ある日警察が自宅に訪問。
巡回連絡カードを渡され、個人情報の記入を求められました。
ではこの巡回連絡カードにはどういった意味があるのでしょうか。
また、なぜ警察官は突然訪問して記入を求めてくるのでしょうか。
また、巡回連絡カードが怪しいと思った時の対処法や、偽物かもしれないというデメリット、拒否や無視についてはどうなのかについて解説していきます。
巡回連絡カードの意味
ほとんどの場合、巡回連絡カードといいますが、場合によっては「世帯連絡カード」と言うこともあります。
巡回連絡カードは、各家庭に警察官が訪問した際に渡されるカードの事です。
このカードには、個人情報を記載する項目があります。
この個人情報は以下のような場合に使用されます。
- 火災や震災により被害に遭われた場合
- ご自宅を留守にされて、盗難等の被害に遭われた場合
- 外出先で、ご家族が交通事故に遭われた場合
出典:埼玉県警察
緊急連絡などをする場合、非常事態に陥ってからでは困難となってしまいます。
そのような事態を防ぐために巡回連絡カード(世帯連絡カード)があるのです。
また、巡回連絡カードを渡された際に、警察官に直接様々な要望をお伝えする事ができることもメリットの1つ。
そして、警察官が巡回する事により、街の犯罪や事故などをあらかじめ防ぐ効果を見込むことができます。
たとえば住宅街に警察官が巡回しているのであれば、犯罪者もそこには近寄らないでしょう。
また、警察官がいればスピードを出しすぎる車も減り、事故を予防する事もできるのです。
地域に警察官が頻繁に巡回されているのであれば、犯罪者も活動しにくくなり、治安は保たれるということにつながるんですね。
- 巡回連絡カードは緊急事態用の連絡先を記入
- 巡回により治安維持も見込める。
警視庁からも正式に巡回連絡カードについてのアナウンスあり
この物騒な世の中ですから警察からの連絡と言えど、なんだか詐欺や偽物、いたずらかなにかと勘ぐってしまいますよね。
しかし巡回連絡カード(世帯連絡カード)は正式に警視庁全体での取り組みがあるのです。
「警視庁の巡回連絡実施要領の改正について-第4」によると、警察が巡回連絡カードを持参訪問して、必要事項を聴取するとあるので正式に存在するカードです。
本当に警視庁からそんな取り組みがあるの?と思う方は、「警視庁の巡回連絡実施要領の改正について-第4」について目を通しておくと安心できるかもしれません。
巡回連絡カードは存在するとはいえ、いきなり訪問してきた警察官は本物??と思ってしまいますよね。
ましてやいきなり「連絡先を記入してください。」と言われても巡回連絡カードに乗じた詐欺なのかも…?なんて悪い方向に考えてしまいます。
正式に警視庁からの取り組みがあるのなら、なぜ警察側で勝手に住民票を確認して作成してくれないの?とも思えなくもないです。
しかし、巡回連絡カードは警察側が住民票で作成できない明確な理由があるのです。
以下で詳しく解説しています。
巡回連絡カード作成は住民票ではダメなのか?
緊急時の連絡として、警察官であれば住民票にある連絡先にアクセスする事は可能だと思います。
ですから、「わざわざ巡回連絡カードに個人情報を記載せずともそちらから連絡してくれれば良いのではないか」と思うかもしれません。
もちろん、住民票をしっかりと映している方であれば、緊急連絡先は機能すると思います。
しかし、住民票を移さずに地元を離れている方も非常に多いです。
たとえば大学生
県外の大学に行くため、一人暮らしをしている場合でも、わざわざ住民票を県外に移す人は少ないですよね。
また、単身赴任なども住民票を移すことは少ないかと思います。
そのような場合で、非常事態に陥ったとき住民票を参考に連絡してしまうと、ほとんど帰っていない実家に連絡がいってしまい、当の本人に連絡を取ることができないことも考えられます。
「生の情報」を得るために巡回連絡カードは必要なのです。
巡回連絡カードのデメリットは偽物かもしれないという不安
不安感を除けば巡回連絡カードはメリットしかないもの。
そしてこの不安感というのが巡回連絡カードの一番のデメリットでもあります。
あなたのところに訪ねてきた警察官が偽物であれば、それは大変なことになってしまうかもしれません。
個人情報を記入した巡回連絡カードを悪用され様々な被害にあう可能性もあるからです。
近年では様々な詐欺被害が発生しています。
たとえば多く見られる犯罪としては、「宅配業者を装い鍵を開けさせ、そのまま中に押し入り強盗する。」など物騒な事件。
普通に暮らしていれば、自宅に警察が訪ねて来る機会は非常に珍しいことでしょう。
そこで突然、巡回連絡カードを渡されて、個人情報を記入してくださいと言われてもかなり抵抗がありますよね。
本物の警察の証拠として警察手帳を見せられたとしても、一般人からすればそれが本物とは分かりませんし…。
ですから、「警察官に巡回連絡カードに記載を促されても本当に大丈夫なのか。」という不安はつきまといます。
巡回連絡カードの最大のデメリットは偽物かもしれないというリスクと不安。
では一旦、巡回連絡カードに個人情報を記載する事を拒否する事はできるのでしょうか。
警察の巡回連絡カードへの記入拒否や無視は可能?
