せっかく庭の苔を除去したのになぜだがまた生えて来る。
なぜこんなにも庭の苔は生命力が強いのでしょうか…。
庭の苔を除去する際、しっかりとした手順で除去しましたか?
実は、庭の苔はやみくもに除去すれば良いというものではありません。
それに加え、庭のコケを除去した後はしっかりとコケが生えないようにする対策を取らないと、また苔が増えてしまうのです。
本記事では
- 庭の苔を除去する手順
- 苔が生えないようにする対策
- 石灰で行う苔対策
について解説しています。
庭に生える苔の種類は4つ
1.ギンゴケ
A thick wad of mosses!!! Is it Silvergreen Bryum Moss?
モリモリ!!!ギンゴケかな?#moss #苔 #ギンゴケ pic.twitter.com/VMmpqmVexw— plant-watch (@WatchPlant) November 30, 2019
ギンゴケの概要
- ハリガネゴケ科
- ハリガネゴケ属
日本でもよく目にする苔がこのギンゴケです。
ギンゴケは、アスファルトの隙間や住居の庭、山の中など様々な場所に生息しています。
ギンゴケは、苔には珍しく、日当たりのいい場所を好みます。
ですが南極大陸でも発見されていることから、寒く乾燥するような場所でも生存が可能で生命力が高く世界的に有名な苔です。
乾燥に強いためガーデニングや苔テラリウム、多肉植物との寄せ植えなどに人気があります。
2.スナゴケ
スナゴケの概要
- キボウシゴケ科
- シモフリゴケ属
観賞用に使われるスギゴケなどもスナゴケの仲間です。
スナゴケは苔の中でも珍しく、日当たりのいい場所を好みます。
これは先ほどの「1.のギンゴケ」と同じですね。
スナゴケは酷暑や直射日光、また厳寒に強いというのもスナゴケの特徴。
ですがその強さとは裏腹に、高温多湿の場所は苦手という一面もあります。
スナゴケはコンクリートブロックの割れ目や石垣など、土壌を選ばず生息するため日本各地どこにでも見られます。
繁殖力が高いので、放置していると大量発生していた…なんてことも
直射日光に強いことから、屋上の緑化素材としても使われています。
またスナゴケはその形が可愛いことから、苔盆景やテラリウムに使われるほど人気の苔。
3.ゼ二ゴケ
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ゼニゴケの概要
- ゼニゴケ科
- ゼニゴケ属
ゼニゴケは湿気が多い場所を好んで生息し、お家の影や庭の隅、田んぼや用水路の近くなどに多く見られ、暖かい沖縄を除いた日本全国に生息しています。
ゼニゴケの繁殖方法は胞子によるもので、胞子を飛ばしすぐに増殖し庭をゼニゴケだらけにしてしまいます。
また生命力、繁殖力が非常に強いため、湿気が多い日の当たらない風通しの悪い場所ではものすごいスピードで増殖します。
寒い季節も得意!
冬だからといって手入れを怠っているとゼニゴケだらけに…
冬場も注意が必要です。
4.イシクラゲ
雨が降った後の公園に、そこら中にワカメが…!!みたいな経験はありませんか?
