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シュトーレンが日持ちする理由!保存方法や賞味期限が長いのはなぜ?

シュトーレンが日持ちする理由!保存方法や賞味期限が長いのはなぜ?

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クリスマスの時期に食べられるシュトーレン。

なぜあんなに日持ちするのかご存知でしょうか。

  • 「開封後の保管方法はどうすれば良いか分からない。」
  • 「本当にこの賞味期限で合っているのか不安。」
  • 「そもそもなんでこんなに賞味期限が長いの?」

最初に購入したとき、本当にこの食べ方や賞味期限で合っているかと不安になった人も多いかと思います。

シュトーレンはきちんと正しい方法で保存すすことで、かなり日持ちするようになります。

ここでは、なぜシュトーレンはこんなに日持ちするのかの理由、そして正しい保存法や食べ方などを確認していきましょう。

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目次

シュトーレンとは

シュトーレンとはドイツの「菓子パン」の1つです。

実はお菓子ではなくパンの1種というのは驚きでしょう。

主にドイツ、オランダで愛されている菓子パン。
シュトーレンはクリスマスのになると多くの家庭で食る伝統的かつ代表的な食べ物なのです。

その時期に販売されているシュトーレンのことを、「クリスマスシュトーレン」と呼ばれることもあります。

シュトーレンとはドイツ語で「坑道」を意味します。

これはシュトーレン独特のあのトンネルのような形からきています。

作り方は、まず発酵生地にオレンジやレーズンなどのドライフルーツなどをブランデーに漬け込んだものやナッツ類を練りこみ、焼き上げ、大量の粉砂糖を分厚くまぶしたものです。

発酵しているので基本的にはパンに分類されています。したがって日本ではパン屋さんで売られています。

しかし、大量の砂糖を使用していることからお菓子として、ケーキ屋さんで販売しているところもあります。

作り方や材料の種類や配合はお店によってさまざまですが、本来シュトーレンは材料の配分などに規定があります。

ドライフルーツやナッツを漬け込む時間の長いお店は、クリスマスに向けて夏から仕込み始めるほど早くから作り始めるというので、驚きです。

シュトーレンを食べる時期

シュトーレンはクリスマスの時期に食べられます。

クリスマスまでの4週間をアドヴェント(待降節)と言います。

そのアドヴェント中にスライスしたシュトーレンを毎日1切れずつ食べていくのです。

約1か月間毎日食べるのは、味がなじんでいくのを楽しみつつ、1日1日と近づいてくるクリスマスが待ち遠しくワクワクする、という意味も含まれているのです。

日本でも通年販売しているお店はかなり少なく、ハロウィンが終わった11月頭から12月のクリスマス時期限定で販売されています。

シュトーレンが日持ちする理由

ここでは、なぜシュトーレンは日持ちがするのか、その理由を1つずつ確認していきましょう。

日持ちのポイントは6つあります。

シュトーレンが日持ちする理由1.サワー種

シュトーレンは通常の食パンなどと違い、「サワー種」という製法で作られています。

サワー種とは通常のパンと同様に、小麦やライ麦などの粉類に水分を足して作っていきます。

しかし、異なる点はイーストではなく、乳酸菌や酵母などを配合した「サワードウ(サワー種)」を使用して、発酵、膨張させる点です。

このサワードウを使用するとイーストで作るパンと違い、独特の酸味、風味が生まれます。通常はライ麦など小麦粉以外でパンを作る際に使用されます。
グルテンの含有量が少なくても、含まれているグルテンをゲル化し、発酵によって発生する二酸化炭素をしっかり保有して膨らむ性質を持つのです。

