はちみつは基本的に賞味期限が長い食べ物として知られています。
しかし長期間保存する場合、冷凍しておいた方が新鮮さを保てるのではないか。
または、冷凍するとハチミツはどうなるのだろうか。
本記事では「はちみつの冷凍」についてや、「適切な保存方法」「美味しく食べられる賞味期限」について解説しています。
はちみつを冷凍すると…?
冷凍庫ではちみつは凍らないし固まらない!
蜂蜜の保存方法は基本的に冷暗所において常温保存が一般的。
では冷凍保存をした場合、ハチミツはどうなるのでしょうか。
結論から言えば、はちみつは冷凍庫に入れたとしても凍ることはありませんし、固まることはありません。
ですから、カチカチに冷凍することは不可能ということになります。
しかしはちみつを冷凍庫に入れておいた場合、凍ることはありませんがトロトロ感が増します。
したがって冷凍庫にはちみつを入れても固まらないということは覚えておきましょう。
はちみつはなぜ凍らないのか
なぜハチミツを冷凍庫に入れても凍ることはないのでしょうか。
それははちみつが保有している糖度と水分に関連してきます。
ですから糖度が高いハチミツは冷凍庫に入れてもなかなか凍らないですし、固まらないのです。
また、凍りにくさは水分の含有量にも左右されます。
はちみつは水分が少ないためさらに凍り辛いということになるのです。
筆者は昔、ようかんにハマッていたことがありました。
いろいろな食べ方を模索しているうちに「ようかんを凍らしたらおいしいのではないか」と考えたことがあります。
しかし、何日冷凍庫にようかんを放置しても凍ることはありませんでした。
これも糖度の高さと水分の少なさが要因だったんですね。
実はハチミツが凍る場合もある。なぜ?
しかしこれはあくまでも一般家庭の冷蔵庫を使用しハチミツを冷凍した時の話。
これが業務用の冷凍庫となってくると話が変わってきます。
勘違いしやすいのは、蜂蜜は冷凍しても全く凍らないのだけではなく、凝固点(固まる温度)が低いだけで凍りにくいだけなのです。
一般の冷凍庫の温度は-18℃以下に設定されています。
ですからあなたの家の冷凍庫も業務用の冷凍庫でなければ、おそらく-18℃以下になっているでしょう。
なので、一般的な冷凍冷蔵庫ではハチミツを凍らすことはできないのです。
逆に、業務用の冷凍庫はマイナス30℃程度まで下げることができるので、業務用冷凍庫にはちみつを入れると凍るということになるのですね。
普通に生活していればハチミツが凍るという現象を見ることはまずないでしょう。
はちみつの正しい保存方法は?
はちみつ保存の基本は常温保存
多くの食べ物や調味料は冷凍保存する事により賞味期限をより延ばすことができます。
しかしハチミツは凍らないですよね。
では、はちみつの賞味期限を延ばすためにはどうすればよいのでしょうか。
まず知っておきたいことははちみつは賞味期限が非常に長いということ。
したがって、蜂蜜には賞味期限がないというわけではないということは覚えておきましょう。
密封されているハチミツであれば、数十年は持つと言われているものもあります。
しかし、市販のはちみつは消費期限が記載されているのでそれに従うべきです。
その定められた賞味期限の中でいかにしてハチミツを保存していくのか。
それはしっかりと蓋を閉めて冷暗所で常温保存をしておくだけで良いです。
たったのこれだけでほとんど味の劣化もする事はありませんし、いつでもおいしい蜂蜜を食べることができます。
開封後は冷凍庫に入れて保存もOK
市販されているハチミツの賞味期限は2、3年がほとんどですが、おそらくこの期間内に使用してしまうことがほとんど。
しかしこれから使用する見込みがない場合は、冷凍保存をしておくと少しだけ劣化を防ぐことができます。
冷蔵庫ではありませんよ。冷凍庫です。
なぜ冷凍庫に入れると、ハチミツの劣化をほんの少し防ぐことができるのでしょうか。
その理由は冷凍庫に入れられた蜂蜜は、低く保たれた温度によりブドウ糖の変化を防ぐことができるため、劣化を防ぐことにつながるのです。
はちみつは凍りにくいので、カチカチにする目的で冷凍庫に入れるのは全く意味がありません。
冷蔵庫での保存はNO!
