グミはあくまでもグミ
はじめに、グミはあくまでお菓子であって、治療を目的として処方される医薬品のような効能がないことをお伝えしておきます。
なぜなら、昨今コンビニやドラッグストアなどの店頭に並ぶグミには美肌効果を謳った商品が多いからです。
特に、肌に良いとされるコラーゲン配合のグミには、機能性表示食品や特定保健用食品がありません。(2020年12月調べ)
グミに多く含まれている成分は、炭水化物が9割を占めており、食べ過ぎると美肌や健康になるどころか、肥満や消化不良、ニキビを発症することがあります。
次の章では美容系グミに入っている成分について解説します。
国民的人気が根強い「明治 果汁グミ ぶどう味」の原材料を見てみましょう。
美容系グミに入っている成分
国民的人気が根強い「明治 果汁グミ ぶどう味」の原材料を見てみましょう。
商品名:明治 果汁グミ ぶどう味
明治
原材料:水あめ(国内製造)、砂糖、濃縮ぶどう果汁、ゼラチン、植物油脂、でん粉/酸味料、
ゲル化剤(ペクチン)、香料、光沢剤、(一部にりんご・ゼラチンを含む)
原材料で多く使われているのは水あめです。
では栄養成分はどのようになっているでしょうか。「明治 果汁グミ ぶどう味」51gの成分表を見てみましょう。
エネルギー | 167kcal |
たんぱく質 | 3.2g |
脂質 | 0g |
炭水化物 | 38.6g |
食塩相当量 | 0.03g |
コラーゲン | 2700mg |
やはり、栄養成分でも炭水化物(炭水化物から食物繊維を引くと糖質になります)が一番多く含まれていました。
毎日美容系グミを食べるメリット
健康増進や病気の治癒などに効果がない、お菓子のグミである美容系グミを毎日食べることで得られるメリットは以下のような内容です。
噛むことで顎の筋肉を鍛える
グミ誕生の国、ドイツでは、子供の噛む力を強めるお菓子としてグミを開発しました。
開発した会社は、クマの形をしたフルーツ味のグミが人気の「ハリボー」です。
ハード系のグミをしっかり噛むことで顎の筋肉を鍛え、噛む力を強くすることができます。
噛むことで小顔になる
グミをよく噛むことで噛む力が強くなると、顎の筋肉の発達により、フェイスラインが引き上げられて小顔効果が得られます。
噛むことでストレスが発散される
硬いグミをよく噛むことによって、顎の筋肉がよく使われます。それによって脳も刺激を受け、活性化し、ストレスが発散されます。
噛むことで集中力が増す
硬いグミをよく噛むことで、脳波の一種α波に刺激を与えることができ、脳が活性化され、記憶力、集中力、想像力が向上します。
10分以上噛むことで脂肪燃焼効果も
ハード系のグミを10分以上噛むことで、刺激を受けた脳からノルアドレナリンというホルモンが放出されます。
すると体内の代謝が活性化されて脂肪の燃焼が始まります。
グミの美容成分は吸収されない?
グミを噛むことによる作用はありましたが、グミに含まれていたコラーゲンは吸収されるのでしょうか。
コラーゲンは吸収されないのか
「明治 果汁グミ ぶどう味」に含まれているコラーゲンは体に吸収されにくい構造をしています。
そのためコラーゲンは吸収されてもアミノ酸に分解されて皮膚組織として再生されることがありません。
コラーゲンペプチドとしてなら吸収される
コラーゲンの構造のままでは体内でアミノ酸に分解されてしまうので、コラーゲンを酵素でさらに細かく分解された「コラーゲンペプチド」という状態にしたものが配合された美容系グミもあります。
コラーゲンペプチドの場合、そのまま体内に吸収されますが、皮膚組織として再生する仕組みは以下の仮説があります。
体内に吸収されたコラーゲン由来のペプチドが血液中に増えてくると、それが刺激になって体内でのコラーゲン合成が活性化すると考えられています。これはまだ仮説の段階なのですが、ようするに体の組織が壊れてコラーゲンが血液中に増えてしまった状態と勘違いをさせ、コラーゲン合成を活性化させようという理屈です。
こうした仮説が提唱され、それを支持する細胞実験や血液を分析したデータがでてきており、コラーゲンを食べても分解されてしまいアミノ酸になるので意味はない、という批判は的外れになってきています。
https://news.yahoo.co.jp/byline/naritatakanobu/20180615-00086523/
食べたコラーゲンペプチドがそのまま原料になって皮膚再生が行われるのではなく、刺激剤として体内に取り入れるというわけです。
果汁グミは体に悪い?
