鉄分を補給する事に便利な鉄玉子。南部鉄から販売されています。
使用方法はいたって簡単で、沸騰しているお湯にドボンと鉄玉子を入れるだけ。
これだけで卵のような形をしている鉄から鉄分が出てきます。これにより誰でも簡単に鉄分を補給する事が可能なのです。
ちなみに市販の調理器具からも鉄は補給できるとの研究結果が出ています。
調理材料はすべて市販品を用い,試料の調製は次のように行った。
~中略~
調理における鉄鍋の使用は生体利用性の高い鉄摂取量を増加させ,貧血改善に有効である
しかしこの鉄玉子にも大きな問題があります。それは一度使っただけで鉄玉子がサビてしまったということ。
それも当然です。
鉄を水に浸けているのですから。
- 南部鉄の鉄玉子にできたサビは体に悪いのでしょうか?
- その錆びた鉄玉子を使い続けて大丈夫なのか?
- 鉄玉子のサビの落とし方。
この3点について解説していきます。
鉄玉子は炊飯器や電気ケトルにも使える?という疑問を持っている方は以下の記事もあわせてご覧ください。
鉄玉子がサビた!体に悪い?
大丈夫!
鉄玉子を使って起きるトラブルといえば、たった1回使っただけで鉄玉子サビてしまったという問題。
この鉄玉子を使うととても体に悪そうですよね。
では鉄玉子にサビができてしまうと、二度とその鉄玉子を使うことはできないのでしょうか?
結論から言えば、鋳鉄からの際は体に悪いという事はありません。
普段通り使ってできた鉄玉子のサビ程度であれば大丈夫なのです。
メーカーもそれを前提に作っているので安心してください。
実際に南部鉄を作っている岩鋳からも公式にアナウンスがあります。
鋳鉄製品につき、水分を残したままにしておくとサビが発生することがありますが、鉄サビは健康に害はございません。安心してそのままお使いください。
しかしさすがに鉄玉子のサビの放置のしすぎは、味そのものに関わってきてしまうので、あまりおすすめできません。
また、見た目もとても悪いですしね。
サビを育てるという考え
私たちは鉄にサビができてしまったらそれはとても悪いものだと認識してしまいます。
しかし、南部鉄の鉄玉子にできる鉄さびに関しては、体に悪いという事はないので大丈夫。
それどころか、鉄独特の味わいを引き出すことさえできます。
これはいわいる鉄錆を育てるという考えです。
要するに、鉄玉子1回使っただけでできるサビに関しては全く問題がないという事です。
鉄玉子の正しい使い方
鉄玉子はドボンとお湯に入れるだけで使えますが、実はそこにも正しい使い方があるのです。
正しい使い方といってもとても簡単なので、今からでも遅くありませんのでやってみてください。
また、今から鉄玉子を買おうと思っている方は、ここで解説する準備から始めるようにしましょう。
鉄玉子を慣らす
鉄玉子には、慣らしという作業が必要です。
初めて購入した時は鉄玉子の慣らしをするようにしましょう。
手順は簡単です。
鍋にお湯をいれ中火で沸騰させます。
その中に鉄玉子を入れ沸騰させたままに2~3分放置しましょう。
その際の注意点は空焚きにならないよう、鍋の湯量には十分注意してください。
また、南部鉄の公式サイトによると、火加減も中火でないとお湯が濁る原因とされています。
※火力が弱い状態で沸かしますとお湯が濁る原因となります。中火程度で沸かし、ならしの作業を行なってください。
鉄玉子をサビさせてしまう原因
使ったら使いっぱなし
ついついやってしまいがちなのが、鉄玉子を使ったら使いっぱなしにしてしまう事。
鉄玉子は水に浸かりっぱなしによって、鉄が酸化してしまい、サビができてしまうのです。
まず第一に鉄玉子のサビ対策としてできることは、使った鉄玉子は鍋から取り出しておくということ。
たったこれだけを意識するだけでも鉄玉子のサビを対策する事ができます。
また、それに加えて鉄玉子についている水分をタオルで拭くなどすると良いですね。
間違った手入れ方法
鉄玉子を余計に錆びさせてしまう間違った手入れ方法の代表的な例は、酢をかけて錆を取ろうとする事。
サビ取りには酢がきくという情報を耳にしたことがあるかもしれませんが、鉄玉子のお手入れに関しては、これは間違い。
鉄玉子に酢を使ってしまうと、逆に錆びさせてしまう原因となってしまうので注意しましょう。
簡単に言えば、酢で鉄玉子の表面のサビは取れますが、鉄玉子の中身が酸化してしまう事で味に影響してしまうという問題が発生してしまうからです。
鉄玉子の正しいお手入れ方法は後述しています。
鉄玉子の正しいお手入れ方法
水分を取り除く
鉄玉子を使用したら、必ず鍋から取り出し水分をしっかりと取りましょう。
タオルやキッチンペーパーでもよいですから、これをこまめに行うことで鉄玉子を半永久的に使うことができます。
南部鉄の扱い方のルールはとてもシンプルです。ほんの少し注意を払って使ってあげれば一生ものの道具になるのです。
乾燥させる
使用した鉄玉子を拭いただけでは完全に水分を取り来ることはできません。
その後しっかりと通気性の良い場所に鉄玉子を置いておきましょう。
鉄玉子のサビの取り方
煎茶でサビ取り
鉄玉子がひどく錆びついてしまった場合、煎茶で煮出すことにより、その錆を取ることができます。
その方法はとても簡単で、煎茶のパックを鍋に入れ、鉄玉子を30分に煮るだけです。
これだけで簡単に鉄玉子のサビを取ることが可能です。
しかし、空焚きや鍋のふきこぼれには細心の注意を払っておきましょう。
布でこする方法
基本的に南部鉄器はこすって錆を取る方法をおすすめしていません。
その理由は、鉄玉子を作る工程で錆を防ぐ皮膜の加工をしているからです。
鉄瓶内部は製造工程の中でサビを防ぐ被膜をつけています。 手を触れたり、こすったりすると被膜の効果が薄れます。
出典:南部鉄器特集
しかし、表面にできた錆を取る程度の力でこするだけなのであれば OK 。
その際は、布で乾拭きするのではなく、お茶を染みせた布で軽くこする程度にしましょう。
強くこすり過ぎると皮膜加工が取れてしまうのでご注意ください。
鉄玉子は日頃からのサビ対策が重要
鉄玉子のサビは体に悪いという事はなく、使っても大丈夫です。
しかしあまりにサビが多すぎると、味そのものに影響したり、見た目も非常に悪くなってしまうので、錆び対策やこまめな鉄玉子の手入れが必要となってきます。
公式サイトにもありますように、南部鉄器は大切に使えばずっと使えるというアイテム。
少しの手間でずっと使えるのであればとてもコスパが良いですよね。
末永く使っていけるように鉄玉子をこまめに手入れしていきましょう。
また、さまざまなシーンで使用できるので、そういった意味でもとてもコスパが良いですね。
ラインナップは卵型だけではない
鉄玉子はその名の通り卵の形をしています。
しかし、実はラインナップが豊富でドラえもんやスヌーピー、キティちゃんなどの形をした鉄玉もあります。
ちなみに、これらのキャラクターは卵の形をしていないので、鉄玉子ではなく鉄玉という名前で販売されています。
もっと違う形が欲しいという方はチェックしてみてください。
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