シュトーレンにも当てはまりますが、焼き上がり直後はサワードウ独特の酸味の強い香りが立ち上ります。

時間が経つにつれて香りや酸味は薄まり、味も馴染んでいきます。

この酸味という点から分かるように、pHは酸性に大きく傾いているのです。

通常のパンがpH4.0~5.2なのに比べ、サワー種の場合pH 3.3~4.0とかなり低いことが分かります。

酸性に大きく傾くことで微生物の活動が抑えられ、腐敗しにくくなるため、日持ちするということです。

シュトーレンが日持ちする理由2.水分量

シュトーレンは普段食べているような食パンとは違い、水分量がかなり少なくなっています。

水分量は小麦粉など粉類100%に対して水分量25%以下と定められているほどです。

しかも、焼成時間を長くし、より水分量を減らしていきます。

通常の食パンの平均水分量は約50%ですので、シュトーレンは食パンの半分以下ということになります。

水分が少ないということは、菌などが自由に活動できる可能性を低め、このことから腐敗が進むのを防ぐというわけです。

シュトーレンが日持ちする理由3.ドライフルーツとナッツ

シュトーレンの特徴の1つ、ドライフルーツやナッツ。

このドライフルーツやナッツにも含有量に規定があります。

ドライフルーツは小麦粉など粉類に対して70%以上、ナッツは10%以上練り込まなければなりません。

そもそもドライフルーツもナッツも水分量は少ない食材です。しかも、ドライフルーツはお酒に付け込んだものを生地に練り込みます。

アルコールも液体という意味では水分と同じですが、殺菌効果もあり菌などの微生物が繁殖することはほとんどありません。

また他の材料としっかり結合している結合水の割合が多く、菌などが発生、繁殖しやすい自由水の割合が少ないのも、日持ちのための大きなポイントです。

もともと水分が少なく腐敗しにくいドライフルーツやナッツに、シュトーレンそのそもの水分量を減らすことによってより菌の繁殖を抑えることができるのです。

シュトーレンが日持ちする理由4.バターの分量

材料の1つ、バターも含有量に規定があります。

これも小麦粉など粉類に対して30%以上を練り込みます。

しかも、バターは生地に練り込むだけではありません。焼いた後のシュトーレンの生地に澄ましバター(溶かしたバター)を何回も塗ります。

生地の表面に大量のバター、いわゆる油を塗ることで表面がバターのバリアで覆われ、外から菌が侵入、繁殖することを防ぎます。

しかも表面に塗るのは通常のバターではなく、澄ましバター。

澄ましバターとはバターを1度しっかりと溶かし、上澄みの純粋な油の部分のみのことを指します。

乳成分など、菌などにとって繁殖のための栄養になるものを取り除いているため、日持ちするというわけです。

シュトーレンが日持ちする理由5.粉砂糖

シュトーレンの周りに分厚くまぶしてある粉砂糖。この粉砂糖には大きな役割があります。

「日持ちする理由4」で説明した表面に塗るバターですが、1つデメリットがあります。

それは、バターなどの油は酸化が早いということです。その酸化を抑える、防ぐために重要な役割を果たすのが粉砂糖なのです。

周りに粉砂糖を分厚くまぶすことで、バターを塗った部分が空気に触れないようになり、しかも大量の粉砂糖を使っているため糖蔵と言われる状態になります。

糖蔵とはジャムなどのように糖分の割合を高めることで、微生物の繁殖、腐敗を防ぎ、保存性を高めることです。

これをシュトーレンの周りでも同じ状態にしているのです。

バターと粉砂糖のおかげで外からの腐敗や菌の繁殖をほとんど抑えることができます。

シュトーレンが日持ちする理由6.アルコール

「日持ちする理由3」でも説明したドライフルーツ。これは必ずお酒、ラム酒やブランデーなどに漬け込みます。

アルコールは手や食材の消毒に使われるのは周知の事実でしょう。食材にもアルコールを多く含むことで、殺菌性を高めます。

焼成によりアルコール分は飛ぶとはいえ、そもそもアルコール分の高いラム酒やブランーに長期間漬け込んでいます。

漬け込みの間もドライフルーツに対して殺菌作用を促します。

しかも、漬け込みのドライフルーツは生地に対して大量に練り込んでいるため、内側から殺菌効果、そして菌の繁殖を防ぎます。

シュトーレンは手作りと市販、どちらが日持ちする?

