最近では役者以外の方でもドーランを塗ることが多くなってきました。筆者自身イベントなどでよくドーランを塗ることよくあります。
しかしドーランはただ水に流すだけでは落ちません。また、正しい落とし方をしなければ肌荒れをしてしまいます。
この記事ではドーランの落とし方と注意点、そして取れない時、落とした後の肌荒れ対策について解説しています。
ドーランとは?
ドーランは、演劇の舞台役者や映画の役者、テレビの出演者の肌艶や表情といったキャラクターを際立たせるためのメイクとして使われています。
音楽業界ではヴィジュアル系アーティストなんかの白塗りもドーランが使用されていますね。
最近では、ハロウィンやコスプレなどで、普段の自分とは全く違ったキャラクターになり切るメイクに使用される事で、一般的な認知も広まっているかも知れません。
また、ドーランは油性で、ファンデーションと違い、汗などで崩れることも少なく、メイクした状態を長く継続することが可能となります。
白色意外にも色があり、軍の兵士が野外活動時に偽装のために、カモフラージュメイクとして使用することもあります。
カモフラージュメイクとはフェイスペイントする事で顔を目立たなくさせて、敵に発見されにくくするのが目的です。
ドーランが取れない落とし方
肌にしっかり塗られたドーランは、毛穴もしっかり埋めてしまう強力な油性であるため、普通のファンデーションを落とす感覚でクレンジングしても、きれいに落とすことは困難。
また、落ちにくいクレンジングを使ってコットンなどで強く擦るのも、肌荒れのリスクを高めてしまいます。
リスクを少しでも減らした状態で、ドーランに適した洗浄力のあるクレンジングを選ぶことが重要です。
また、メイク後の肌荒れ対策も考えながら、丁寧にドーランを落としていきたいですね。
ドーランを落とすクレンジング選び
ドーランを落とすクレンジングの種類
ドーランは一般の人が日常的に使用することは、ファンデーションを使ったメイクに比べて、そうあることではないと思います。
メイクを落とすためのクレンジングには、オイルタイプやクリームタイプ、または肌の状態などに合わせて、さまざまな種類が存在します。
洗浄力の高いクレンジングは、厚く濃いメイクの油や皮脂の汚れを浮かせて落とすための、油性成分を多く含みます。
油性成分とは、水分と油分を馴染ませながら乳化させてメイクを落とす成分であるため、その配合率が高いと肌への刺激も強くなります。
逆に肌の状態、負担などを和らげるクレンジングは、メーカーやタイプにもよりますが、油性成分の配合率が低く、洗浄力も低くなるということです。
つまりドーランは油分が非常に多いので、肌の状態を考慮するよりも前に、洗浄力の高いクレンジングを選ぶことが重要になるのです。
では、ドーランを落とすために適したクレンジングは、どんなものがあるかを種類ごとにみてみましょう。
オイルクレンジング
オイルクレンジングはクレンジングのタイプの中でも、油性成分を多く含み洗浄力がある分、肌への負担も多く刺激を感じることがあります。
しかしクレンジングの中でも、厚く濃いめのメイクをしっかり落とすことができるので、オイルクレンジングはドーランを落とすのにも最適といえるでしょう。
ドーランを落とすならオイルクレンジングがおすすめ。
クリームクレンジング
洗い流しをするタイプと、拭き取るタイプがありますので、それぞれに合うタイプを選びましょう。
オイルクレンジングに比べると肌に優しいので、乾燥肌なら洗い流すタイプを選んでみるのも良いかもしれません。
中には舞台用のクレンジングタイプもあるので、そちらを選んでしまうのもアリだと思います。
コールドクリーム
油性成分を多く含み、肌への保湿性も高く、クレンジングだけではなく、マッサージとしても使えます。
コールドクリームにも、洗い流しをするタイプと拭き取るタイプがあります。
ドーランは洗い流す必要があるので、コールドクリームは拭き取るタイプがおすすめ。
また、コールドクリームは最初に硬い感覚を持つかもしれませんが、乾いた手に取って、手によく馴染ませて、柔らかくなってから使うようにしましょう。
スキンミルク
ニベアのスキンミルクは本来ボディ用の乳液ですが、ドーランを落とすためのクレンジングとして使えます。
「さっぱり」「しっとり」「クリーミイ」と3種類ありますが、クレンジングのレヴューなどでは「しっとり」が選ばれています。
ただし、オイルクレンジングと比較するとやはり洗浄力は落ちます。
ベビーオイル
肌に優しく、全身保湿やマッサージにも使えるベビーオイルは、こちらもクレンジングとして使うことができます。
保湿成分も備わっているので、乾燥肌や乾燥する季節などには良い選択かもしれません。
肌に優しい代わりに洗浄力は落ちます。
ドーランを落とす時の準備と注意
服を汚さない予防策
ハロウィンなどのメイクで、ドーランを顔だけでなく体にも塗る場合に、着ている洋服などにはなるべく付けたくないと思います。
ドーランは油性であるため、洋服などへしっかりめに付いてしまうと中々落としにくく少々厄介です。
その予防策として、粉白粉を使ってドーランを付きにくくすることができます。
油分を粉で抑えるということになりますが、完全に付かないわけではありませんので、あくまで付きにくくなるという予防策と考えた方が良いでしょう。
粉白粉
ドーランの上から粉白粉を数回に分けて、パフなどに付けて肌へ押さえるようにしていきます。
粉白粉を付けることで洋服を汚しにくくさせ、汗をかいてもドーランが崩れにくいという効果が期待できます。
粉白粉は白だけでなく、色付きや透明などもありますので、使用するドーランに合わせて選んでみてください。
フェースケーキ
