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フラッシュの点滅にご注意下さいの意味とテロップが出るようになった原因

フラッシュの点滅にご注意下さいの意味とテロップが出るようになった原因

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テレビでは番組の冒頭などで「フラッシュの点滅にご注意ください」というテロップを目にすることがあります。

今回はこのフラッシュの点滅にご注意下さいの意味は何あのか、なぜフラッシュの点滅に注意する必要があるのかなどをお話ししていきたいと思います。

目次

フラッシュの点滅にご注意下さいの意味

フラッシュの点滅に注意とは

テレビに見るフラッシュの点滅にはどんなものがあるかというと、報道番組や記者会見などでの報道陣のカメラのフラッシュであったり、映画やドラマ、アニメなどの強い光を発するようなシーンなどが思い浮かぶのではないでしょうか。

場合によって目がチカチカしてしまったり眩しいと思うこともありますが、人によってはもっと深刻な症状が出てしまうことがあります。

光過敏性発作

光過敏性発作とは目に強い刺激を感じ取ってめまいや吐き気といった、体調を崩してしまう症状のことで人によってその症状にも差があります。

過去には光過敏性てんかんという「てんかん」の一種として見られていたようですがその後、光過敏性発作には様々な要因が重なっている可能性から「てんかん」とは別の見直しがされるようになっています。

フラッシュの点滅にご注意下さいのテロップが出るようになった原因

テロップはいつ頃から出るようになったのか

「フラッシュの点滅にご注意下さい」というテロップは、近年においてよく見るようになりましたがそもそもいつ頃から出てきたのでしょうか。

これはテレビを視聴する時に流されるもので放送局や番組によっては言葉の違いがあるかもしれませんが、「光過敏性発作」への注意や予防策として流されています。

きっかけとなったのは1997年に起きた「ポケモンショック」と呼ばれる事件で、当時番組を見た多くの児童達が光過敏性発作を起こし体調を崩して病院に運ばれたことにはじまります。

きっかけはアニメ番組から

映像表現の技法

日本国内において光過敏性発作が大きく広まるきっかけとなったのは、1997年12月に放送されたアニメ番組「ポケットモンスター」の「でんのうせんしポリゴン」という放送回です。

番組内でシーンによって「パカパカ」という激しい閃光などを表現する際に用いる、アニメーション技法等が使われていました。

番組後半シーンの中に激しいフラッシングなどによる光の点滅を多用したことで、この放送回で多くの児童がめまいや吐き気、痙攣などの体調不良を起こし、全国で650人以上が病院に運ばれ130人以上が入院したそうです。

後にこの事件は当時のマスコミに大々的に取り上げられ、「ポケモンショック」または「ポリゴンショック」とも呼ばれ、放送局であるテレビ東京は反省と自粛という形で番組を4ヶ月間休止しました。

その後の動き

批判にさらされた「ポケットモンスター」ですがその後の調査で、同じ年の3月にNHKの「YAT安心!宇宙旅行」というアニメ番組でも視聴者の一部に体調を崩したという報告がありました。

また、調査をしていく中で記者会見放送などに見られるカメラのストロボの激しい点滅や、それ以外の映像にも似たような危険性があるということも判明したので、次第に「ポケットモンスター」へのバッシングは徐々に減ることとなりました。

人工的な光刺激

多様な画面に接する生活

現在の人々の生活には太陽以外の光、つまり人工的な光に包まれているといっても過言ではありません。

照明器具に限らずテレビの画面や映画のスクリーン、ゲーム機器やスマートフォンなどの液晶画面など視覚に飛び込んでくる光は時代の変化とともにその種類を増加させています。

光の刺激に対する耐性は人によっても差が生じて同じ光の刺激でも、ある人が大丈夫だとしても、別の人にとっては刺激が強すぎて体調を崩すこともあるのです。

テレビやテレビゲーム

光過敏性発作はテレビの視聴での症例が古くは1952年にアメリカで報告されて以降、世界で増加をたどる一方でテレビゲームによる症例報告も増えていったようです。

1981年には17歳の少年がインベーダーゲームによる光過敏性発作を起こした報告がされていたり、1989年にはテレビゲームによる発作が7例ほど報告されているそうです。

90年台に入ると任天堂ゲームをしていたイギリスの少年がゲームの最中に死亡したことが注目されて、同年のイギリスではテレビゲームによる光過敏性発作が数件報告されていました。

参考:映像の安全性についての研究調査と標準化

イギリス独立行政TV管理委員会

1993年にイギリス国内で急速な光点滅を使用したテレビコマーシャルが放送されて、これを視聴した人たちが光過敏性発作を起こして病院に運ばれました。

これを機にイギリスの独立行政TV管理委員会は再発防止のため光刺激へのガイドラインを制定し、光の点滅に際しては1秒間に3回以下といったルールを決めました。

注意喚起のテロップ

「ポケモンショック」をきっかけに各テレビ局では再発防止のためのガイドラインを制定し、映像技法の点滅に関する制限などを細かく設けることとなりました。

そして光過敏性発作への注意喚起として

  • フラッシュの点滅にご注意下さい
  • テレビを見るときは部屋を明るくしてできるだけ離れて見るようにしてください

以上のようなテロップが番組によって出されることとなりました。

フラッシュの点滅を見続けるとどうなる

症状には個人差がある

フラッシュの点滅を見続けると光の刺激に対する耐性がない人の場合、光過敏性発作などの症状を引き起こす可能性があります。

症状としては

  • 痙攣….目元や手、足などがピクピクするなどの症状
  • めまい….頭がクラクラしたり意識がもうろうとしてしまう
  • 吐き気….強い刺激が原因で気持ち悪くなってしまう
  • 意識障害….めまいなどの後に記憶が薄れてしまったりする