手作りと市販品、どちらの方が日持ちするかと言われれば、どちらかと言えば市販品という答えになるでしょう。

なぜかと言うと、手作りの場合は配合の変更をしたり、材料を他のものに変更して作る可能性があるからです。

また、パンのようにフワフワのものを作ると、賞味期限は1週間ほどとかなり短くなります。

手作りのメリットである材料などのアレンジが、日持ちしないものに変えてしまう可能性があるということです。

本来のレシピ通り作る場合は、日持ちに大きな差は出ないことが多いです。

しかし、製造場所の衛生状態、焼き具合やアルコールの漬け込みなど作り方を疎かにしてしまうと、雑菌が多い、もしくは雑菌が繁殖しやすいシュトーレンになってしまいます。

心配な人は市販のものを買う方が、より安全で良い選択と言えるでしょう。

シュトーレンの賞味期限

シュトーレンの賞味期限は約2か月ほどです。

しかしそれは衛生上、早めに賞味期限を言っているかもしれません。

その理由は何とシュトーレン本場のドイツでは、約1年も賞味期限が過ぎたシュトーレンを食す人も存在するとの話もあります。
これは何を意味しているのかと言うと、シュトーレンの品によってはそれほどまでに日持ちが可能ということ。

あくまでもシュトーレンは「結構日持ちするパンなんだな」という参考程度にとどめておいてくださいね。

しかし一般的には製造後、1か月は寝かせて味をなじませる、その後1か月かけて食べていくとちょうど良いのです。

長く日持ちする商品は製造方法、配合などに工夫が必要です。

賞味期限が2か月の商品をそれ以上かけて食べるのは衛生上よくありませんので、絶対やらないようにしましょう。

賞味期限とはおいしく食べられる期限のことを表します。必ず食べきらないといけない消費期限とは異なります。

いくら日持ちするとは言え、必ず賞味期限内に食べるよう心掛けましょう。

シュトーレンの保存方法

では、シュトーレンの正しい保存法法を確認していきましょう。

常温保存

基本的には常温保存することが多いでしょう。

常温保存のメリットは熟成が進むことで味に深みが出て、しかも焼成後のあの柔らかい状態を保つことができます。

冷蔵庫に入れて保管することも可能ですが、熟成が進む速度は遅くなり、しかも急激に硬くなります。

デメリットは食べきる予想ができない場合には、賞味期限を超える心配があるということです。

また、多少なりともバターの酸化が進んでしまいます。

日持ちとしては賞味期限の項目でも説明したとおり、基本的に2か月ほどです。

冷凍保存

冷凍保存のメリットは賞味期限以上に日持ちするようになります。

ゆっくり楽しみたい人、味の馴染みの進行を遅くしたい場合に向いています。

しかしデメリットもあり、それは保存方法によっては冷凍焼けしてしまい、おいしさや独特の風味を損ねてしまう可能性があることです。

冷凍保存する場合は必ずスライスして、1つ1つラップで包み、ジップロックなどで密封状態にしてから、冷凍庫に入れましょう。

この密封状態を怠ると冷凍庫内の空気に触れ、風味が落ち、酸化が進み、冷凍焼けを起こします。

賞味期限以内に食べきれる自信がない場合は、冷凍方法の手順を守ったうえで、冷凍するようにしましょう。

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チョコレートシュトーレンの保存方法は?

