新年の書き初めや、学校での書道の時間で使用する事が多い墨汁。しっかり使い切ることはほとんど無いかと思います。
余った墨汁はそのまま排水溝に流すのか、ゴミ箱に捨ててしまうのか、処理に迷う方がほとんどです。
そんな墨汁の正しい捨て方をご紹介していこうと思います。
墨汁は排水溝に流して捨てても良いのか
余った墨汁の処理に困り、そのまま排水溝に流して処理をする事を経験した方は、少なからずいるのではないでしょうか。
墨汁を排水溝に流して処理をするのは、一見、非常に簡単で手っ取り早い方法の一つ。
ですが、その行為・・・実はとっても危険で、間違った方法なのです。
実際に余った墨汁の処理に困った人が、排水溝に流した結果、散々な結果になってます。
誤った方法は、後で自分を苦しめることになるので、避けた方が良いでしょう。
墨汁を排水溝に流すとどうなる?
では実際に余った墨汁を排水溝に流してしまうとどうなるのか。
墨汁を実際に排水溝に流し処理をしてしまうと、汚れと臭いという問題が発生します。
手っ取り早く処理をしようとした結果、もっと時間が掛かる事が発生してしまうのです。
ではその原因は何があるのか。細かくご説明しましょう。
1,汚れの原因は水垢と洗面器内の傷。
汚れ発生になる原因として考えられるのは、水垢と洗面器内の細かな傷です。
墨汁を排水溝に流したら、洗面器が汚れた・・・なかなか汚れが落ちない・・・という経験はあるのではないでしょうか。
実は流した墨汁が、排水口の水垢に墨汁が付着し、黒ずみとして汚れになっているのです。
普通に流そうにも洗面器にこびり付いた水垢を簡単に落とすことはできません。
スポンジ等、何かしらの道具が必要になり、手間が掛かります。
また、洗面器内やシンク内の細かな傷に墨汁が入り込み黒ずみとして汚れてしまうケースもあり、一度入り込んでしまった墨汁をもっときめ細かな道具を使って汚れを出す必要があり、より手間が掛かってしまいます。
2,臭いの原因は墨汁そのもの。
臭いの発生原因になるものは墨汁そのものです。
墨汁にをそのまま排水溝に流してしまった場合、完全に流れきる訳ではありません。
少なからず排水口や洗面器、シンク内のどこかに付着しており、そこからなんとも言えない独特の臭いが発生します。
例えるならば、「腐敗臭」でしょうか。
何かが腐っているような独特な臭いがしますので、ご注意ください。
このように、墨汁を排水溝に捨ててしまうと、その後の処理が大変となってしまうため、正しい方法で処理をしていきましょう。
墨汁を誤って捨てた時の清掃の仕方
もうすでに捨ててしまってどうしようもない方はこれからご紹介する清掃方法を実施して頂ければ、比較的簡単に綺麗にすることが出来ますので、お試しください。
水垢に付いた墨汁にはメラニンスポンジ
水垢だけだった場合には、洗面器が白く目立たないのでわかりませんが、そこに墨汁がつくと黒いシミとなって現れます。
突如現れた黒いシミですが、このケースでは水垢の表面に墨汁が付着しているだけの状態です。
この場合は、メラニンスポンジを使って、水垢自体を除去してあげれば綺麗になります。
清掃する手間はありますが、比較的簡単に除去できますので、お試しください。
細かな傷に墨汁が入った場合はクリームクレンザー
細かな傷に入り込んでしまっているのを、ブラシで・・・なんてやってしまってはいけません。
さらに傷が増え、その傷にも入り込み、散々な結果になってしまいます。
傷に入り込んだ墨汁を除去する方法は、クリームクレンザーと古布で洗う方法がオススメです。
極めて小さいクリームクレンザーの研磨剤が、傷ついた隙間にはいって、墨汁を綺麗に落としてくれます。
ただその際、強く擦りすぎてしまうと、洗面台に逆に傷がつく可能性もあるため、注意が必要です。
気長に泡立てながら、古布で優しく擦り落としていってください。
クリームクレンザーには種類が2種類あります。
固い研磨成分と柔らかめの研磨成分です。
ご家庭で使う普段の清掃であるため、柔らかめの研磨成分を選んでください。