上記ではちみつの保存方法は未開封、開封後に限らず保存するなら基本的に常温保存、プラスの知識として冷凍庫に蜂蜜を入れるのは劣化を防ぐと説明しました。
というのも、はちみつは5℃~14℃の温度が一番ブドウ糖が固まりやすいため。
冷蔵庫の温度は0℃~10度ですので、ブドウ糖が固まりやすい温度に近いのです。
冷凍庫の場合は-1℃以下なのでブドウ糖が固まりにくい温度ですから「冷凍庫になら入れても良い」ということになるのです。
はちみつを保存する場合は、常温保存または冷凍庫で保存するのが良いでしょう。
ブドウ糖が白く固まることを?
はちみつは冷蔵庫に入れるとブドウ糖が白く固まってしまいますがこれを結晶化と言います。
蜂蜜が固まる原因のほとんどの場合は、「保存温度が冷蔵庫に近い温度(5℃~14℃)であった」、または「冷蔵庫に入れいていた」ことが原因です。
結晶化してしまったハチミツは食べられなくなるわけではありません。
品質には全く問題がありませんが、口に入れた際、つぶつぶした違和感があったりするので美味しく食べるためにはオススメできません。
もし、蜂蜜が結晶化してしまっていた場合は、40度前後のお湯に浸けておくと、結晶化を戻すことができます。
勘違いしやすいはちみつの「固まると凍る」
本記事で紹介しているのはハチミツが冷凍庫で凍るの凍らないのかについてです。
はちみつ開封後の常温保存時に固まる現象(結晶化)とは全く別の話となりますのでご注意ください。
上記で、蜂蜜で「冷蔵」保存はおすすめできないと言ったのを覚えているでしょうか?冷蔵庫の温度は0℃~10℃。
この温度帯(0~14℃程度まで)が蜂蜜に含まれているブドウ糖が一番固まりやすい温度です。
ですから、常温保存や冷蔵保存をしているとハチミツは「硬く」なります。
凍るとは違うので、勘違いしないようにしましょう。
逆に冷凍庫であればマイナスの温度なのでブドウ糖が結晶化しないので硬くなりにくいです。
もちろんカチカチに凍ることもありません。
ですから冷凍庫はハチミツの保存に適しているといえます。
「はちみつ 凍る」に対する Q&A
これは味は似ていますが成分が全くの別ものなので、冷凍庫で凍るという現象が発生したのかもしれません。
ですから「はちみつ風シロップ」である場合、凍る時もあります。
また、蜂蜜と謳っているにもかかわらず、じつはハチミツとは言えない不純物が多いハチミツであったのかもしれません。
ちなみに「日本養蜂協会」で、はちみつの品質規格が定められています。
もう一度その冷凍庫で凍った蜂蜜をチェックしてみてください。
蜂蜜は-18℃以下でやや硬くなることはありますが、凍ることはありません。
これは、ブドウ糖が結晶化しやすい0℃~14℃程度の間で保存しておくとなる現象。
ですから、冷蔵庫はブドウ糖が結晶化しやすい温度のため、はちみつを冷蔵庫で保存しておくとしばしば結晶化しているのが見られます。
特に問題はありませんが、気になるようであれば今後は冷凍庫ではちみつを保存するようにしましょう。
冷凍庫に入れてもハチミツが凍ることはないので安心してください。
凍った蜂蜜や固まった蜂蜜を戻す(溶かす)方法
注意点:蜂蜜はマイナス18度以下でしか凍ることはありません。
蜂蜜が凍っている場合は「マイナス18度以下で保存していた」「不純物が多いハチミツ類似品だった」ということが挙げられます。
また、一見凍っているように見えるのは実は凍っているのではなく、結晶化という現象です。
以下では凍った蜂蜜や結晶化して固まった蜂蜜を戻す方法を解説しています。
万が一、蜂蜜が凍ったり結晶化した場合は湯銭でゆっくりと
鍋に50℃~60℃程度のお湯を張り、蜂蜜が入っている容器をドボンと浸け込みます。
湯量はお湯が蓋を越えないようにしましょう。
固まった蜂蜜を湯銭で戻すときは、必ず温度は60℃以下にしてください。
そうしないと蜂蜜の成分が変化してしまいます。それに伴い、味も変わってしまうので注意が必要です。
固まった蜂蜜が戻っているかを、時々撹拌しながらチェックしてください。
完全に固まった蜂蜜が戻ったら常温で冷やして完了です。
湯銭の温度は調節が難しい!そんなときはお風呂のお湯を活用!
