ポケモンに関する暗い過去、ご存じですか?
今から約20年ほど前に、当時有名だったアニメ「ポケットモンスター」が放送を中断する事件がありました。
世代を超えて愛されるアニメだからこそ、そんな過去の事件が曖昧になり、もはや消えかかっています。
そんな過去の事件を、明らかにします。
ポケモンショックとは
日本国内の大人気アニメ「ポケットモンスター」
幼い時、よくテレビで放映されているのを見たことがあるのではないでしょうか。
その人気からか、アニメだけに留まらず、現在ではテレビゲームでも安定した人気を博しています。
しかし、そんなポケットモンスターでも、4か月もの間、放送を中断する放送事故に陥ったことがあるのです。
1997年12月16日放送の第38話「でんのうせんしポリゴン」を視聴していた小中学生のうち、約680人が痙攣などの体調不良を訴えました。
うち150人以上は入院をし、意識不明の重体になる子もおり、後に、ポケモンショックやポリゴンショック、ポケモンフラッシュ事件と呼ばれ、世間をにぎわす重大ニュースへと発展したのです。
当時は、すぐさま原因を究明できず、結果として4か月もの間、放送を中断せざるを得なくなりました。
ポケモンショックの原因
では、一体何が原因で、このポケモン事件において、体調不良となる子供たちが出てしまったのでしょうか。
光の点滅によるもの
家電や携帯電話、ゲーム機などから発出されるブルーライトは、眼精疲労や体調不良を及ぼす危険性があると考えられています。
これは、光によって、私たちの身体は昼と夜の区別を付けて、体内のリズムを整えているからです。
リズムを整えることで、内臓や血管、神経は通常通りの働きをしているのですが、過度な光の照射によって、そのリズムは狂いだします。
がんや肥満、糖尿病や高血圧、さらにはうつ病など、重度な病に発展することもあるのです。
アニメの最中、ロケット弾の攻撃シーンにて強い光の点滅が起こりました。
この点滅が、視聴者の体調不良を引き起こしたと考えられます。
また、特に、赤色と青色の繰り返しが非常に多くなりました。
赤色と青色の繰り返しは、灰色の照射に比べて、大脳を広範囲に刺激してしまうと言われています。
したがって、強い光の照射に加えて、赤青の色の繰り返しという条件が重なることで、ポケモンショックが生じたと考えられます。
暗い部屋での強い光によるもの
厚生労働省の調査によると、部屋が暗い中でテレビを見た人は、部屋が明るい中でテレビを見た人よりも体調不良を訴える割合が高くなったと報告されています。
特にそのような症状を「光感受性発作」と呼びますが、けいれんやめまい、ひきつけなどの症状を引き起こします。
テレビアニメのオープニングで「部屋を明るくして見て下さい」という表示を見たことがあるでしょう。
その表示のきっかけになった出来事こそが、このポケモンショック事件だったのです。
集中力によるもの
とくに若い子供の場合は、テレビにグッと集中して視聴をします。
ポケモンショックで症状が現れた視聴者の多くは、テレビを1m以内で視聴していたことが分かりました。
それ以来、アニメのオープニングでは「離れた場所から見てください」と表示されるようになったのです。
ポケモンショックで死亡した人はいる?
