きな粉は保存方法次第でダニが沸く?保管は冷蔵庫か常温か、賞味期限は?

きな粉って保存方法に悩みますよね。一目見ただけでは常温保存で良いような気もしますが…。

実はきな粉は正しい保存方法しなければダニが沸くこともあるのです。

ではきな粉の保存方法は常温なのか冷蔵なのか、どちらなのでしょうか。

目次

一般的なきな粉の保存期間・賞味期限

一般的なきな粉の保存期間は開封しているか、していないかこの2点で大きく違います。

開封前

一般的な開封していないきな粉の賞味期限は、製造日より半年~1年です。賞味期限とは、食品の品質が変わることなく美味しく食べることができる期限のことです。しかし、農林水産省は次のように述べています。

消費期限も賞味期限も、袋や容器を開けないで、書かれた通りに保存していた場合の安全やおいしさを約束したものです。

農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/featured/abc2.html

きな粉の場合は、直射日光及び高温多湿を避けて保存するようにと記載があります。保存方法を守っていない場合、たとえ未開封であっても期限前に劣化が進む場合があり、注意が必要です。

開封後

開封後のきな粉の期限については、製造メーカーの記載によると次の通りです。

Qきな粉を開封して何日くらいもちますか?

A密封状態で冷暗所に置いて頂いて約一ヶ月くらい大丈夫です。

前原製粉株式会社公式HP https://www.gishi.co.jp/home/faq_01a.asp#b01

空気・温度・水分は食品内の油脂に影響し、品質を左右します。きな粉には20%程油脂が含まれています。開封後に空気中の酸素に触れることで、食品の品質が低下する酸化作用が起き、なおかつ酸化速度は温度が高いと加速します。加えて、水分を吸湿することできな粉のような乾燥食品はさらに劣化します。また、きな粉に砂糖が含まれている場合、砂糖は空気中の水分を吸収する性質があり、より品質劣化のスピードは速くなります。よって、1か月以内であっても味やにおいに違和感がある場合は避けるほうがよいです。

保存できな粉にダニが沸くのは本当?

正しくない保存方法で保存したきな粉には、ダニが沸きます。

下記の研究はきな粉などの粉類の保存方法が悪く、ダニが沸いた食品を口にしたことが原因で口腔ダニアナフィラキシーという健康障害を起こした研究事例です。

Oral mite anaphylaxis caused by mite-contaminated okonomiyaki/ pancake-mix in Japan: 8 case reports and a review of 28 reported casesによると「口腔ダニアナフィラキシー患者36人のうち 34人(94%)が、以前に開封し常温で数か月保管したお好み焼き粉やたこ焼き粉を使用して作ったお好み焼き、たこ焼きを摂取したことが原因でアナフィラキシーを起こしています。」という研究結果が出ています。

温度などの環境、食品の特性によってダニは容易に食品内で増殖します。

きな粉もその一つであり、注意が必要な食品の1つです。

きな粉にダニが沸く原因

ダニを完全阻止することは不可能

そもそもダニは人間の生活範囲に生活しており、ダニが家にいない家庭はありません。

食物の製造においてもそれは同じです。海外の研究によると、購入直後の21%、購入後未開封で自宅保管しいた38%の小麦粉にダニが含まれていたという研究があります。つまり、スーパーにあるきな粉は購入時点ですでにダニが含まれている可能性があるということです。

ダニの種類と好物

コナダニ・チリダニという2種類のダニは食品に潜むダニです。

きな粉はどちらのダニにとっても大好物です。なぜなら、コナダニはなんでも食べる雑食。また、常温保存のパン粉や小麦粉などの粉類、調味料などが好物で台所は彼らにとって大好物の宝庫です。一方で、チリダニはたんぱく質やでんぷん、昆布やみそなどのうまみ成分が含まれる食物が好物。

たんぱく質はきな粉の原材料である大豆に豊富に含まれており、どちらのダニにとってもきな粉は魅力的です。よって、きな粉のにおいに引き寄せられてより多くのダニがきな粉に寄ってきます。

