仕事や日常生活において意外と使用するものが印鑑。
そして印鑑を使っているとどうしても気になる朱肉のシミ。
朱肉のシミはなかなか落ちませんよね?
それもそのはず。
朱肉のシミは落ちないようにできているカラクリがあるからです。
では落ちにくい朱肉のシミはどのように落とせばよいのでしょうか。
本記事では
- 床・壁・手・紙に付いた時の朱肉の落とし方。
- 布の朱肉のシミの落とし方からシミ抜き
- 洗濯方法
など、なかなか落ちない朱肉の落とし方について解説しています。
印鑑の朱肉汚れはなぜこんなにも落ちないの?
朱肉の汚れはなぜ落ちにくいのか?
これは、難しく考えると全くわからないのですが、シンプルに考えると非常に分かりやすいです。
そもそも朱肉を使って印鑑を押す時、その印鑑が取れてしまっては話になりません。
ですから朱肉のインクはとても落ちにくくできているのです。
たとえば朱肉を使って印鑑を押した書類は、長い期間保存しても変色せず色が薄くならずいつまでも証明として残っていなければなりません。
証明としての印鑑が簡単に消えてしまっては意味がありませんから。
ですから朱肉がついた服、手についてしまった朱肉のインクまで全て落ちにくくなっているのです。
そもそも朱肉は落ちにくくできているため、お気に入りの服についてしまったら最後、「完璧に朱肉を落とす。」のは諦めなければならない場合もあります。
朱肉を落とすという作業に完璧を求めるのは不可能に近いことかもしれませんので、ある程度の妥協点を決めて朱肉を落とすことが大切です。
朱肉が落ちにくい理由
一言で言うと、印鑑はいつまでも証明として綺麗に残らなければならないため朱肉は落ちにくい。
朱肉の種類や落ちやすさ
朱肉とスタンプ台の違い
印鑑を押すときに使うもの、それが朱肉。
でも実はあなたが思っている朱肉はスタンプ台かもしれません。
こちらが朱肉
こちらがスタンプ台
「別にどちらでもいいじゃん?どっちもひとくくりに朱肉と呼んでいいでしょ?」と思うかもしれませんが、実はこれらは似て非なるものなのです。
- 朱肉は基本的に油性のインク。
- スタンプは基本的に水性のインク
このような違いがあります。
ゴム印を使用している方はスタンプ台を使うようにしましょう。
ゴム印は油で溶けてしまうという性質があります。
なので油性インクの朱肉にゴム印を使ってしまうと溶けてしまうのです。
ですからゴム印を使う場合は水性でできているスタンプ台を使うようにしましょう。
また、当然ながら水性のスタンプ台のインクは水に弱くにじみやすいです。それに加え色も薄いです。
しっかりと印鑑を押すのであれば、朱肉を使うようにしましょう。
その理由は落ちにくくて色が濃いためです。
その朱肉は落ちやすい?
上記ではスタンプ台と朱肉の違いについて解説しました。
そして当然ながら油性インクの場合はとても落ちにくいです。
逆に水性インクの場合は、水に弱くすぐににじんでしまいます。
朱肉落とす前に、あなたが使っていた朱肉は「朱肉」なのか「スタンプ台」なのかを確認してみてください。
以下で解説することは「朱肉の落とし方」
それでは本格的に朱肉の落とし方を覚えていきましょう。
もう一度おさらいしておくと、朱肉といってもスタンプ台、朱肉このどちらかがあります。
これらを踏まえて朱肉の落とし方を見ていきましょう。
以下で分ることは、様々な部分についた朱肉の落とし方です。
あなたが困っている朱肉の種類に適している部分をご参考ください。
布や服についた朱肉の落とし方
お気に入りの服ならクリーニング店へ駆け込むべき
まずは布や服についた朱肉の落とし方について解説します。
とくに服は朱肉がつくと最も困る部分。
お気に入りの服に朱肉のインクがついたら意地でも落としたくなります。
服についた朱肉の落とし方ですが、本当にその服が気に入っているのであれば最寄りのクリーニング店に染み抜きをお願いする事がおすすめです。
上記でも説明しましたように朱肉は完全に落としきることができないですから。
壁や床に付着した朱肉の場合は、ある程度妥協する事ができますが、お気に入りの服であるならばなかなか妥協する事はできません。
ですからしみ抜きのプロに任せることがおすすめ。
しかし、ほんの少しの朱肉汚れや、布製品、目立たない部分だから自分で朱肉を落としたいという方は、ここで説明する布や服についた朱肉の落とし方をやってみてください。
