石二鳥のアイテムです。
ゲジゲジの好きな場所を作らない
家の中でも、家の外でも、ゲジゲジの好きな場所を作らないというのは、大事な対策方法です。
ゲジゲジの好きな場所とは、以下のような場所でしたよね。
- 湿度が高い場所
- 暗い場所
玄関先に落ち葉がたまっている場合や、庭に枯れ葉が散乱している場合など、そのような場合ゲジゲジが寄ってきてしまいます。
さらにはその落ち葉の下に、卵を産みつけるという可能性もあります。
定期的に玄関先の落ち葉を片付ける、庭をこまめに掃除するなどをして、湿気が多い場所や暗い場所は極力減らすようにするのが良いでしょう。
ゲジゲジは家の中で繫殖している可能性は低い
今回は、ゲジゲジの生態や特徴について、また家の中で見てしまった場合の近くで繫殖している可能性、退治方法や対策について紹介してきました。
そもそもゲジゲジは、ゴキブリや蜘蛛などの害虫を食べてくれる益虫です。しかし、見た目が気持ち悪いので、どうしても退治せざるを得ません。
ゲジゲジは以下のような場所を好み、侵入してきます。
- 湿度が高い場所
- 暗い場所
- ゴキブリや蜘蛛など、エサがある場所
そのため、これらを求め、ちょっとした隙間を取って家の中に入ってしまうケースもあります。
しかしゲジゲジは土の中に卵を産むので、家の中で繫殖している可能性は低いでしょう。
とは言っても外で繁殖し、侵入されるということも考えられるので、以下の対策を行ってみてください。
- ゴキブリや蜘蛛などのエサがいない環境を作る
- 外とつながる隙間を埋める
- アロマオイルを使う
- ゲジゲジの好きな場所を作らない
備えあれば患いなし
備えあれば患いなし
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