ポケモンショックによる死者は報告されていません。
しかし、当時大阪府大阪市在住、5歳の女の子は、意識不明の重体に陥ったという報道はありました。
視聴率が高かったからこその、悲劇と言えるでしょう。
ポケモンショックの後遺症
身体への影響
後遺症として報告された症状が、けいれんや意識障害を引き起こす「てんかん」や精神障害の1つである「PTSD」です。
てんかんは、大脳の神経が過剰に活動してしまい、けいれんなどを引き起こします。
治療のためには、薬を飲み続けることが必要で、また記憶力の低下を引き起こすために、学生時代に辛い経験をした人も少なくないようです。
一方、PTSDは、事故や事件に巻き込まれた時の強い記憶から、もう一度同様の経験をした際にフラッシュバックのように思い出され、被害を受けたと感じてしまう症状です。
死者は出なかったものの、長期にわたって苦しめられる患者が多かったことも事実です。
社会への影響
軍事兵器として使用される
軍事兵器として未知数だった光やレーザーを実用化させてしまったのが、このポケモンショックによるものだという説もあります。
12月24日の朝日新聞朝刊では、アメリカの「USニューズ・アンド・ワールド・リポート」の記事を引用し、今回の事件を応用した光線点滅兵器の開発が、すでにアメリカ、ロシアで進んでいると報道。
社会問題となった「ポケモンショック」が軍事利用されていた!? – エキサイトニュース(3/4) (excite.co.jp)
つまり、アメリカやロシアでは、この事件をきっかけに軍事利用できないかと、実験が起きたということです。
海外にまで影響力を持つ、ポケットモンスターの人気に驚かされます。
小学校教諭が生徒に映像を見せ処罰を受ける
愛知県では、当時小学校教諭だった男性が、授業中に事件の映像を流したことで処罰を受けました。
「子供が喜ぶので見せた。子供たちの興味を引きたかった」
と当時は話していたそうですが、体調不良になるのを分かって見せるとは、まさに犯罪者と同じでしょう。
悪用すれば、社会問題にも発展してしまうのです。
ポケモンショックで気分が悪くなった人達は?
ポケモンショックはちょっと忘れられない経験だったな。まあ当時のパソ通の反応としては「ピカチュウあんな可愛いルックスなのに対人攻撃力ハンパない」とか現在のSNSと大差ないネタ扱いだったが。
— 黒猫亭(CV:大塚明夫) (@chronekotei) December 16, 2018
ポケモンショックの経験者は、非常に少ないです。
そんな中、実際に経験した方によると、被害を受けていない方々にとっては、実感のない、ネタ扱いになっていたようです。
どんな事件や事故も当事者以外は、あまり強く記憶に残っていないと思いますが、当時の事件も同様だったのかもしれません。
「ポケモンショックを教科書で見て知った」という年下からの言葉に大ダメージを受けるポケモンショックショックなる経験をした
— ぶんぶーん🏇’21🌈 (@bunbooon) March 18, 2015
20年以上も前の事件なので、経験していないという意見が目立ちます。
今や当たり前のテレビに出てくる注意喚起すら、きっかけを知ろうと思わない限り、事件を知ることは無いのでしょう。
仙台ではテレ東が無いためポケモンが遅れて放送されてるからポケモンショックの被害者はゼロ
— プラ (@pu_ra_) June 26, 2020
放送地域外だった方の意見です。
ポケモンの放映は、地域によって1日ずれていたこともあり、被害を食い止めることができた地域も多く存在します。
「田舎だったから放映されなかった」とネタにしている意見も目立ちました。
ポケモンショック以来、光の点滅で健康被害を受ける人がいるというのは、もはや常識。なのに、何故ライブの演出で無配慮に点滅しまくるのだろう?目の前で倒れた人を何回も見てる。もしネットの力というものがあるのなら、なんとか変えることは出来ないだろうか?この声が関係者に届きますように
— shirobo (@818shirobo) September 2, 2018
社会へ与えた影響について説いた意見です。ポケモンショックがあったにも関わらず、同様な事件は水面下で起きているのかもしれません。
「テレビから離れてみて下さい」と注意喚起しているのに、光の点滅に対して配慮が疎かになってしまうのは、被害者の気持ちを無駄にしているようです。
ポリゴンショックの真犯人はピカチュウ
「ポリゴン」が登場した回で起きた事件だったがために、「ポリゴンショック」と名付けられました。
それ以来、アニメにポリゴンが登場することが無くなりましたが、実は別の場面で被害が出たことが明らかとなります。
ポケモンと言えば、ピカチュウの放つ10万ボルトが盛り上がりどころです。
実は、ちょうどその場面で、被害者が最も増えたと言われています。
ポリゴンの都市伝説
【世紀の冤罪事件】
— 笑うパンダ (@smilepanda61) February 4, 2021
今の子供達はポリゴンショックを知らない…
1997年12月16日に放送されたポケモン
、この回では激しい点滅が多様され見ていた子供達が光過敏性発作を引き起こし、吐き気等を訴えた
でもこの犯人はポリゴンじゃなくて、ピカチュウが10万ボルトを放った瞬間に一番の被害が出ている pic.twitter.com/04zNNtw0Ir
ポリゴンがその後、1度も出ることが無くなってしまったのは、「世紀の冤罪」と呼ばれるにふさわしいかもしれません。
この1件から、ポリゴンに悪評が付いてしまいました。
ポリゴンのカードを持つと交通事故に逢う?!