「明治 果汁グミ」は、果汁を100%使用して、着色料を使わない商品であることはとても有名ですよね。
香料や酸味料、ペクチンなどの添加物は使われていますが、すべて国が認可したものとなっています。
商品に含まれる添加物を食べ続けると体に悪いというものではありません。
何が体に悪いかというと、「明治 果汁グミ」でコラーゲンが摂取できていると思って、他の食品を食べないことによる栄養不足が懸念されることです。
そもそもコラーゲンはグリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アラニンという4種類のアミノ酸からできており、これらは体内で作り出すことができます。
しかし、体内で作り出せる4種のアミノ酸の原料は、必須アミノ酸を含んだ食品から採らなければなりません。
つまり、グミで摂取したコラーゲンの栄養価は±0ということになります。
肌に良いと思って「明治 果汁グミ」ばかり食べていると、体に本当に必要な必須アミノ酸が足りなくなって、体内の栄養バランスが崩れてしまいます。
栄養の偏りによる必須アミノ酸の不足は肌の栄養状態を低下させ、体全体の健康状態へも悪影響を及ぼしますので、普段の食生活を充実させることが重要です。
肌のことを思えば、主食と副菜をバランスよくしっかりとることが一番なのです。

果汁グミでコラーゲンペプチド入りがある
果汁グミコラーゲン5000mg
— グミっちょ (@VSLtb8NeyVYtygA) May 4, 2020
アセロラ&ライチ
182円
ファミリーマートにて購入
程よいアセロラ特有の酸味とあとからライチの香りが漂います🤗
印象としては、アセロラより若干ライチの方が強い気がする…🧐
コンビニで見つけた際はお試しあれ✨
#グミ好き#グミ教 pic.twitter.com/mElkadASlH
「明治 果汁グミコラーゲンアセロラ&ライチ味」には原材料に「コラーゲンペプチド」が使われています。
この商品であれば、皮膚の再生の刺激剤となる期待が持てますね。
美容系グミが肌に良いと言われる理由を考察
美容系グミが肌に良いと言われる理由を考察してみました。
コラーゲンとゼラチンを同一視している
コラーゲンもゼラチンも、動物の骨や皮のたんぱく質から作られています。
しかし、その構造は異なっています。
コラーゲンの構造は、らせん状の細長い分子3本がより合わさって、三重らせんの形をしています。
これに対しゼラチンは3本の分子がバラバラに離れた形をしています。
ゼラチンをふやかしてジュースに混ぜると固まってとプルプルしますが、コラーゲンにジュースを入れても固まったりプルプルすることはありません。
コラーゲンペプチドの知名度が低い
コラーゲンの構造は体内に吸収されにくいことは別な章ですでにお話した通りです。
実際に皮膚再生をさせるにはコラーゲンペプチドの状態でなければ意味がありません。
しかし、コラーゲンペプチドの存在を知っている人が少ないため、コラーゲンしか入っていない商品を手に取って満足してしまっているのが現状です。
グミの食べ過ぎはどうなる
グミはあくまでお菓子です。食べ過ぎた場合に起きることを解説します。
糖分過多で太る、ニキビができる
グミの9割は炭水化物、つまり糖分でできています。食べ過ぎてしまうと肥満につながります。
なぜなら、糖分を摂取した後、血糖値を下げるために体内ではインスリンが分泌されます。このインスリンは余ったエネルギーを脂肪として蓄積させる働きがあるからです。
また、グミの糖分は体内に吸収された後、油分に変わり、皮脂として分泌されます。
グミを食べ過ぎると、皮脂がたくさん分泌され、肌にはニキビができてしまいます。
虫歯になる
糖分の塊であるグミは、粘着質で歯にくっつきやすいです。
グミを食べた後は、口の中や歯の表面に糖分が残っているので、どうしても虫歯のリスクが高まります。
グミを食べた後は、虫歯予防にキシリトールやフッ素入りの歯磨きペーストを使って歯を磨きましょう。
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