どんぐりの毒性!食べられるどんぐりの種類や味について

どんぐりの毒性!食べられるどんぐりの種類や味について

当サイトのコンテンツにはプロモーション(広告)が含まれています

みなさま、<どんぐり>というと何を思い浮かべますか?

「どんぐり ころころ どんぶりこ」の唄だったり、リスが両手で掴んでポリポリ食べている姿だったり。

秋の味覚として有名などんぐりですが、「毒性があるって聞いたけど?」「どれが食べられるどんぐりなの?」「どんな味がするの?」などなど、知らないことが意外と多いのではないでしょうか。身近ながら謎の多いこのどんぐりを安心して美味しく楽しむために、種類や毒性の正体、優れた栄養価、はたまた調理方法まで詳しく見ていきましょう。

目次

どんぐりって何?

秋になると私の家の近所の公園には至る所<どんぐり>が転がっています。

あまりにありふれていて、特に意識して見たこともなかったのですが、どんぐりは、細長い本体を堅果(けんか)、頭に被った帽子のような部分を殻斗(かくと)といいます。

大きさや形、味などは、種類によっていろいろ。ちなみに栗もどんぐりの一種なんですよ!

どんぐりの種類

どんぐりは、ブナ科の木の実(堅果)の総称です。

ブナ科と一口に言っても、●●属などの細かい区別があります。

ザックリとどんぐりとして考えると、北は北海道から南は沖縄まで日本全国に自生していて、その数はなんと20種類以上もあります。先述したとおり、おこわやモンブランなどでお馴染みの栗もどんぐりの1種です。

どんぐりの種類を見た目で判断するのはなかなか大変。一般的に公園などでよく見かけるのは<小楢(コナラ)のドングリ>が多いようです。冬眠前にリスなどの小動物が好んで食べるのは<ブナのどんぐり>で、油脂が多く含まれているため冬眠前の栄養貯蔵に最適なんです。

どんぐりの種類と特徴についてもっと詳しく知りたい!という方はニッポン全国どんぐりイラスト図鑑をどうぞ。

どんぐりは食べられる?

どんぐりは秋の味覚。つまり食べられます。

ただ、20種類以上もあるどんぐり、毒性の噂も気がかりですよね。

本当にどれを食べても大丈夫なのでしょうか・・・?

食べられないどんぐり

結論から言うと、食べられないどんぐりはありません。つまり、どのどんぐりも食べようと思えば食べられます。しいて言うなら、美味しいか美味しくないか、ということです。

美味しい<どんぐり>と美味しくない<どんぐり>は何が違うのかというと、それはずばりタンニンの量です。タンニンとはいわゆるアク。このアクが苦かったり渋かったりするんです。

そしてどんぐりの種類によって、含まれるタンニンの量が違います。

なので、どんぐりを食べる際には、水に浸したり煮たりして十分アクを抜いて、しっかり下準備をしてからにしましょう。

ちなみに

  • コナラ
  • ミズナラ
  • クヌギ
  • シラカシ
  • アラカシ
  • イチイガシ
  • ウバメガシ

はタンニンが多い、つまり美味しくないどんぐりたちです。

ナラ系とカシ系には要注意!!と覚えておくと良いでしょう。
シリブカガシはカシ系で唯一アクが少ない<どんぐり>です。

食べられるどんぐり

一方、食用<どんぐり>の代表格といえばシイ(椎)です。

シイにはアクがほとんどないので、煮る、炒る、の他に生で食べる方もいるようです。

  • スダジイ
  • マテバシイ
  • ツブラジイ

は名前からも分かるようにシイの仲間なので食用向きです。

<食べられないどんぐり>のところで触れたカシ系の中でもシリブカガシに限り問題なく食べられます。

他にはクリヤマグリ(野生のクリ)も食べられるどんぐりです。

どんぐりの栄養価

リスなどの小動物たちが、冬眠前に<どんぐり>などの木の実をたくさん食べますが、このことからも分かるように、<どんぐり>の栄養価はすごいんです。特にビタミン・ミネラル類がとっても豊富。古くから(日本では縄文時代にはすでに食べられていたそう)<どんぐり>が食べられてきたのは、とても理に適ったことなんですね。

どんぐりの栄養価についてもっと詳しく知りたい!という方は文部科学省<5 種実類>をご参考ください。

どんぐりの毒性

栄養価が高い一方、毒性についてはどうなのでしょうか。

どんぐりの毒の正体は、ずばり「タンニン」です。タンニンは植物ポリフェノールの一種で、木の皮や葉、種子に含まれています。よほど大量に摂取しないかぎり問題のない毒性ですが、体質やその時の体調によっても反応が違ってくるので、やはり意識しておきたいところですよね。

ということで、次ではタンニンについて触れていきます。

タンニンの正体とは?

