シーリングライトなどの照明器具。つけたはずの蛍光灯がすぐに消えたり、突然勝手に消えたりすることはないでしょうか。実は意外な理由によって起きている場合もあります。今回はその原因と対処法について詳しく説明していきます。
蛍光灯とLEDの違い
まずは、照明の種類や混同してしまいがちな蛍光灯とLEDについて説明します。
照明が消えてしまう時は、使っている電気が蛍光灯なのかLEDなのかも大事ですから、しっかり把握しておきましょう。
蛍光灯よりLEDの方が長持ち
蛍光灯とLEDの大きな違いは、寿命です。
蛍光灯の寿命が約1000時間で、1日10時間使用した場合3年7か月ほどの計算になります。それに対してLEDの寿命は約1万3000時間ですので、同じように1日10時間で計算すると11年ほどになります。
LEDの方が何倍も長持ちするのです。
LEDのメリットは他にもたくさん
消費電力についてもLEDは蛍光灯の約半分なため、電気代も安くすみます。
蛍光灯は熱や赤外線、紫外線などを放出してしまいますが、LEDは放出しません。またLEDは、廃棄時に有害物質を出さないため、環境にもやさしいとう特徴があります。
このように蛍光灯とLEDを比べると、LEDの方がメリットが大きいのです。
現在ではLEDを用いる照明が主流になっており、蛍光灯を用いる照明器具や蛍光灯ランプを生産終了している会社もあるほどです。
そのため、ご家庭の照明を取り換える際は、蛍光灯とLEDどちらを使っているのかを気にする必要があります。
特に賃貸だと、入居した時にすでに照明が設置されていた、というケースが多いですよね。
蛍光灯が消える原因と対処法
蛍光灯とLEDの違いが分かったところで、本題である照明が消えてしまう原因について説明していきましょう。
一瞬ついたのにすぐ消えてしまう、時間が経つと消えてしまうなど、様々なケースがあると思います。
原因とその対処法を合わせて紹介します。
蛍光灯・LEDの寿命切れ
電気が消えてしまう原因でまず思いつくのは、蛍光灯やLEDの寿命切れではないでしょうか。やはりこの理由がほとんどになります。
先ほども紹介しましたが照明には寿命があり、蛍光灯だと約3年7か月、LEDであれば約10年。「しばらく替えていないな」と思ったら、まずは寿命切れを疑うべきでしょう。
シーリングライトの種類によりますが、1本の蛍光灯が切れているだけの場合でも、全体の電気がつかなくなってしまうものもあります。
そのような種類のものでも、寿命が切れた蛍光灯を取り換えれば周りの電気もつくので、すべての蛍光灯を交換する必要はありません。
蛍光灯・LED寿命切れの対処法
寿命切れに関して、原因がはっきりと分かっているので、対処法としては蛍光灯やLEDを交換するだけです。
寿命が近くなっている蛍光灯は以下のような特徴があります。
- 一部の蛍光灯・LEDだけ点灯が遅い
- チカチカしている、光が弱くなっている
- 黒くなっている部分がある
寿命切れの蛍光灯の特徴を抑えておけば、蛍光灯が突然消えてしまう、時間が経つと消えるという事態にならずに対処できるはずです。
リモコン・スイッチに誤って触れる
リモコンやスイッチなどに間違って触れてしまい、勝手に電気が消えてしまう場合もあります。
特にありがちなのが、誤ってリモコンの消灯タイマーを押してしまっているケースです。
消灯タイマーとは就寝時に便利な機能で、30分後などの決められた時間が経つと、勝手に電気を消してくれるものです。
そのため、どこかのタイミングで誤ってそのボタンを押していたり、子どもが遊んで押していたり、知らない間に消える設定になっている時があります。
突然電気が消えると驚くと思いますが、このようなケースの可能性がないかも疑ってみてください。
リモコン・スイッチに触れてしまう際の対処法
電気が消えてしまうと、どうしても蛍光灯や照明本体の不調を疑ってしまいますよね。
そのため、リモコンやスイッチによる誤作動という点に気づくかどうかがポイントです。見落としてしまいがちなのです。
もし、ついさっきまで電気が問題なくついていた、本体に何の不備もないという場合であれば、リモコンを間違って触っていたということを疑いましょう。
通常通りついていた電気がパッと消えるようであれば、消灯タイマーを押してしまっている可能性が高いです。
小さな子どもやペットがいる家庭では、誤ってリモコンをいじらないように手の届かない場所に置くというのも効果的でしょう。
また、リモコンに不備は電気が消えてしまうという場合だけでなく、電力がつかないという場合でも考えられるケースです。
リモコンが故障している、もしくは電池が切れている場合は、スイッチを押しても電気がつきません。本体ではなく、リモコンの不備に気づくようにしましょう。
点灯管(グロー球)が切れている