誤った保存方法

きな粉は80~100g前後で販売されています。普段使用するとしても、1回で全量使用することは難しいです。

開封後は冷暗所で保管くださいと記載されている食品は多くあり、きな粉もその一つです。開封後余ったきな粉を輪ゴムで封をし、常温で保存してしまっている方もいるのではないでしょうか。

前述のとおり、ダニは日常生活圏のどこにでもいますし、ダニ自体は小さく、隙間さえあれば容易に食品に侵入できます。どこからともなく現れ、袋中に入り込みその食品を食べつくしていきます。

加えて、保存時の温度によってはダニの大量増殖を誘発します。タイで市販の調理用小麦粉にダニをわざと混入させて保存した研究があり、結果は以下の通りです。

Dust mite infestation in cooking flour: experimental observations and practical recommendationsによると「小麦粉内のダニの量は放置して6週間後にはアレルギーを起こすレベルまで増殖し、8週後には最高レベルに達しています。また、冷蔵庫で保管していた場合はダニがほとんど増殖していない一方で、常温保存の場合はより多くダニが増殖していることがわかりました。」とされています。

前述でお話しした通り、製造過程で袋内へのダニの混入を防ぐことはできませんが、この状態でのダニの量はアレルギーを起こすほどの量ではありません。しかし、きな粉自体はダニの好物であり、においはダニを引き寄せます。加えて、ダニの増殖を促す高温多湿の場所に保存するなど誤った保存方法で保存すると、ダニはアレルギーを起こすレベルまできな粉内で容易に増殖します。

ダニが沸かないきな粉の保存方法

では、ダニが増殖しにくい保存方法はあるのでしょうか。

容器

きな粉を保存する際は、丈夫な密閉容器で保存することをおすすめします。ダニの体長は0.3~0.5mm程。それほど小さいため、輪ゴムやクリップなどで袋を止めただけでは、容易に隙間から侵入することができます。

また、袋の穴をかみ切って侵入することも可能です。そのため、ジップロックやパッキンがついている密閉容器などでの保存はダニの侵入を防ぐことができます。加えて、空気に触れることは、きな粉の酸化がすすむのを促すため、風味を損なわないようにしっかりと空気を抜いて保存しましょう。

除湿

密閉するだけでなく、シリカゲルや珪藻土スプーンなどの除湿作用があるものをきな粉と一緒に入れて保存することも有効です。高温多湿な環境はダニにとって好立地。そのような環境下では、容易に増殖します。

また、冒頭で説明した通り、砂糖には吸湿作用があるため、砂糖入りのきな粉はよりダニが増殖しやすい環境を作ります。湿気はきな粉の劣化も促進するので、除湿剤はダニ・きな粉自体の劣化予防として有益です。

冷蔵庫で保存

冷蔵庫内での保管もおすすめします。前述の研究では冷蔵庫で保存した小麦粉で、ダニの量はあまり変化がありませんでした。なぜなら、ダニは気温20~30度、湿度60~80%程度の環境で大量増殖しますが、20度以下では冬眠状態になり活動が一時的に中断するからです。

つまり、もしきな粉にダニが混入した場合でも、きな粉を常温保存していればダニは増殖していきますが、冷蔵庫で保存することによってダニの増殖を止めることができます。

冷凍保存

きな粉は冷凍庫で保存することも可能です。低温であれば、ダニは冬眠状態になるためダニの増殖を防ぐことは可能です。冷蔵庫の方が冷蔵庫より良いということはありません。しかし、冷凍庫保存の場合は取り出して常温で放置すると結露が発生し湿気の原因になるので注意が必要です。また、冷凍焼けをするときな粉の変色、風味自体が落ちてしまうことがありますので、早めに使い切りことが望ましいです。