服についた朱肉の落とし方はクレンジングによるもみ洗いと、ベンジンや除光液によるシミ抜きが基本です。
布や服についた朱肉を落とす方法
服に着いた朱肉の落とし方は様々なものがありますが、その中でもクレンジングオイルまたは除光液、ベンジンを使った落とし方がおすすめです。
服についた朱肉をクレンジングで落とす場合
クレンジングオイルを使った朱肉の落とし方は、朱肉がついてしまった部分にクレンジングオイルをつけ軽くもみ洗いするだけです。
もともとクレンジングオイルはメイクや皮脂汚れを落とすことに使われるもの。
メイクや皮脂汚れは油性ですよね。
クレンジングオイルは油性の汚れを落とすことに使われるので、油性の朱肉汚れにも応用できるという事です。
服についた朱肉を除光液、またはベンジンで落とす場合
クレンジングオイルはもみ洗いによる落とし方でしたが、除光液とベンジンの使い方は染み抜きのような使い方をしていきます。
除光液とベンジンの使用方法は同じ。
使うものは「いらない布」や「タオル」、歯ブラシや綿棒です。
- まずは、いらないタオルや布を用意。
- 朱肉がついた部分の下側(裏側)にタオルまたは布を敷きます。
- いらない歯ブラシにベンジンや除光液をつけ、朱肉がついた部分をトントン叩きます。
- 叩くときは優しい力で行ってください。
- ある程度シミが抜けたら、台所洗剤などでやさしく揉み洗いしましょう。
- 洗濯できる服であれば洗濯して仕上げをしても良いでしょう。
服についた朱肉をしっかりと落としたいのであれば除光液やベンジンを使用するのがおすすめ。
服を痛めたくないのであればクレンジングによるもみ洗いが良いでしょう。
しっかりと落としたいのであれば、ベンジン、その次に除光液、優しく落とすのであればクレンジングという使い分けをしてください。
基本的には服についた朱肉の落とし方ならベンジンが一番オススメ。
実際ベンジンはしみ抜きとしても使われています。
が、取り扱いにはくれぐれも注意してください。
ちなみにベンジンは朱肉のシミを抜くだけではなく、なかなか剥がれにくいシール跡を綺麗にする事ができます。
シール剥がしスプレーよりもダントツでベンジンの方が綺麗になります。
一家に1本持っておいて損はないアイテムです。
補足:ちなみに筆者は2015年に一度アマゾンでシールはがしをするためにベンジンを購入しています。その後、シミ抜きにも使えて何かと役に立ちました。
服についた朱肉は自分で洗濯しない方が良い?
服や布についた朱肉は除光液やベンジンで落とす。しかし、痛みやすそうなものはクリーニングすることがおすすめと説明しましたね。
洗濯は朱肉を落とす力がありそうですが、中途半端にお気に入りの服を自分で洗濯するよりは、クリーニング店に持ち込んだ方が安全で確実です。
クリーンニング店なら、その朱肉は落ちるか落ちないかを判断してくれますから。
もし自分で洗濯して朱肉が落ちないどころか、服が傷んでしまってはもともこもありません。
ですから自分で洗濯するという方法は一番中途半端なので、あまりおすすめできないのです。
床についた朱肉の落とし方
床についた朱肉を落とす際の注意点
床についた朱肉を落とす際にはその床の材質に気をつけなければなりません。
たとえばフローリングが木材の場合、強くこすらないようにしましょう。
その理由はフローリングの木材の色が剥げてしまう可能性があるからです。
また、床に毛布やじゅうたんがついてある場合も同様です。
タイルやコンクリートであれば割と強めに擦っても問題ありません。
床についたを朱肉を落とす方法
タイルやコンクリートの場合の朱肉の落とし方
タイルやコンクリートに朱肉のインクを落としてしまった場合は、比較的簡単に朱肉を落とせる傾向があります。
その理由はタイルやコンクリートの性質上、朱肉が染み込みにくいという理由からです。
タイルやコンクリートの朱肉を落とす場合、ベンジンや除光液を垂らして数秒から数分待ち、朱肉のインクが浮くまで待ちます。
その後、お風呂場の洗剤、場合によってはハイターなどを使用して仕上げをしていきましょう。
特に気をつけることはありません。
床が木材の場合の朱肉の落とし方
床が木材の場合は上記でも言ったように、ベンジンや除光液を垂らして強くこすってしまうと色が剥げてしまう危険性があります。