拒否や無視に関しては任意だとは思いますが、警察も「拒否はできます。」と大々的に言うことはないでしょう。
何とか個人情報や連絡先の記入をお願いしてくると思います。
ですから、拒否をしたところで押し問答に発展してしまうかもしれません。
たとえば、職務質問。
職務質問は任意であるにもかかわらず、その場から逃げる事は許されません。
- 何で答えられないんですか?
- 私はあなたに質問をしているだけです。
というやりとりが延々と繰り返され、時間ばかり過ぎていきます。
何かあったときに責任を問われても警察官も困ってしまいますからね
このように、任意という名の強制になってしまうのも、住民の平和を守るための任務ですからしょうがないといえばしょうがないのですが…。
しかし、巡回連絡カードはあなたを守るために使用されるもの。
頭ごなしにつっぱねるのはあまり良くありません。
ですがいきなり対応するのもなんだか怖いですよね。
特に一人暮らしの場合は。
そんな時は後日対応にしてもらうようにしましょう!
巡回連絡カードの記入が怖い…一人暮らしの場合は?
特に一人暮らしの女性は、急に訪ねてくる警察官に大きな不安を抱くかもしれません。
その場で個人情報を書くのに抵抗がある場合、必ず後日届けるなどと伝えるか、再度きてくれるようにお願いしましょう。
「後日連絡可能かどうかを聞いておく!」
このことを今から覚えておくだけで、今後、急に警察官が訪ねてきた場合も安心です。
後からでも巡回連絡カードに協力することによって、あなたも安全ですし、地域の保安にもつながります。
管轄地域に電話をする場合
巡回連絡カードに記入する際、万が一の可能性を考えると、それが偽物である可能性も否めません。
ですから、訪ねてきた警察官は本物かどうかを調べたいところ。
したがって上記ではいったんその場では巡回連絡カードの記入を拒否し、後日、自分から連絡する方法があると説明しました。
その場合、警察官から管轄の警察署などの電話番号を渡されるかもしれません。
しかし、警察官から聞いた電話番号に電話をするのはやめましょう。
ですから、警察官が本物かどうかを電話して確認する場合、配属されている交番や警察署を聞いて自分で調べて電話番号を電話するようにしましょう。
渡された電話番号にかけるのでは無く、自分で調べて電話をするのが吉。
警察の巡回連絡カードの偽物かどうか調べるためのコメントを頂きました!
管轄地域に電話をするのが不安という方は、近くの交番に警察の巡回連絡カードを持っていって本当かどうかを聞くというのが一番良い方法だそうです。
たしかに顔が見えない電話より、自分から動いて安全な交番に行った方が良いですよね。
情報ありがとうございました!
巡回連絡カードは安全だが偽物には気をつけて
結論を言うと、警察にお渡しする巡回連絡カードはメリットばかりです。
私たちの平和を守ってくれるものですから。
ですから、巡回連絡カードに記入しておくことは必要だと言えるでしょう。
しかし、昨今の詐欺状況であれば、巡回連絡に乗じて詐欺行為を行って来る集団もいるかもしれません。
ここで防衛できるのはあなただけです。
ですから、巡回連絡カードに記入する際はしっかりと確認をするようにしましょう。
また、頭ごなしに拒否をするのでは無く、しっかりと安全を確認した後、提出するようにしておきましょうね。
また、地域によってはパトロールしましたという紙がポスト投函されている場合があります。
パトロールをしてくれている事がわかると、地域住民も安心して過ごすことができますよね。
巡回連絡カードと似ているパトロールカードについてはコチラの記事で詳しく解説しています。
コメント
コメント一覧 (2件)
これは付近の交番に持っていくことが可能なので、
偽物か心配な時は来てもらうとかではなく、付近の交番のお巡りさんに持っていくといいと思います。
たしかに自分から警察の巡回連絡カードを持っていくのが一番安全ですよね。コメントありがとうございます。
記事に反映させて頂きました!