実はあれはワカメではなく、イシクラゲという苔の一種なのです。
小学生の時、何度もワカメのぬるぬるに足を取られて転んだことを思い出します。(笑)
このワカメのようなものが「イシクラゲ」。
イシクラゲは藻の一種。
その生態は何とも厄介で、晴れているときには乾燥して休眠状態となります。
しかし、雨が降ることで水分を吸収して休眠状態から目を覚まし成長と繁殖を始めるのです。
乾燥にも湿気にも強いく生命力がはんぱないので、駆除がとても大変。
イシクラゲは苔の中でも非常に厄介な存在です。
なぜうちの庭だけ苔が生える?その原因とは
せっかくお手入れをして庭をきれいにしていても、そこら中に苔が生えていたら見栄えが悪くなります。
ではなぜ苔は生えてしまうのか。
苔が発生してしまう庭の特徴を考えてみましょう。
苔が生えてしまう庭の特徴
- デコボコした水はけの悪い庭
- 適度に日当たりがいい庭
- 日が当たらない湿った酸性の土がある庭
- 芝生に栄養を与えていない、または手入れをせず放置している庭
- 風通しが悪い庭
これらの条件を1つでも当てはまると、苔が生えやすい環境の庭といえます。
とはいえたいていの住居はほとんど当てはまってしまいます!(笑)
以下では「具体的な苔の除去の手順」や、「苔が生えないようにする対策」について解説しているので最後までしっかりと読んでください。
主な苔の除去方法3つ
それではこれらの苔たちを除去する3つの方法を見ていきましょう。
1.熱湯で苔を除去する方法
熱湯をかけて苔を除去することが出来ます。
熱湯をかけて除去する方法は、苔に限らずほとんどの植物に効きます。
もちろん雑草にも熱湯での除去は効果があります。
熱湯をかけて数日すると苔が枯れて黄色くなっていきます。
苔専用スプレーなどを買うと思うと熱湯除去は安価でいいですが、実はこれはあまりおすすめできません。
熱湯には当然、「熱さ」以外に苔を除去できる成分は含まれいないからです。
また、お湯を沸かす手間とそれを何度も運ぶ労力がかかります!(笑)
ですから、お湯を沸かすという労力を踏まえて考えると、苔を除去できる作業量は少なくなってしまいます。
ベランダや外壁などに苔が少量ついている程度であるならこの方法がおすすめできますが、大量に庭に発生した場合にはやめておきましょう。
大量にコケが発生している場合は方法3で解説する「苔専用スプレー」で除去する方法がおすすめです。
2.お酢で苔を除去する方法
昔から苔には酢が効くといわれています。
おばあちゃんから苔を取るには酢をかけなさいと教えられませんでしたか?
お酢には殺菌作用があるため、これが苔に効くようです。
苔を除去する「酢」の作り方
お酢と水を1:3の割合で混ぜます。
水より60~70度程度のお湯を使うと、なお効果がでます。
この方法もいいのですが、なんせ臭いがキツイ!!
そこら中お酢の臭いで鼻がやられます。
集合住宅地ではご近所トラブルになりかねません。
場所と苔の量を考えて検討してください。
苔を除去する時はやはり以下で解説する専用の苔スプレーを使うのがおすすめです。
3.苔専用除去剤&スプレーで苔を除去する方法
苔を除去するにはやはりこの苔専用除去剤が一番オススメ。
ですがしっかりと除去剤の種類はチェックしましょう。
雑草などに使う一般的な除草剤は、苔にはあまり効果がないからです。
間違って雑草を除去する除草剤を購入してしまうと「苔が全く取れなかった」という事になりかねませんので、スプレーを購入する際はしっかりと種類をチェックしましょう。
苔を除去するなら苔専用除去剤です。
苔専用に作られた、駆除薬は様々なメーカーから販売されています。
なかでもおすすめしたいのが、ゼニゴケ専用とかかれた商品です。
おすすめの苔専用スプレーの例
- ゼニゴケ退治に「コケレス」
- ゼニゴケとり「キレダー」
- コケそうじ ゼニゴケ専用スプレー
- コケとーるスプレー
- キエール・コケカビ
これらが良いとされている理由として、2つあります。
- これらのスプレーは、強い酸性もしくはアルカリ性でできていて、極端なpHを嫌う苔に最適
- ただ苔を除去するだけではなく、土にも苔が生えにくい状態にする
という理由があるからです。
お湯やお酢では心配事が多々ありますが、苔専用除草剤は苔にも土にも効果があり長期的な効果が期待できます。
是非ご家庭に合った苔専用除草剤を見つけてみてください。
苔除去スプレーはそこまで高いものではありませんし、手で除去したりお湯を使うくらいなら、スプレーを使って完全に除去、そして苔が生えないようにする対策をとっていきましょう。
ただし、苔といっても、藻類のイシクラゲなどには効果が小さくなる場合があるのでしっかりと商品をチェックしてください。
ゼニゴケ専用スプレーを通販で探す!
また、苔類の駆除だけではなく、庭の壁やタイルに生えているカビの同時に除去するスプレーもあります。
苔だけではなくカビの駆除も同時に行いたい方はコチラ。
苔とカビを同時に駆除する!
苔を除去した後は石灰で土壌から生えにくくする!