まずは台所洗剤等で徐々に朱肉を落としていくことがおすすめ。
台所洗剤で朱肉は落ちなければ、オイルクレンジング、次は除光液やベンジンというように洗浄液の強さをあげていきましょう。
床が木材の場合何よりも色のハゲを気にしながら朱肉を落とさなければなりません。
壁についた朱肉の落とし方
壁についた朱肉を落とす際の注意点
壁についた朱肉を落とす際の注意点は、壁の種類を見極めなければならないこと。
- 砂壁
- 壁紙
- コンクリート
様々な部分に朱肉がつく可能性があります。
朱肉のついてしまった壁の種類によって落とし方を変えていきましょう。
壁についたを朱肉を落とす方法
砂壁に付いた朱肉の落とし方
砂壁であれば、朱肉がついた部分を少しサンドペーパーで削るという対処法ができます。
また、ボロボロと砂が落ちて来るので、朱肉がついてしまったこの機会に砂壁に壁紙を貼るなどの対処を施してもよいでしょう。
壁紙に付いた朱肉の落とし方
使用するものは除光液やベンジンを使用しますが、壁紙がヨレないように気をつけます。
朱肉がついてしまった壁紙は破れたりする可能性があり、掃除するのがやや面倒なため、いっその事張り替えてもいいかもしれません。
お気に入りの壁紙であれば丁寧に朱肉を落としていきましょう。
また、窓際の壁紙などにはカビが生えやすいですが、カビは除光液やでベンジンでは落とすことはできません。
コンクリートに付いた朱肉の落とし方
朱肉がコンクリートについた場合は除光液やベンジンを使用して綺麗に落としましょう。
材質が割と強いので強めに擦りましょう。
ポイント
また、粗めのコンクリートの間に付いた朱肉を綺麗に落としたいのであれば使わない歯ブラシを使用して磨くのがおすすめ。
研磨剤入りの歯磨き粉を使うとより綺麗に落とすことができます。
手についた朱肉の落とし方
手についた朱肉の落とし方はとても簡単で、まずは石鹸を使って洗浄を試みます。
水性の朱肉であれば石鹸で落とすことができますが、油性朱肉の場合、おそらく手についた朱肉は取れないかと思います・・・。
ポイント
そこでおすすめなのがメイク落としクレンジング。
クレンジングで朱肉を落とせると「布や服についた朱肉の落とし方」の項目でお話しましたね。
クレンジングは油の汚れを落とすことができるので、油性朱肉も落とすことができるのです。
男性の方はクレンジングオイルを持っていない方が多いと思います。
クレンジングがなければ「ベビーオイル」「オリーブオイル」「ココナッツオイル」などでもクレンジングの代用する事ができます。
ちなみに、ベビーオイルなどは朱肉を落とすこともできますが、逆にメイク落としの代用としても使うことができますよ。
書類・紙についた朱肉の落とし方
重要な書類に逆さまに印鑑を押してしまった…。
疲れが溜まってボーっとしていると、このように間違った印鑑を押してしまう事も多々あります。
また、子供の学校の書類に印鑑を押す際、テレビに気を取られてしまったため間違えてしまったなどなど、うっかりミスが起きやすいのがハンコです。
誤った印鑑を押してしまった後も諦めないでください。
書類・紙についた朱肉の落とし方はあります。
書類の印鑑を消すために必要なものは消しゴムです。
それに加え、「砂消しゴム」があるとより強力に誤った書類の印鑑を消すことができます。
まずは砂消しゴムで誤った印鑑の表面をこすり、削っていきます。
仕上げとして軽く消しゴムでこすれば朱肉のインクを消すことができます。
ただし、薄い紙の場合は破れてしまう可能性があるので、この落とし方は最後の手段としてお考えください。
印鑑を押すときは何回も確認して押すことをオススメします。
朱肉の落とし方まとめ
朱肉の落とし方と一言に言っても「様々な部分」と「落とし方」がありました。
上記ではあらゆる場面の朱肉の落とし方を解説しましたので、用途に合った朱肉の落とし方を実践してください。
朱肉の落とし方まとめ
- 朱肉を浮かせて落とすなら除光液またはベンジン
- 布類を率いた朱肉を安全に浮かせて落とすならクレンジング
- コンクリートなど硬い部分であればベンジン
- フローリングなど色が剥げやすい部分は注意する
- 紙類に付いた朱肉は砂消しゴムを使う
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