「ある日、突然実家の親から栗が大量に送られてきた。」
「栗を食べるとしても、すでに皮がむいてあるものしか食べたことがない。」
「そういえば親が栗を茹でていたけど詳しい方法ってわからないな。」
ということで本記事では栗のただし茹で方をご紹介。
その中でも代表的な
- ためしてガッテン流
- 圧力鍋
- 炊飯器
この3つの方法を解説していきます。
ためしてガッテン流の栗のゆで方とは
この方法はなんと栗の甘さが6倍になるというもの。
栗のゆで方の新常識というものです。
ためしてガッテン流というのは土鍋を使用してじっくり入れるという方法。
準備するもの
- 栗
- 土鍋
ためしてガッテン流の栗の茹で方は皮をむいた後に行うものです。
ですから、先に栗の皮をむいておかなければなりません。
まずは皮のむき方、そしてためしてガッテン流のゆで方をご紹介します。
準備:下処理
まず栗はゆでる前に下処理をしなければなりません。
これは炊飯器で栗をゆでる場合も、圧力鍋で茹でる場合も共通してやっておかなければならないことです。
下処理と言っても方法は簡単。
一番初めにやることは虫出し。
方法は簡単で栗を大きめの容器に入れ一晩程度、水に浸けておくだけです。
これだけで下処理は完了。
圧力鍋で栗を茹でる方法
手順1 栗の先端に切れ目を入れる
栗の頭の尖った部分がありますよね。
この部分に十字になるように切れ目を入れましょう。
その理由は後に皮をむきやすくするためです。
手順2 圧力鍋に入れる
栗のとがった部分に十字の切れ目を入れたら次は圧力鍋に水を入れていきます。
水の量は栗が全て浸るぐらいで問題ありません。
栗と水を入れ終わったら、圧力鍋に蓋をしてください。
そして重りを乗せて火にかけましょう。
手順3 10分加熱
その後は10分加熱し、火を止めましょう。
そして圧力鍋は自然減圧してください。(要するに放置)
圧力は圧力鍋によって若干の差がありますが、筆者が実践した敵は一番弱い加圧で約8分でできました。
手順4 皮をむいてみよう。
圧力鍋で茹でた後は、ものすごく栗の皮が剥きやすくなっています。
むく方法は、茹でる前に十字の切れ目を入れた部分に包丁を使用してむきます。
硬い皮(鬼皮)をむいた後は渋皮が残っていますが、こちらも包丁使用して簡単に向くことができますよ。
手順5 完成
ここまでで一般的に圧力鍋で栗をゆでる方法は終わりです。
ですからこの状態で栗を食べることができますが、下部で説明する試してガッテン流の方法を加えるだけで格段に甘くなるので、食べるのはもう少し待ってくださいね。
もちろん我慢できない方は食べてもいいですよ。(笑)
安いものから購入しても問題ありません。
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炊飯器で栗を茹でる方法
圧力鍋がないという方も炊飯器ならば持っている事でしょう。炊飯器でも問題なく栗を茹でることができます。
手順1 栗と水を入れる
茹でる分だけの栗を炊飯器に投入してください。
そして、栗が浸るくらいまで水を入れましょう。
このときに入れる水の量を測っておいてください。
入れた水の量に対し、塩を約2%入れましょう。
例
水100ml なら塩2g
手順2 炊飯スイッチを押す
後は炊飯スイッチを押すだけで、栗をゆでることができます。
ただしやはり圧力鍋で栗を入れた方が皮はむきやすいです。
また、炊飯器で栗を入れる際も栗の先端部分(尖っている部分)に十字の切れ目を入れておくことで、皮をむきやすくなります。
ためしてガッテン流で甘みをプラスしよう!
ためしてガッテン流の栗ゆで概要
上記の圧力鍋で栗を茹でる方法、炊飯器で栗を入れる方法を行い、皮をむき、すでに食べられる状態にしたら、次は試してガッテン流で栗をゆでるという工程を加えるだけで甘みを簡単にプラスする事ができちゃうんです。
(厳密に言えばガッテン流は茹でるのではなく加熱。)
ではさっそくその手順を紹介します。
メチャクチャ簡単ですよ。
茹でた栗をから加工しやすい栗を選ぶ
圧力鍋または炊飯器で茹で終わった栗を濃度3%の食塩水に入れてください。
例
- 水1リットルであれば塩は30g
- 水100ml なら塩は3g
水につけると浮かんでくる栗、沈む栗それぞれ現れてきます。
そして沈んだ栗が甘くて加工しやすい栗。
これを行うことにより、どれが甘い栗なのかを選ぶことができると同時に、もう一度茹でても崩れにくい栗を選ぶことができるのです。
もちろん沈まなかった栗もためしてガッテン流で茹でても大丈夫です。
ただし崩れてしまう可能性はないとは言い切れないので、この時点で食べるか入れるかはあなたの判断にお任せします。
茹でた栗をチルド室で3日以上寝かせる
栗を選別したら次はチルド室で、3日~30日寝かせます。
寝かせるポイント
- 栗を3日寝かせると糖分は2倍
- 栗を30日寝かせると糖分は4倍
早く食べたければ3日で問題ありません。
3日の10倍である約1ヶ月寝かして糖分も10倍になってくれたら、1ヶ月我慢して寝かせるんですけどねぇ…。
ここはお好みで。
チルド室に入れなければならない理由は、冷蔵室よりも温度が低く、冷凍庫よりも温度が高い0~1℃前後に保たれているからです。
チルド室の温度を利用する事により、栗の性質を利用し糖分を増すという方法。
栗は春に発芽しますが、そのためにはまず冬を乗り切らなければなりません。
冬を乗り切るためにはアミラーゼをたくさん作らなければならないのです。