きな粉にダニがいたときの対処法

ダニが混入している時点できな粉の味は損なわれているので、すみやかに破棄することをお勧めします。なぜなら、食品以外のものはダニアースなどの殺虫剤を使用することが可能ですが、殺虫剤を食品に使用することは不可能。加えて、ダニが含まれていた食品を食べること(ダニの死骸含む)によって生じるアレルギーもあるので、可能であれば破棄しましょう。また、一緒に保存していたほかの食品にもダニが入り込んでいる可能性があるので、確認して破棄を。破棄後、保存庫は石鹸とハイターなどの漂白剤を使用し、清潔にする必要があります。

きな粉を食べる前にダニがいるか見分ける方法

暗い色の物の上に広げる

きな粉のダニの見分け方は、きな粉の動きをみること。人間の肉眼でダニを直接見ることは困難です。なぜなら、ダニは体長約0.3-0.5mmと小さく、色も白色なので見分けることができません。しかし、ダニが潜んでいる粉類は粉が動いて見えます。暗い色の食器などにきな粉を少量取り出してみて、きな粉が動いているかでダニがいるか見分けることができます。確認するときは、一か所だけでなく袋の奥の方などいろいろな場所を確認するほうが確実です。

顕微鏡・ルーペ

目が悪く、肉眼では動いているのかわからない場合もあるので、虫眼鏡などで確認することもおすすめです。顕微鏡が家庭にあることは少ないと思います、また、自宅にルーペがない場合は、ルーペの機能があるカメラアプリも無料で存在していますので、そちらを活用してみてはいかがでしょうか。

もしダニ入りきな粉を食べてしまった時に起こること

口腔ダニアナフィラキシー

ダニ自体に毒はありません。すでにダニ入りの小麦粉などを食べてしまった経験はあっても、症状や害がなかった人もいます。しかしながら、ダニが大量に発生したきな粉を食べると人によっては口腔ダニアナフィラキシーというアレルギー症状が起こる可能性があります。海外ではパンケーキを食べて起こったという報告があることから、パンケーキシンドロームといわれています。具体的な症状は下記の通りです。

ダニの経口摂取後30分以内に症状が発症することが多く、膨疹・血管浮腫(64%)、呼吸困難(53%)、喘鳴(44%)、鼻症状、腹痛、嘔気・嘔吐、意識障害、下痢、結膜炎、咽頭痛、低血圧などが見られる。グレード4以上の重篤なアナフィラキシーが85%に見られる。

医療法人 石黒耳鼻咽喉科医院

蕁麻疹などの軽い症状だけで済む場合もありますが、重篤なアナフィラキシー症状は生命を落とす危険性も含んでいます。

アレルギーにより気管支に浮腫が起こると、気道狭窄が起こり、呼吸することができなくなったり、アレルギーによる血圧低下・ショック状態となり医療機関での処置が必要な事態となることもあります。

アレルギーになりやすい人

また、この口腔ダニアナフィラキシーはダニアレルギーを持っている人で起きますが、それ以外の人でも起こります。

口腔ダニアナフィラキシーは高温多湿地域でよく見られ、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患の既往が約80-100%である。本邦ではアスピリン(NSAIDs)不耐症の既往は10%と少なく(海外では50-70%、43%に喘息の家族歴がある。

医療法人 石黒耳鼻咽喉科医院

したがって、医師よりダニアレルギーがあるといわれたことがなくても、上記のような疾患を持っている人は、重篤な症状が現れる危険性があり注意が必要です。

きな粉にダニについてのまとめ

きな粉は美味しい食べ物ですが、人間にとって美味しいものはダニにとっても美味しいものです。

保存方法や賞味期限を守ることによって、ダニが沸くことを抑えることは可能です。保存方法に問題があったと自覚したり、使用時に違和感を感じた場合は上記の方法でダニが増殖していないか確認してみてはいかがでしょうか。

ダニ自体に毒はないですが、ダニが含まれている食品は実際に健康被害を引き起こす事例もあります。正しい保管と確認を行うことで、安全で安心してきな粉を美味しくお召し上がりください。

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