新品の蛍光灯に取り換えたのにまだつかないという場合、このようなケースであることも考えられます。
それは、点灯管という小さな電球が切れているというケースです。点灯管が別名グロー球とも呼ばれます。
実は蛍光灯を新しくしても、この点灯管も一緒に交換しないとつかない場合もあるのです。
インバーターが内臓されているタイプや、LEDの照明など点灯管がいらないタイプもあります。そのため、照明器具の種類によっては異なりますが、これも一つの原因であると考えられます。
点灯管(グロー球)切れの対処法
点灯管は百均で購入できるので、蛍光灯を交換する際は同時に交換してしまいましょう。
照明器具本体の不調
蛍光灯やLEDが切れている、リモコンが壊れているという場合だけでなく、本体そのものが不調ということもあります。
そして、照明器具自体にも寿命が存在します。
そのようなケースでは、いくら蛍光灯を新品のものに取り換えてもすぐに消えてしまいます。
蛍光灯を交換してもつくようにならない、リモコンも問題ないという場合は本体の不備を疑って電気屋さんやメーカーに相談してみましょう。
故障の場合は電気屋さんに修理を依頼しても良いですが、もし寿命が原因で調子が悪いのであれば、新しいシーリングライトを購入するしかありません。
照明本体の不調の対処法
照明器具本体の不調かどうかを判断するポイントは、寿命を把握するという点です。
シーリングライトの寿命は約10年と言われています。10年ほど経つと、各部品の消耗により、交換が必要という状態になります。
この寿命の目安である10年と、家庭の照明器具がどのくらい使用されているのかという点を把握しておきましょう。
10年ほど経った頃、勝手に電気が消えてしまう場面や、つけてもすぐ消えてしまうようなことがあれば、そろそろ本体を取り換えようという判断をするべきです。
その際におすすめなのが、LED照明への切り替えです。
先ほども説明しましたが、現在の照明器具の主流としては、今までの蛍光灯によるものからLED照明へ移り変わっている段階です。
生産を終了している会社もあると言いましたが、日本のエネルギー計画によって、近い将来すべての照明がLEDになろうとしています。理由は蛍光灯とLEDの違いの項目で説明してように、LEDの方が寿命が長いことや環境にも良いなど、メリットがたくさんあるからです。
蛍光灯よりも何倍も長持ちし、電気代も抑えられますから、照明器具を新規で購入する際はLEDのものをおすすめします。
電波障害による誤作動
電波障害とは、電波を発する他のものから影響を受けることで起こる障害のことです。
電波を発するものが近くにあると、その電波の影響を受けることにより、誤作動を起こしてしまうのです。
例えば、リモコンでテレビをつけた際、近くのブルーレイレコーダーまで一緒についてしまうというようなことが起こります。
特にテレビやエアコン、そしてシーリングライトは他の電波の影響を受けやすいという特徴がある家電です。
そして、発する電波が強いほど電波障害を引き起こしやすく、例えば大音量をだすギターアンプなどが当てはまります。
このように電波障害が原因で、電気がついたり消えたりしてしまうケースがあります。このような経験がある方はあまり多くないと思いますが、電波障害というのも一つ頭に入れておいてください。
電波障害の対処法
電波障害の対処法としては、仕組みを理解してもらえれば分かるように、近くに強い電波を発するものを置かないようにするのが良いでしょう。
また、電波は外から発せられたものも届いてしまう可能性があるので、近くの工事現場で電波を発する機械を使っている場合などは、雨戸やシャッターなどを利用して遮断するのが良いでしょう。
隣の家のリモコンに反応
これは意外かもしれませんが、隣の家で使った照明器具のリモコンが自分の家のものに反応してしまいというケースです。
照明器具のリモコンは、赤外線と呼ばれる見えない光によって信号を送っています。
ガラスの窓などは光を通す物資のため赤外線を通すことができ、隣の家のリモコンが反応してしまうのです。
「そんなことあるのか?」と思うようなケースですが、実際に体験した方もいるようです。
こちらの方は、引っ越して早々このケースによって困ったようです。本当に隣の家のリモコンが反応して勝手に消えてしまうなんてことがあるんですね。
確かに、とても怖いと思います。
このようなパターンもある、ということを覚えておいても損はないでしょう。
隣の家のリモコンに反応する時の対処法
対処法としてはまず、赤外線を通さないようにカーテンを閉めるのが良いでしょう。
カーテンによって赤外線を遮断することで、隣の家から発せられる信号は届かなくなります。
また、リモコンにはチャンネル機能というものがあります。CH1とCH2を切り替えるボタンがあるのですが、これは本体はCH1に設定している場合はリモコンもCH1でないと電気はつきません。
