画用紙やスケッチブック・ケント紙の裏表の見分け方

画用紙やスケッチブック・ケント紙の裏表の見分け方

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画用紙は、使ったことのない人はいないほど一般的な紙の一つです。画用紙は片方の面がザラザラしていて、もう片方はつるつるしていますが、どちらが表なのでしょう。この記事では画用紙、ケント紙、スケッチブックなどの表と裏の特徴、見分け方を解説します。

目次

紙には表と裏がある

画用紙にかぎらず、紙は私たちにとって非常に身近な素材で、さまざまな場面で使われます。一般に、紙は表面の凹凸がしっかりしているほうが表とされています。

紙は両面に印刷されているものもありますし、見た目や触り心地でそこまで大きな違いも感じられませんが、製造工程によってきちんと表と裏ができているのです。

裏表を決める紙の製造工程<製紙>

紙は、材料であるパルプを水の中でのりと混ぜ、ワイヤー(金網)や簀で漉き、乾燥させて作られます。そのため、紙ができあがるまでにワイヤーに接する面とそうでない面ができます。ワイヤーに接する面は網目がついた状態で表面が平らになり、一般的にこちらが裏面とされます。ワイヤーに接していない面が一般的に表とされ、こちらには目(流れ目)とよばれる繊維の凹凸がそのまま残ります。

このようにして紙の両面にはたがいに差ができ、自然と見た目、質感、適性が異なっています。さらに、表となる面には、用途に合わせて使いやすくするための加工が施されることもあります。

したがって、紙の特徴を正しく生かして使うためには、表と裏をきちんと把握しておくことが重要です。

裏表を決める紙の製造工程<裁断>

紙は大きなサイズで製紙され、乾燥され、大きなシートでできあがります。製品として出荷するにあたって、決まった大きさに裁断する必要があります。

裁断時には、表を上にした状態で紙を揃え、上から下に刃を押しつけるように切ります。そのため、紙を束にした時や湿気を含んだときなどは、表が上になっていると紙は凸型に丸くなる傾向にあります。逆に裏面が上だと、紙は少しだけ反って凹んだ状態になります。

裏を使うとどうなる

目が粗い紙だと、凹凸がくっきりしていてどちらが表かわかりやすいのですが、目が細かい紙になると区別が難しいこともあります。また印刷用紙、書籍用紙などには、できるだけ表と裏に差が出ないように作られている紙もあります。表裏を気にせずに使ってもとくに問題がない場合もあります。

とはいえ、多くの場合、紙の表面には用途に合わせて使いやすくなる加工がされていることがあります。インクの乗りや吸収のためのにじみ止め加工や、紙そのものの強度を高くするような工夫がされています。

したがって、紙の裏を使ってしまった場合にはペンなどのインクが染み込みすぎてにじんだり、プリンターの利用では紙詰まりの原因になったりという思いがけない弊害が発生することがあります。

画用紙

画用紙(画学紙)は学校の図画や工作でよく使われる、もっとも一般的な絵画用紙です。少し厚手で、やや固さのある紙で、色画用紙といって白以外の色がついたものもあります。

画用紙の種類

画用紙にはたくさんの種類があります。代表的なものを上げてみます。

サンフラワー

サンフラワーは初心者にも使いやすく、鉛筆画、水彩画、コミックなどに適した画用紙です。紙の目が細かくもなく粗くもない中目という紙で、毛羽立ちにくく、水に強い性質をもっています。

ニューキャンバスペーパー

水彩画やアクリル絵の具に向いた画用紙です。表面にキャンバスのようにエンボス加工を施した粗目の画用紙で、ザラザラしています。十分な厚みがあるため、アクリル絵の具の厚塗りにも適していて、表面のエンボスを生かした作品が製作できます。

ニューTMKポスター

紙色がナチュラルホワイトで、目が細かく、鉛筆、水彩、墨などに適した画用紙です。水濡れにも強く、紙肌が強い特徴があります。

画用紙の裏表の見分け方

画用紙には、凸凹でザラザラな面と、平滑でつるつるした面がありますが、表は凸凹やザラザラがはっきりしているほうです。

表となる面に光沢はありませんが、インクがにじまないように滲み止め(サイジング)が施されています。鉛筆や絵の具、パステルなどで描くと紙とよくなじみ、筆のこすれにも強度があります。下書きの線を消しゴムで消しても毛羽立ちにくくなっています。

画用紙の裏表が、見た目やさわったときの感触ですぐわかる場合もありますが、目が細かくわかりにくいときの見分け方をご紹介します。

紙を斜めにして繊維の向きを確認する

紙を斜めにして明るいところで表面をよく見てみると、目とよばれる繊維の向きが見えます。繊維のタテヨコの向きが規則正しく並んでいて、格子模様や網目のようなものが見えるほうが裏です。

消しゴムをかけてみる

毛羽立つほうが裏面です。下書きなどを消そうと消しゴムで画用紙をこすると、パルプの種類によっては摩擦に弱く、パルプの繊維が切れて毛羽立ちの原因になります。画用紙がすぐに毛羽立ってしまうという場合は裏面を使っていないか注意しましょう。

紙の中心から外側に向けてなでてみる

紙に手を添え、外側に向けてなでるようにし、紙の末端まで手が進んだとき、引っかかりを感じる面が裏です。紙を裁断するさい、表を上に向けて押し込むように刃を入れるため、表をなでた場合はするりと指が紙の端に来たときもスムーズに進みますが、裏面をなでた場合は紙の端に指がかかると引っかかりがあります。