粉白粉の上から三善のフェースケーキを使うことで、さらメイクの崩れを抑えて汗に強く洋服にドーランが付きにくくなる効果が期待できます。
フェースケーキは舞台などでメイクの仕上げにも使われており、色の種類もあるのでメイクに合わせて使用できます。
ベビーパウダー
粉白粉の代用として、ベビーパウダーで同じ作業をすることで、洋服へドーランが付きにくくすることができます。
色の濃い洋服などで、パウダーの粉付きなどが気になるという場合には難しいかもしれませんが、ハロウィンなどの一時的にしかドーランを使わないのであれば、コストなどを考えて、選択しても良いかもしれません。
ドーランが洋服に付いた時は
ドーランが洋服に付いてしまった場合、付いたまま洗濯をしても、油性のため、簡単には落ちません。
洗濯機にかける前にドーランを予め、クレンジングオイルや洗剤などで落とせば、大きな被害を防ぐことができます。
服の生地などにもよりますが、付いた部分にクレンジングオイルやキッチン用洗剤を適量で垂らして、軽く揉むようにした後、ぬるま湯をスポンジやタオルに付けて、擦らず、軽く叩くように落としていきます。
その後で洗濯機にかければ大丈夫です。
正しいドーランの落とし方
用意するもの
ドーランを落とすために用意するもの
- ティッシュ
- 綿棒
- クレンジングコットン
- クレンジングシート
- 汚れても良いタオル
- ポイントメイク(アイラインなど)を落とすためのリムーバー
- 洗顔料
- 保湿剤
ドーランの落とし方はハロウィンや舞台など、その会場や環境によって準備できる量も限られる場合があるので、選ぶクレンジングに合わせて上記を参考に自分に合ったセレクトも必要です。
ドーランは通常の化粧を落とす時よりも、ティッシュやクレンジングコットンなどは多めに用意すると良いでしょう。
また、綿棒やクレンジングシート、コットンなどは、ポイントメイクや細かい部分を落とすときにあると便利なので、100均などでまとめて揃えても良いです。
ドーランを落とす前に
クレンジングする前に、ポイントメイクを先に落とします。
メイクにもよりますが、ポイントメイクをリムーバーやクレンジングコットンを使って、落としておきます。
リムーバーにも種類があるので、自分にあったものを選んでください。
クレンジングを塗る
自分に合ったクレンジングで、ドーランを落としていきます。
クレンジングシートなどで肌荒れを避けるためにも、肌を強く擦って落とそうとしないように心がけて行います。
クレンジングを手に取る場合は、必ず乾いた手で取るようにします。
濡れた手に取ると油性成分が馴染まず、うまくクレンジング効果を出せません。
クレンジングの際はあくまで丁寧に、肌を優しく扱うように行いましょう。
拭き取る
クレンジングはいずれも手順はほぼ一緒ですが、ここでも作業は丁寧に、クレンジングを肌へ十分に馴染ませることがポイントです。
メイクを十分浮かせた後に拭き取りを行います。
拭き取りの際も肌への負担をかけないように、優しく行いましょう。
拭き残しが無いか細かくチェックして、きれいに拭き取りが出来たらクレンジングの種類に合わせて洗顔します。
ドーランを落とした後のケア
洗い残しは禁物
ドーランはファンデーションに比べて肌への負担が大きいので、クレンジングでメイクの洗い残しは、さらに肌へのリスクを高めてしまうためクレンジングと洗顔はとても重要になります。
肌荒れを防ぐためにも、きっちりと洗い流しましょう。
保湿する
クレンジング、洗顔の後は、肌のうるおいに必要な成分や水分なども洗い流された状態になっており、とても乾燥しやすくなっているので、肌荒れや乾燥を避けるためにも速やかに保湿ケアを行います。
肌に十分な水分を与えてから美容液や乳液を使って、いつもよりしっかりした保湿ケアをしましょう。
水分補給
クレンジングした後というのは肌の乾燥が進んでしまうため、美容液や乳液を使う前に化粧水を使って、肌に水分補給してあげます。
季節に関係なく、普段から乾燥が気になる人や化粧水の馴染みが気になるという人は、化粧水の前に導入液を使って馴染ませてから進めてみましょう。
油成分で保湿
肌へ水分補給を終えた後に、油性成分を含んだ乳液で保湿します。
乳液を与えることで、洗い流されてしまった肌に必要な成分を取り戻してくれます。
時短で済ませたい
ドーランを落としていく工程を、会場や舞台などの環境によってなるべく早く済ませたい、といった場合には必要なスキンケアが一つにまとまった、オールインワン化粧品という選択もアリ。
オールインワンにすることで荷物としての節約になるので便利ですが、細かく肌を気にする人にとっては少し難しい選択になるでしょう。
あくまで時短を優先に、一時的な保湿として考えた方が無難といえます。
オールインワン化粧品も種類は豊富なので、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
ドーランの落とし方まとめ
ドーランの落とし方について、色々とご紹介しましたが、ドーランはファンデーションと違って、顔の際立ちを良くさせたり、濃いめのメイクには欠かせない化粧品です。
油性であるために普通のクレンジングの仕方では、中々落とすことが出来ません。
そのために、
- ポイントメイクを先に落とす
- 油性成分を含んだクレンジングを選ぶこと
- 丁寧に拭きとる
- 十分な保湿が重要
上記がドーランを落とす時のポイントになってきます。
そして、ドーランはそのメイク始めから落とす時まで、肌にはかなりのリスクを伴います。
肌ケアに至るまで、いずれも丁寧な作業を心がけると良いです。
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