アミラーゼはでんぷんを糖に変えます。
発芽するには糖が必要。
これは人間と同じように動くには糖が必要なのと同じ。
春の発芽のために糖を必要とし、それにはアミラーゼが必要ということになるんですね。
つまりチルド室に栗を入れておくというのはクリに冬だと思い込ませることにより、アミラーゼをたくさん作らせ、栗に含まれるデンプンを糖に変えてくれるのです。
だからチルド室に入れておくと甘くなります。
チルド室から栗を取り出したら土鍋で加熱
この部分がいよいよためしてガッテン流の栗のゆで方の本質部分。
3日以上、寝かせたら次は土鍋で加熱していきます。
- 土鍋に蒸し皿を敷く
- 一対一の割合で水を入れる(栗500グラム:水500ml )
- 土鍋に蓋をし1分加熱
- その後10分蒸らす
これで完成します。
ここでのポイントは水を沸騰させなくてもよいということ。
1分間加熱する事により温度が70度前後まで上昇します。
40度~70度前後がアミラーゼが一番活性化する温度。
アミラーゼが活発化する事により、より糖が生み出され栗が甘くなるという流れです。
ためしてガッテン流の栗のゆで方Q&A
ですから前もって栗を炊飯器や圧力鍋用で茹ででからガッテン流のゆで栗を作ってください。
逆に、甘い栗でためしてガッテン流の栗のゆで方を実践すればさらにおいしくすることができます。
上記でも言いましたように「圧力鍋または炊飯器で茹で終わった栗を濃度3%の食塩水に入れて沈んだものを使う」と崩れにくい栗を作ることができます。
生栗を解凍するときは栗がべちゃべちゃになってしまいます。
冷凍保存後の調理はゆで栗がおすすめ。どっちみち水を使うので解凍時にべちゃべちゃになっても問題がないですから。ためしてガッテン流の作り方は「ゆで栗」に該当するので、生栗のまま冷凍保存してください。
ちなみにためしてガッテン流のゆで方を行った後に冷凍保存をすると、解凍時にべちゃべちゃになってしまうのでオススメできません。
ですから調理前の生栗の状態で冷凍しましょう。
関連記事≫生栗の保存方法!生栗は用途によって保存方法を変えるべし!
しかし解凍時には水分が多くなってしまい、味が落ちている点はしょうがないと割り切ってください。
また、ゆで栗の解凍時はそのまま食べても良いですが、栗をむいた状態で冷凍しているならそのまま炊飯器に入れて炊き込みご飯にするのもアリです。
関連記事≫ゆで栗の保存方法!冷凍か冷蔵、常温どれが一番美味しく日持ちする?
ためしてガッテン流の栗のゆで方をした人の感想まとめ
ためしてガッテン流の栗のゆで方は誰でも簡単
以前よりためしてガッテン流の茹で方が気になっていたので実践してみました。
文章で見るととても難しく感じるのですが、いざやってみるととても簡単。
やってみるまでのハードルが高いですが、実は誰でも簡単にできるゆで方なのでおすすめです。
もちろん味も抜群!
待ちきれずに食べてしまいました
ためしてガッテン流の茹で方は、チルド室で3日~30日程度寝かさなければなりません。
最も美味しく食べるには30日程度寝かせた方が良いのですが、私の場合は我慢できずに3日寝かせただけで作って食べてしまいました。
短期間寝かせただけでもとても美味しかったです。
ゆで栗がすっごく甘くなりました
私は栗が大好きなので毎年のように食べていますが、ためしてガッテン中のゆで方は初めて知りました。
なんでも、栗が何倍も甘くなるという事なのでいざ挑戦。
手間が加わるため少し面倒くさいのですが、普段食べているゆで栗よりもすごく甘くなりとても満足です。
ためしてガッテン流のゆで方の手間を加えるだけの価値はあります!
ほのかに甘くなった気はする
ためしてガッテン流の栗のゆで方を実践してみました。
方法は簡単だったのですが、そこまで劇的な甘みの変化は感じなかったように思います。
でもやっぱりいつものゆで栗よりも甘くなったかな?
もともとの栗の品質が良いとめちゃくちゃ甘くなりますね!
普段は、実家の山で取れる栗を茹でて食べています。
その普通の栗でも、ためしてガッテン流の茹で方をするだけでとても甘くする事ができました。
しかし、高級な生栗をいただく機会がありまして、その栗でも試してガッテン流の栗のゆで方を実際したところメチャクチャ甘くなりました。
「普段の栗」と「高級な栗」の両方をためしてガッテン流のゆで方で比較しましたが、やっぱり味が全然違います!
高級でおいしい栗をためしてガッテン流のゆで方で作ると、メチャクチャ甘くなるんですね!
栗をゆでるときはガッテン流もプラスでひときわおいしく!
圧力鍋や炊飯器で栗をゆでることは可能ですが、そのあとにガッテン流の工程も加えることで、栗を何倍も美味しく食べることができます。
寝かせる時間が必要なのですぐに食べたい方には不向きかと思いますが、美味しく食べたい方にオススメしたい方法です。
本当に甘くなる方法なので一度試してみてくださいね。
栗はどれだけ持っていても、飽きずにおいしく食べられます。
もともとおいしい栗を通販で購入してから、ためしてガッテン式を実践するともっとおいしく食べられます。
栗が余ってしまったら!
栗が余ってしまったら消費期限を延ばすために適切な保存をしましょう。
以下の記事では生栗、ゆで栗それぞれ適切な保存方法について解説していますのであわせてごらんください。
知っておいて損はないですよ。
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