墨汁の捨て方
では正しい捨て方について紹介していきます。
ご自宅にあるものを使って墨汁を捨てることができます。
1,新聞紙に染み込ませる。
家に余った古新聞や使いきった布を用いて墨汁を染み込ませて可燃ゴミとして破棄する方法です。
自宅にあるもので簡単に破棄できますので、この方法が一番早いと思います。
2,使い切ったボロボロの布に染み込ませる。
こちらは新聞紙がご自宅にない方への方法です。
わざわざ新品の布を用意する必要はなく、掃除なので使った布や、もう着なくなった洋服等、破棄予定のものを使用してください。
不要なものを一緒に破棄できるので一石二鳥ですね。
3,染み込ませる際は、牛乳パックやビニール袋を使用する。
ただ、ここで問題なのが、染み込ませ方です。
単純に上から掛けてしまったら床や周りが墨汁まみれになってしまいます。
この時に必要になってくるのが、牛乳パックです。
牛乳パックの中に新聞紙やボロボロの布を敷き詰めて、その中に墨汁を流し込むと上手く染み込ませることが出来ます。
牛乳パックがない方はビニール袋でも代用出来ますので、ご安心ください。
こうすることで墨汁が周りに飛び散ることもなく、汚れる心配は無くなります。
墨汁の容器の捨て方
墨汁の容器の捨て方ですが、一緒に可燃ゴミ・・・という訳にもいきません。
1,容器の中を水洗い。
まずは墨汁を綺麗に洗い流すところから始めます。
墨汁を製造する際に動物性のタンパク質が使用されています。
その為、日がたつと腐敗臭として臭いが立ちこめてしまうのです。
なので、まずは空になった容器を水でしっかりと洗いましょう。
2,プラスチック容器として捨てる。
最近ではどこの都道府県でも分別の強化がされています。
どの商品にもプラ表記と紙表記がされている為、その表記で判断し分別して処理をしていきましょう。
墨汁の容器にはプラの表記があるため、ここではプラスチック容器として捨ててください。
墨汁を使用した紙の捨て方
墨汁を使用した紙は、古新聞と一緒に束ねて処理をするか、可燃ゴミで処理をするかになります。
地域によって差があるとの事ですが、ほとんどの地区で可燃ゴミでの区分にされており、可燃ゴミとして捨ててしまってもいいようです。
硯に余った墨汁は戻してもいい?
習字を行った時、硯の中に墨汁が余ることが多々あると思います。
墨汁は容器から出したタイミングで劣化が始まっています。
戻す事は問題はありませんが、6ヶ月以内に使い切ることが条件となるでしょう。
6ヶ月以内に墨汁を使い切ることが出来ないのであれば、余った墨汁は戻さずに新聞紙で拭き取る事をオススメします。
墨汁の捨て方まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は墨汁の捨て方!排水溝に捨てる?そのままゴミ箱に捨てる?についてご紹介させて頂きました。
案外知っていても、排水溝に流すという手法は簡単で誰もがやってしまう事です。
ですが、それに伴う汚れや臭いが発生し、その後の清掃も大変なので、リスクが非常に多いです。
その後の掃除の手間を考えると捨てるタイミングで適切な方法を行いたいものですね。
手順は簡単です。
- 1,牛乳パック、もしくはビニール袋を用意する。
- 2,用意したものの中に新聞紙、またはボロボロで使わなくなった布を敷き詰める。
- 3,余った墨汁をその中に流し入れ、染み込ませる。
- 4,十二分に染み込ませた状態で、可燃ゴミで分別して捨てる。
- 5,硯に余ってしまった墨汁は、容器に戻しても良いが、6ヶ月以内に使い切れない場合は、同様の手順で捨てる。
- 6,空になった容器は中を水洗いして、プラスチックゴミに分別し捨てる。
書き初めや学校での行事で使用する事があると思いますでの、その後の処理に迷わないためにも、是非覚えておいてください。
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