渋柿のしぶ緑茶のカテキンもタンニンです。ゴムを固めたり、万年筆のインク、織物や紙の滲み止め、皮なめしなどの工業用途もいろいろ。胃腸薬・止瀉薬にも使われるようです。

リンゴや桃、蓮根、ゴボウなどにも少量ながらタンニン系の色素が含まれていて、時間が経つと黒く変色するのはその作用なんです。

コーヒー、紅茶、緑茶などは、タンニンの渋みや苦み、色合いを上手に活かして調整しながら味わい良く作っています。

どんぐりの食べ方

ここでは、<どんぐり>を美味しく食べるための下処理方法をご紹介していきます。

きれいな状態のものを拾う

ヒビや穴、割れがあるなど、見た目がキレイでないものは後の作業で取り除くなどの2度手間になってしまいます。

ですから拾う段階で、状態の良いキレイなものだけを選びましょう。

水に浮くものは取り除く

キレイなものだけを選別して拾ってきた<どんぐり>たち。

次は一晩(アクの強い種類なら2日間)水に浮かべて選別します。そして水に浮いたものは取り除きます。

なぜなら、浮くとくことは中身が詰まっていないということ。つまり中身を食われてしまっている、さらには虫が入っている可能性が高いということです。

なので、続く作業でのムダを省く意味でも、水に浮く<どんぐり>は、潔くここで取り除いてしまいましょう。

殻を割って中身を取り出す

いよいよ選ばれし<どんぐり>たちの中身を取り出します。

<どんぐり>の殻はとても固いので、手で割るのは難しいです。なので、クリやクルミの殻を剥くときのペンチやハサミを使うのが便利です。専用のものがなければ、それに準じた器具で代用しましょう。

他にもフライパンで炒めたり、レンジでチンするなどの方法があるようですが、これらのように熱の力で殻を破裂させるのは安全面に不安があるので、個人的にはオススメしません。

中身を細かくする

中身が取り出せたら、今度はそれを何等分かにして小さくします。

その目的は、次のアク抜きの時に、水に触れる表面積を増やしてアクを出しやすくするためです。

ただ、どのサイズまで崩すかは、用途やお好み次第でよろしいかと思います。

アク抜き

さあ、ようやくアク抜きです!

まず、鍋などに水を用意しましょう。

そして1週間ほど(アクの強いものでは10日ほど)水に漬けておきます。アク(タンニン)は親水性なので、水に漬けておくだけで、どんどんアクは抜けていきます。。。一週間。。。

大丈夫です!別の方法があります!!

お湯を使って時短!水に浸して待つより、パパッとお湯で煮てしまいましょう。

煮ているとお湯が黒っぽく濁ってくるので、都度茹でこぼします。これを3回ほど繰り返すと、はじめは黒っぽかった水の濁りが白っぽい濁りに変わってきます。これはアクが抜けたサインです。ちなみに煮込む時間の目安は毎回1時間ほどです。

重曹をプラスすることでアク抜き効果がUPしますよ!1ℓにつきに小さじ1が目安です。
わらびやタケノコのアク抜きにも使える方法です。

どんぐりの調理方法

ここでは食べる<どんぐり>の代表格、シイ(椎)を前提としてお話ししていきます。

茹でる(アク抜き)

<どんぐり>を食べようと思い立ったらまず茹でる、これが基本、煮るにも炒めるにも、まず茹でてアク抜きをしてから使いましょう。

煮る

甘露煮など和スイーツに仕上げる方が多いようです。

柔らかく下茹で(アク抜き)しておくことで、ここでも時短になりますね。

炒める

必ず茹でて(アク抜き)柔らかくなった上で炒めましょう。

おつまみに良さそうですよね~。ガリバタ醤油炒めなんてどうでしょうか!!

生(なま)

アクの少ないシイ(椎)は生でも食べる方もいるようです。

ほんのり甘味があるようですが、正直「美味しい!!」ってほどのものでもないようです。

リスになった気分を味わうにはいいかもですね(笑)

どんぐりの味

<どんぐり>とはどんな味か?

ズバリ、木の実ですから木の実の味です。ナッツと言ったほうがピンとくるでしょうか。

アクのほとんどないシイなどは、生で食べてもほんのりとした甘みがあるようですが、ほとんどの<どんぐり>はアク抜きなしでは渋くて食べられません。

アク抜き後も、調理の段階でいろいろと味付けをするので、<どんぐり>の味自体が美味しくて食べるというよりは(もちろんそういう方もいらっるとは思いますが)、食感だったり、季節感を楽しむものなのかな、と個人的には思っています。

どんぐりのおすすめレシピ

おお、栗おこわ ならぬ どんぐりご飯!
フムフム、この形はやっぱり食用代名詞のシイかと。
イモムシ出てきても笑い飛ばせるほど美味しいんですね。
・・・え?本当にイモムシ食べたちゃったの?!

どんぐりを練りこんであるパスタ&せんべいとは、まるで職人技!
めちゃくちゃ美味しいと大絶賛ですね。
どんぐりの種類と謎の罪悪感が、めちゃくちゃ気になる私(笑)

石のごとく固いだなんて、もしや、下茹でなしで炒めちゃったのかな。
それでも美味しいんだ!
この形は、やっぱりシイですかね。

どんぐりの甘露煮をトッピングだなんてオシャレ!
和柄の器ともぴったりマッチしてますよね。
ちなみにスダジイはシイの一種です。

どんぐりの毒性まとめ

<どんぐり>の毒性を中心にいろいろ見てきました。最後にポイントをまとめておきます。

  • 渋の少ない<どんぐり>を選ぼう
  • 手抜きせずにしっかりアク抜きをしよう
  • 焼くにしろ煮るにしろ、まず茹でよう

秋の味覚のどんぐりを美味しく頂くために、この3か条をどうぞお忘れなく。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次