透かしの文字の向きを確認する

裏表がわかりにくい紙や、メーカー、価格によっては、画用紙に透かし(ウォーターマーク)が入っているものがあります。この場合は、透かしのロゴや文字が正確に読めるほうが表となります。

画用紙の裏面に描くとどうなる

画用紙のはざらざらで凸凹したほうが表です。しかし裏面に描いた場合、どんな問題があるのでしょうか。気づかず描いてしまった場合は書き直しなどの必要があるのでしょうか。

画用紙の表はサイジング加工されており、鉛筆がなじみやすく、消しゴムで消しても毛羽立たなかったり、絵の具を筆で伸ばしやすい作りになっています。

サイジング加工がされていない裏を使ってしまった場合、下書きを消そうとしたときに消しゴムの摩擦で毛羽立ってしまい、その部分だけ跡が残ってしまったり、紙が薄くなってしまうことがあります。インクや絵の具が染み込みすぎてしまうおそれがあります。

表に描くほうのが、失敗しにくく、思ったとおりの表現になりやすいうえ、描き心地もよいと言えます。しかし、そこまでのクオリティが求められていない場合や、あえて裏の使いにくい面を味わいとして利用するのも、好みの問題であったり、表現方法のひとつといえます。

ケント紙

ケント紙は本来、製図を作成するために製造された用紙。製図ペンとの相性を考えて作られているため、表面は固くて凹凸が少なく、シャープな線や細かい書き込みが表現できるようになっています。

一般的な画用紙とはちがって、表面はつるつるとしています。消しゴムを使っても毛羽立ちにくくなっていますが、水分で伸縮する性質があるため、水性絵の具を使う時は水張りをしてから使います。

ケント紙の裏表の見分け方

ケント紙の裏表は判別がむずかしく、触ってみてよりなめらかなほうが表になっています。触り心地ではわかりにくい場合は画用紙のときと同様に、紙の特徴から以下の判断方法が使えます。

紙を斜めにして繊維の向きを確認する

紙を斜めにして明るいところで表面をよく見てみると、目とよばれる繊維の向きが見えます。繊維のタテヨコの向きが規則正しく並んでいて、格子模様や網目のようなものが見えるほうが裏です。

紙の中心から外側に向けてなでてみる

紙に手を添え、外側に向けてなでるようにし、紙の末端まで手が進んだとき、引っかかりを感じる面が裏です。紙を裁断するさい、表を上に向けて押し込むように刃を入れるため、表をなでた場合はするりと指が紙の端に来たときもスムーズに進みますが、裏面をなでた場合は紙の端に指がかかると引っかかりがあります。

透かしの文字の向きを確認する

裏表がわかりにくい紙や、メーカー、価格によっては、画用紙に透かし(ウォーターマーク)が入っているものがあります。この場合は、透かしのロゴや文字が正確に読めるほうが表となります。

ケント紙の裏面に描くとどうなる

ケント紙の裏側に描くと、インクのかすれやにじみが出やすくなります。また鉛筆の跡を消しゴムで消したとき、毛羽立ちやすくなります。

スケッチブック

画用紙がリングやリボンで綴じられ、ノートタイプにまとめられているものがスケッチブックです。

表紙がついているので表と裏をまちがえることはないと思いきや、スケッチブックで人気のマルマンのものなど、表表紙と裏表紙がまったく同じデザインになっていて、中も白紙であるため、どちらから開けばよいか定まらず、どちらが表か裏か迷うこともあります。スケッチブックの裏表はどう判断したらよいのでしょうか。

スケッチブックの裏表の見分け方

スケッチブックの多くは画用紙が使われています。表と裏の区別は画用紙と同じように判断できます。ザラザラしているほうが表、つるつるしているほうが裏です。

ただし、コピックペンで描くためのスケッチブックは、ケント紙が使われている場合があります。自信がない場合は製品の注意書きを確認しましょう。

スケッチブックの裏面に描くとどうなる

画用紙と同様、スケッチブックもザラザラして凹凸のはっきりした表のほうが、描き味がよく、鉛筆やクレヨン、絵の具などが滑りも乗りもよく、期待通りの表現がしやすいといえます。

練習用に裏面を使ったり、あえて裏面の描きにくさを活かすこともできます。ただし、コピックマーカーなどを使うと、画用紙の裏側にしみてしまうため、裏側は使えなくなるので注意が必要です。

画用紙の裏表まとめ

画用紙は表を使うことで、色がのりやすく、鉛筆の線がきれいに出ます。画用紙の裏表を判別するには、以下のポイントがあります。

  • 凸凹、ザラザラが目立つほうが表
  • つるつるすべすべしたほうが裏

判別が難しいときは、以下のような方法で確認ができます。

  • 消しゴムをかけて毛羽立ちやすいのが裏
  • 紙の表面をよく見て繊維の向きが規則的なほうが裏
  • 手で紙をさすってみて、紙の端っこにひっかかりを感じるほうが裏
  • 透かしのある裏面が上だと、紙はほんの少し反り返って凹んだ状態になります。
  • 目が粗い紙だと、凹凸がくっきりしていてどちらが紙の場合、文字の向きが正確なほうが表

思いどおりの図画や工作を仕上げるために、きちんと表がどちらかを把握して、きれいな仕上がりを実現しましょう。

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