これは、1つのリモコンで2台のシーリングライトを操作するためにつけられた機能です。
隣の家のリモコンが反応するということは、照明器具のメーカーが同じでこのチャンネルも同じになっているということが考えられます。
CH1を使っているようなら、CH2に切り替えることで信号が届かなくなるはずです。
停電によるもの
雷が鳴っている時、停電になり電気が消えたという経験はないでしょうか。
現在は技術が進歩し、大規模な災害でなり限り停電するということはありませんが、落雷時に一瞬電気が消えるというケースは考えられます。
落雷時でなくても、送電線によるトラブルで電気が消えてしまうこともあります。
このような停電の場合は、照明だけでなく他の電気も止まってしまいますから気づきやすいケースだとは思います。
災害やトラブルの影響で停電になることもありますが、家の中の消費電気が多すぎて停電になってしまう場合もあります。ブレーカーが落ちてしまうケースです。
特に天候が悪いわけでもないのに、いきなりバチンと音がして家の中の電気が消えたり止まったりした時は、ブレーカーが落ちている可能性が高いです。
停電時の対処法
停電時の対処法は、事前の備えに尽きます。
災害やトラブルによる停電は防ぎようがありませんから、起きてしまうのは仕方のないことです。
その時に備えて、懐中電灯や非常時用のライトを用意しておきましょう。
暗い中でも見つけやすいように、蛍光シールを貼っておくことをおすすめします。
電気がついたり消えたりするのは霊の仕業ではない
電気がついたり消えたりすることに対して、このように思ってしまう方はいませんか。
部屋の電気がついたり消えたりして怖い😭
— あむる (@amour__7116) November 19, 2021
この方のような、「電気がついたり消えたりして怖い」という感情です。
この怖いという気持ちはおそらく、電気が勝手に消えたり、部屋の置物が勝手に動いたりするような、ポルターガイスト現象という心霊現象があるからでしょう。
最後に非現実的な話をしてしまいますが、実際に電気が勝手に消える現象に対して霊の仕業だと思ってしまうのも事実でしょう。
残念ながら、この件に関してはこの場で根拠のある説明をすることはできません。
しかしこのような心霊現象を信じるのは、説明のつく原因のすべてを疑ってからでも遅くはないでしょう。
切れかけの蛍光灯の放置は要注意
蛍光灯が勝手に消えてしまう際の原因と対処法を紹介してきました。
やはり最も多いケースは蛍光灯の寿命によるものでした。
切れかかっている蛍光灯は、早めに取り換えるようにしましょう。それにはちゃんとした理由があります。
実は、切れかかっている蛍光灯をそのまま放置してしまうと、消費電力が上がり電気代も上がってしまうのです。
切れかけの蛍光灯は消費電力が3倍
切れかけの蛍光灯をそのままにしておくと、電気代が上がってしまいます。その理由は、照明は光をつける瞬間が最も電力を消費するからです。
要するに、電気がついたり消えたりするということは、その分電力を消費しているということなのです。
切れかけの蛍光灯は、通常よりも3倍もの電力を消費してしまう場合もあります。
節約のためには早めに蛍光灯を取り換える
以上のことからチカチカし始めた場合は、すぐに新しいものに交換する方が節約のためになるのです。
もったいないからギリギリまで使おうというのは、逆効果になってしまいます。
この理論によれば少しの間部屋を離れる場合、節電のためにこまめに電気を消すという行為も逆効果ということになりますよね。意外かもしれませんが、すぐに電気をつけるのであれば、消さない方がお得です。
電気の切れかけが分かったらすぐ変えるべし!
今回は突然電気が消えてしまう場合や、勝手に電気が消えてしまう場合の原因と対処法を紹介してきました。
原因としては以下のことが考えられます。
- 蛍光灯・LEDの寿命
- 点灯管(グロー球)切れ
- リモコン・スイッチを誤って操作
- 照明器具本体の不調
- 電波障害による誤作動
- 隣の家のリモコンに反応
- 停電
これらの原因の中ではやはり、蛍光灯・LEDの寿命によるものが多いケースです。
その際はなるべく早めに新品と取り換えるようにしましょう。なぜなら、切れかけの蛍光灯の方が消費電力が上がり、電気代も上がってしまうからです。
また、これから照明器具はLEDのものがメインになっていきます。電気代や環境への良さ、長持ちといった点でメリットがたくさんあるためです。
もし、まだ蛍光灯を用いた照明器具を使用している方で本体を新しく購入する予定の方は、LEDのものがおすすめです。
せひ参考にしてみてください。
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