症状の原因

フラッシュの点滅など光の明暗が激しかったり、刺激の強い色の光などを見ることで脳が強く反応して先の項目のような症状を引き起こすと考えられます。

加えてテレビ画面を暗い部屋で見たり近い距離で見たりすること、その状態で目をそらさず没入してしまうことも要因として挙げられています。

特に児童の場合は好きな番組などへの集中度や、画面に見入る可能性も高くなります。

てんかんを持病として抱えている場合も、光過敏性発作にかかりやすいとされています。

フラッシュの点滅に注意する方法

没入は避けるべき

「フラッシュの点滅にご注意下さい」というテロップが出た場合、どのような注意をしていけば良いのでしょう。

光過敏性発作のような症状は必ずしも全ての人に当てはまることではありませんが、児童や光の刺激に弱い人であったりてんかんを持病に持った人は以下の行動を参考に防止策を取ってください。

明るい部屋でテレビを見るようにする

暗い部屋でテレビ画面を見ると、仮に刺激の少ない画面の光であっても部屋との明暗差が大きくなるため視覚的な負担が大きくなります。

明暗差を少なくしてリスクを下げるためにも明るい部屋でテレビを見るようにしましょう。

フラッシュ点滅を直視しないようにする

フラッシュ点滅など画面の光が刺激の強いものになったりしたら、直視せず早い段階で視線を画面から避けるようにしましょう。

児童が見ている場合は保護者が注意を促してあげてください。

画面を見続けることを避ける

画面を見続けることは、光過敏性発作になりやすい人でなくとも目の負担は大きくなります。

発作症状は複数の要因が重なって起こすことも考えられますので、目が疲れを感じるような場合は適度に画面から視線を避けたり、まぶたを閉じて休めましょう。

特に児童は大人に比べて没入度も高くなるので、テレビの視聴やゲームをする時間などの制限を考えるのも防止対策となり得ます。

テレビのサイズを考える

近年テレビは臨場感などを求めて大きなサイズが定番化しつつありますが、大きい画面はその分フラッシュの点滅や光の刺激も並行して大きくなります。

液晶テレビにおいて最適な視聴距離というのは、テレビ画面の高さに対して約3倍というのが目安とされており例えば46V型サイズ(縦約57cm、横約101cm)であれば1.7mが最も適した距離となります。

自宅にあるテレビに対して最適な視聴距離を確保できているか、確認してみてはいかがでしょうか。

ホームシアター映像 調整・環境 ガイドライン

対策する上で共通して言えるのは、画面に没入することはできるだけ避けるということになりそうですね。

フラッシュの点滅で気分が悪くなった人の口コミ

テレビ以外の点滅

テレビのフラッシュ点滅が苦手な上に自転車などライトの点滅も苦手だという人のツイートです。

光過敏性発作の症状は複数の要因が重なりますが、光の刺激に敏感な人はテレビ以外にも苦手な要素を持っているということになりますね。

症状は予測できない

フラッシュの点滅を集中して見てしまったのですね。

初めて体調が悪くなったというツイートですが、その感覚がパニック障害の症状を例としてあげているということは持病を持っていたのでしょうか。

光過敏性発作につながる持病だった可能性も考えられます。

このツイートから考えられるのはフラッシュの点滅を見続けて体調を崩してしまうタイミングは予測できない部分もあるということかもしれません。

近年のフラッシュ点滅

「ポケモンショック」からフラッシュ点滅等に関する規制が緩まったとは考えづらいことですが、このツイートでは近年になってテレビ番組の中で刺激の強いフラッシュ点滅を見てしまったようですね。

アニメなどでは画面の転換シーンの設定内容次第で、明暗差を高く感じてしまうこともあるかもしれません。

刺激のある光に敏感な人であれば尚更である可能性もあります。

暗い部屋での視聴

暗い部屋でテレビを見るのはそれだけでも目の負担になりやすく、その状態で画面がフラッシュの点滅になれば負担がさらに上がってしまうでしょう。

負担を減らすためにも、テレビは明るい部屋での視聴が望ましいですね。

テレビには画面の明るさを調整する機能を持っている場合もあるので、どうしても部屋を暗くした状態でテレビを見なくてはならない時には、調整機能を使って見やすい明るさを作ってみることをオススメします。

興味本位は危険

こちらのツイートでは「ポケモンショック」と言われる原因になった放送当時を知らない世代が最近になって視聴したようですね。

気分が悪くなったという感想が出ていますが、光過敏性発作の既成事実が出ている動画を興味本位で視聴するのはやはりリスクが高いと言えそうです。

まとめ

今回はテレビ番組の冒頭などにテロップで出される「フラッシュの点滅にご注意ください」の意味などについてお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか。

まとめると

  • テロップとして注意を促すきっかけは「ポケモンショック」
  • 「ポケモンショック」で多くの児童が体調を崩した
  • フラッシュの点滅は光過敏性発作という症状を引き起こす可能性がある
  • 光過敏性発作の症状は個人差がある
  • フラッシュの点滅を見続けると人によって痙攣やめまい、吐き気、意識障害などの症状を引き起こすことがある

光過敏性発作への防止策としては

  • 明るい部屋でテレビを見るようにする
  • フラッシュ点滅を直視しない
  • 画面を見続けることをできるだけ避ける
  • テレビの画面サイズを再検討する

以前から刺激の強い光や明暗差に敏感だったり、たりてんかんの持病がある場合は光過敏性発作の予防策としての環境づくりなどを意識しておくのも大切な要素と言えそうですね。

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