苔に石灰が効果的な理由
苔は酸性の土壌を好んで生息しています。
結論から言ってしまえば、アルカリ性である石灰を撒いておけば、苔が好まない土壌の性質となり苔が生えないようにすることができるのです。
自然に降る雨は弱酸性であるため、どうしても降った雨が土を酸性にしてしまい苔が発生しやすい状態になってしまいます。
ですが対策として庭の苔が生えた部分にアルカリ性である石灰を撒いておくと、土が酸性からアルカリ性に変わるため苔は栄養を吸収できず弱っていき2~3日で枯れてしまいます。
苔は酸性の土が大好物。
ですから、アルカリ性の石灰を撒いて、土をアルカリ性に変え苔を生えにくくしましょう!
石灰といってもいくつか種類があります。
- 苦土石灰(くどせっかい)
- 消石灰(しょうせっかい)
- 有機石灰(ゆうきせっかい)
どれを使ってもいいですが、消石灰はこの中でも一番アルカリ性が強いのでオススメです。
ただし、消石灰は即効性は高いのですが、持続性が低いというデメリットもあります。
苔まみれで今すぐに庭の土壌環境を整えたいという方に消石灰はおすすめ。
石灰なんて苔対策に意味があるの?と思うかもしれませんが、その効果は絶大。
石灰をまくのはとても古典的な方法かもしれませんが、石灰で苔が生えないようにする対策は本当におすすめ。
石灰で苔が嫌うアルカリ性に整え、さらには上記で示したように意図的に土壌環境を調整することができるからです。
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石灰を使うときの注意点
消石灰が皮膚や粘膜に接触するとかぶれや失明などの炎症を起こしてしまう可能性があります。
作業する際は必ず、長袖・長ズボン・手袋・眼鏡等を着用しましょう。
石灰を撒いても雨が降るたびに酸性になっていってしまうので、定期的に石灰を追加しメンテナンスをしましょう。
石灰以外で苔が生えないようにする対策
土壌環境を整える
石灰等を使わず苔がはえないようにする為には、根本である土壌を整える必要があります。
苔が生えていた場所の土は酸性になっていて、今後も苔が生えてくる恐れがあります。
生えていた場所の土を取り除き、新しい土に変えてみるのも1つの手。
土を変えた場所はなるべく平らになるように整えます。
デコボコしていると水はけが悪くなり、せっかく変えた土が酸性になっていく原因となります。
雨が降ることでどんどん酸性に変わっていってしまうので、土を変えた後は、できれば数週間に1度程度石灰をまぜて土を中和すると効果が長続きしますよ。
苔防止剤で生えないようにする
ここで説明するのは苔除去剤ではなく、コケが生えないようにする苔防止剤。
苔防止剤は、その名の通り苔が生えるの抑えたり防ぐ効果があります。
苔駆除剤を使って、苔を除去した後は、これらのアイテムを使うことで苔が生えてこないようにする事ができるのです。
もちろん完全に苔が生えてこなくなるというわけではありませんが、かなり長いこと苔が生えないようにする事ができます。
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苔が生えないようにするには根本的な改善が必要
上記の対策を行ったとはいえ、やはり庭の手入れをし続けないといつか苔は生えてしまいます。
苔用除草剤も効果はありますが一時的な対策にすぎません。
苔が生えないようにするには根本的なお庭の改善が必要になります。
日当たりの改善
日当たりが悪い場所を減らしましょう。
物などで日光を遮っている場所などがあれば、日当たりを良くしてあげましょう。
また日が当たらない土が湿ってしまうような場所は、思い切って徐草シートを張りその上に砂利などを敷き詰めたお庭に変えてみるのもあり。
水はけの改善
水が溜まると苔の大好きな環境になってしまうので、水はけのいい庭にしましょう。
デコボコしている庭は水たまりになりやすいので、土を追加し平らになるように!
またどうしても水はけが悪い場所には、土の中に排水パイプを通して水の通り道を作ってあげましょう。
風通しの改善
苔は空気中の水分を葉から吸収して、生存していきます。
そのため風通しの悪い場所は湿気が溜まりやすく苔が生えやすい環境です。
風が通るようになるべく庭に物を置かない、風を遮らないように工夫しましょう。
苔が生えてしまったらまずは苔駆除剤で。
苔駆除剤を使ったとは苔防止剤で生えないようにしましょう。
石灰を撒いて定期的に土壌をアルカリ性にするのもお忘れなく!
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生やさない苔防止剤を通販でチェック!
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