湯銭をすれば固まった蜂蜜を戻すことができますが、湯銭はお湯を火にかけてなければなりませんし、温度が高すぎると味が変化してしまうで、少し難しいかもしれません。
そんな時はお風呂のお湯を活用するのもアリです。
お風呂のお湯はどれだけ温度が高くでも40℃程度。
ですから、ゆっくりゆっくり溶かしていくことで、凍ったり固まった蜂蜜を戻してくことが可能です。
しかし、お風呂には雑菌が繁殖しているかもしれませんので、衛生面には十分に注意してください。
結晶化した蜂蜜は「ドリンクで」
もう結晶化した蜂蜜を戻すのがめんどくさい!!そんな時は蜂蜜ドリンクとして使用すれば「戻す&活用」で一石二鳥。
結晶化した蜂蜜をお湯で溶かしてドリンクにした場合も、問題なく使うことができます。
たとえばお湯にレモンと蜂蜜を入れることで温かい蜂蜜レモンを飲むことができます。
このようにして結晶化を戻していく方法もありますよ。
はちみつが大量に余ってしまった!
はちみつを使用する方は、ヘビーユーザーというよりは、少しだけ必要という方のほうが多いのではないでしょうか。
多くの方はおそらくハチミツを余らせてしまう方が多いと思います。
そんな時は、アレンジレシピではちみつを使いましょう。
はちみつドリンク
レモンのはちみつ漬け
この2つがおすすめの使い切り方。
はちみつドリンクははちみつをお湯にそのまま溶かして飲むだけ。
ここに生姜やレモン果汁、などを加えて飲むのも良いですね。
はちみつの殺菌力はうがいとして使用されるほど。
また、はちみつは咳にも効果的とされているので、風邪をひいたときに重宝するレシピです。
ドリンクだけではなく、レモンを薄切りにし瓶やタッパーに入れ蜂蜜に漬けておくとレモンの蜂蜜漬けを作ることができます。
はちみつの保存方法まとめ
- 基本は常温保存
- 劣化を防ぐなら冷凍庫
- 凍りにくい
- 消費期限は2~3年
- 商品によって消費期限は密封状態に限り数十年以上も
- 結晶化したらお湯で戻せる
はちみつの保存方法はこのようなものでした。
はちみつが固まってしまうのを防ぐなら常温保存。
また、はちみつの結晶化を防ぐなら冷蔵庫に入れないという保存方法を徹底していきましょう。
基本的には常温保存で問題ないので、高温多湿を避け冷暗所で保存しておきましょう。
どうせならおいしいハチミツを持っておこう!
ハチミツは使い方によっては余ってしまいますが、逆にレシピさえ知っておけば、何にでも応用できますし何より体調管理にも使えます。
また、はちみつはどの家庭でも余ってしましがちですが、裏を返せば少量で十分使えるということになります。
ということはつまり、ハチミツはとてもコスパの良い食べ物ということになるんですね!
なので少し高級なはちみつを持っておくと、料理のバリエーションや、おやつのちょい足しにも幅が広がります。
筆者もはちみつのコスパの良さに気づいてからこだわるようにしていますよ。
値段は市販の物よりは少しかかってしまいますが、それこそ使い切るまでそこそこ時間はかかりますし、なにより子供たちの評判が抜群に良いです。
子どもの味覚にも分かるほど、はちみつのクオリティーって違うんですよ。
しかもこのはちみつは、出口の部分が特徴的で、フタの周辺が汚れないので、とっても使いやすくておすすめです!
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