種類によってはチョコレートが含まれているシュトーレンもあります。

チョコレートの含まれているシュトーレンは常温保存するのが良いでしょう。

なぜならチョコレートは通常、常温保存する食べ物だからです。

冷凍保存が不可能というわけではありませんが、ブルームと言ってチョコレートの風味や舌触りが悪くなる状態になったり、解凍の際に溶けてしまうという問題点があります。

できる限り常温で保存し、賞味期限以内に食べきるようにしましょう。

保存後もシュトーレンをおいしく食べる方法

常温保存の場合、柔らかい状態を楽しむため、薄くスライスしてそのまま食べるのがおすすめです。

もしくは、レンジで少し温めても良いでしょう。

トースターではせっかくの柔らかさが損なわれてしまうため、必ずレンジで温めましょう。

レンジで温める際も温めすぎは柔らかすぎになり、周りの粉砂糖が水分と結合して溶けたような状態になることがあります。

1切れ当たり10~20秒ずつ、少しずつ温めるようにしましょう。

冷凍保存の場合、レンジで少し解凍後、トースターで軽く焼き目をつけて食べると良いでしょう。

正しい保存法法をしていても、長期で冷凍保存していると多少は冷凍焼けしてしまいます。

その冷凍焼けの匂いを消すという意味も含め、トースターで軽く焼いて、サクッとした状態で食べると良いでしょう。

シュトーレンの保存に関するFAQ

では、シュトーレンに関する疑問点を解決していきましょう。

変色してしまった

シュトーレンが変色してるのは、周りに塗ったバターや袋の中の水分が粉砂糖に吸収された証拠です。

この場合、腐敗しているわけではないので食べることはできます。

しかし、周りの粉砂糖の色が変わるほど水分を含んでいる場合、腐敗や菌の繁殖が進みやすくなります。できるだけ早く食べきるようにしましょう。

まずいと感じる

シュトーレンがまずいと感じてしまう理由はさまざまです。

アルコールの香り、独特のスパイスの香り、練り込まれたマジパンの食感、作ってすぐで味がなじんでいない……

シュトーレンという食べ物自体、好みが分かれるものです。

お店で購入する際は原材料を確認する、もしくは店員さんに自分の苦手な物を伝えて食べられるか確認しましょう。

また、まずいと感じてしまっても、少し時間をおいて、味をなじませてから再度味見するのも良いでしょう。

もし好みのシュトーレンが見つからない場合、自分で作れば自分の好きな食材を入れ、苦手な食材を抜いて作ることができます。

この場合は、日持ちがしなくなるため、その点だけ注意しましょう。

直射日光に当ててしまった

基本的に直射日光の当たらない、冷暗所で保管するシュトーレン。

しかし、もし直射日光に当ててしまった場合、どうなるのでしょうか。

直射日光に当ててしまうと、包装の袋内で水滴がたまり、菌が繁殖しやすい状態になります。

またバターの酸化も進み、生地の温度が高くなることで菌が活発に運動しやすい状態を作ってしまいます。

この場合、腐敗が進んでいる可能性があります。

食べない方が良いでしょう。

さらにシュトーレンを日持ちさせるために

シュトーレンをさらに日持ちさせるためには、空気に触れる機会をできるだけ少なくしましょう。

最初に食べる際に食べる分だけでなくすべてスライスしてしまい、断面が空気に触れないようにするのです。

毎回切っていると毎回空気に触れて酸化が進み、菌などが付着する、繁殖する可能性が高くなります。

その可能性を低くすることで、より安全に日持ちするようになるのです。

この状態で常温保存するより、冷凍保存のほうが長く保存することができます。

ぜひ参考にしてみてください。

シュトーレンはどこで買える?

シュトーレンをお店で購入したいと思った場合、どこで買えるのか確認していきましょう。

基本的には最初に紹介した通り、パン屋やケーキ屋で販売されていることが多いです。

発酵させる工程があるため、パン屋で販売されている可能性は高いです。

しかし、最近はシュトーレンの買える場所が増えてきているため、スーパーなどでも購入できる可能性があります。

また、最近ではネット販売されている商品が多くあります。

有名ブランドの商品や、遠くのお店のものなどはネットで購入するのが便利で良いでしょう。

シュトーレンの保存についてのまとめ

  • シュトーレンの保存方法は常温と冷凍の2種類ある。
  • 常温は味の変化を楽しみ、やわらかさを保つことができる。
  • 冷凍は賞味期限を延ばすことができる。
  • シュトーレンはパン屋、ケーキ屋、最近ではスーパーやネット通販などでも購入できる。
  • 日持ちさせるには空気に触れる機会を減らすことが重要。

日本でも実はシュトーレンはクリスマスの主流になってきています。

毎日1切れずつシュトーレンを食べ、クリスマスを楽しみに待つのは、きっと素敵な時間になるでしょう。

保存方法など曖昧なままでは日持ちするものも、菌の繁殖などが起こってしまい腐敗が進んでしまいます。

きちんと正しい保存方法を理解し、実行するよう心掛けましょう。

また、保存方法も自分に合った方を選択し、よりおいしく、より安全に食べられるようにしましょう。

お店により個性が発揮されるシュトーレン。

クリスマスの時期限定の商品ですので、自分の好みのものを探すのも楽しみの1つにすると良いでしょう。

おいしいシュトーレンをおいしい方法で食べられるように、保存方法はしっかりと理解し、正しい方法で保管するよう心掛けましょう。

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