筆者が幼い頃、梅干の種を噛んで割中身を食べようとしたおばちゃんにこんなことを言われました。
「梅干の種の中にはね、天神様がいるんだよ。」と。
このような経験をしている方は凄いと思います。
では、梅干の種の中身には、天神様がいるから食べられないのでしょうか。
梅干の中身
食べられる?
結論から言えば梅干の種の中身を食べることは可能。
梅干しの中身の白いものは「仁(じん)」という名前。
梅干の種の中の白いものには効果があると言われていたり、全く効果がないと言われていたり諸説あります。
たとえば、梅干の中身の「仁」には、クエン酸や食物繊維などいろいろな栄養成分があるとされ、「梅干を食べた後は仁まで食べください」とある商品まであります。
また、種を効率的に梅の種を割る器具も販売されています。
その他、仁は石鹸などにも使用している商品もあります。
梅干の種の中身は毒?
その一方で、梅干の種の中身は毒と言われることも非常に多いです。
その理由は仁の中にあるアミグダリンという成分が原因。
アミグダリンを食べると、中毒を起こし「嘔吐」や「腹痛」「下痢」「頭痛」などの症状が現れ最悪死に至るという可能性もあると言われています。
ですがこれはさきほどもいったように青梅の仁を食べた場合にアミグダリンによる中毒症状は起こります。
ただし、青梅の仁を食べたときの致死量は100~300個と言われています。
ですが食べないほうが無難でしょう。
梅を加工したもの、つまり「梅干」や「梅酒」に使用された梅に関しては、アミグダリンはすでに分解されているので、「梅干」の種の中身を食べる分には全く問題がないです。
梅干は加工されていますが、加工されていない梅の仁は食べないようにしましょう。
仁はやはり危険か
ただし、アメリカ国立がん研究所の研究によると、仁を由来にしたサプリメントにより、青酸中毒を起こし死に至る恐れがあることを指摘されています。
これは仁に含まれているアミグダリンが原因。
おそらくこれはサプリメントなど仁の成分を凝縮したものによるもの。
ですからサプリのように凝縮されていない梅干の種の仁であれば少量なので全く問題ないと言えるでしょう。
つまり、人工的に作られた何らかのアイテムの購入しない方が良いということですね。
また、仁に含まれているアミグダリンを用いて、がんに効果があるなどとうたっているアイテムの危険性も指摘されています。
これは、日本政府が運営する(国立健康栄養研究所のデータ)によるもの。
これについては全く効果がないとハッキリ言い切っていますので、やはり梅干の種の仁に注目して作られた商品は購入しないほうが無難。
種の中にいる天神様の由来
さて、梅干の種の中には天神様がいるという事を聞いたことがあると思います。
なぜ梅干の種の中に神様がいるのでしょうか。
これは菅原道真が梅が好きだったということが由来です。
天神信仰というのがあり、菅原道真を天神様として信仰しています。
菅原道真が梅を大切にしていたため、一般の人々も梅の事を大切に思うようになりました。
そして、菅原道真が亡くなったあと、菅原道真が大切にしていた梅の種の中に菅原道真(天神様)が宿っていると信仰されるようになったのです。
このことから梅干の種には天神様が宿っていると言われるように発展していきました。
まとめ
- 菅原道真は天神様と呼ばれている
- 菅原道真は梅干が好き
- 一般市民も梅干を大切に
- 菅原道真の死後は神様として祀られる
- 菅原道真が愛した梅干の種の中に天神様がいると言われるようになった。
梅干の中には食べられるけど注意が必要
梅干の中の仁を食べる分には全く問題ありません。
ですが仁のエキスを抽出した商品は危険が伴う可能性があるという事。
また、加工されていない青梅の仁は食べないようにしましょう。
梅干の種の中身を食べて、あなたが天神様にならないように気をつけましょう…!
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