ポケモンカードのポリゴンを持っていると交通事故で亡くなる
— ポケモンのうわさ bot (@metamo6v) July 16, 2021
これは、完全なる風評被害です。
ポリゴンが悪いわけでは無いのですが、悪評には悪評が付きまとうものです。
実際に、交通事故にあった方がいたという報告もありますが、根拠はもちろんありません。
ミミッキュの中がポリゴン?!
ピカチュウのアローラ番号25+ポリゴンのアローラ番号217=ミミッキュのアローラ番号242という事実に気がついてしまった pic.twitter.com/4Yu4l4UcAh
— ふぃ〜 (@Caracal_aurata) December 7, 2016
ポケモンは、1匹1匹に「アローラ番号」という番号が付けられて、区別されます。
その番号による都市伝説も存在するのです。
ミミッキュの正体がポリゴンとかいう都市伝説、さりげなくほんとっぽい…
— しあわせのプリソ屋 (@hapihapiPudding) January 4, 2019
20年前の恨み、見たものを謎の病にする…
ミミッキュというポケモンの中身が、ポリゴンなのでは?!とまことしやかに噂されています。
もちろん、根拠は存在しませんし、謎の病との関連性もありません。
ポケモンショックにならないためには
現在は、テレビ制作側により、体調不良を引き起こすほどの過剰な光の点滅が無いよう配慮されています。
しかし、テレビに集中して見てしまうお子様や、パソコンなどで画面に近い作業をずっとしてしまう方々にとっては、ポケモンショック同様の反応が起こる可能性も十分に考えられます。
そのため、私たち視聴者が未然に防ぐために対策を取る必要があるでしょう。
では、具体的にどのような対策が必要かご説明します。
テレビは離れて明るいところから視聴する
アニメを見ると、当たり前にオープニングで出てくる注意喚起ですが、これが最も効果的です。
光過敏性の発作が出る方は、以前にも症状が出た方が多いのです。
もちろん、専門家により治療をして頂くのが大切ですが、何度も症状を繰り返さないためにも、つい近距離で見てしまいがちなテレビは、距離を取って見ましょう。
また、お子様がアニメを見る際には、保護者の方はしっかりと様子を見てあげることが必要です。
遮光眼鏡や遮光フィルムを使用する
テレビやパソコン、携帯電話から出るブルーライトが、身体へ刺激を与えてしまいます。
今では、ブルーライトをカットしてくれるフィルムや眼鏡も販売しているので、長時間パソコンや携帯電話を集中して見なければいけない方はぜひ、使用してみて下さい。
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ポリゴンは悪くない
ここまで読んでいただけた方には、「ポリゴンは事件の原因ではない」とお分かりいただけたはずです。
様々な意見はあるものの、ポリゴンが可哀そうだという同情の声が、非常に多いのです。
残念ながら、今となってはアニメで姿は見れないものの、1つのキャラクターとして覚えてあげたいものです。
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