日用品の刃物といえば包丁、ハサミ、カッター、髭剃りなどが浮かぶかもしれませんが、爪を切る道具として日常的に使用する爪切りを、刃物として意識したことがありますか?
家庭にも1つは使われている爪切りがあると思いますが、中にはいつの間にか何十年も経過して切れ味の悪いまま使われている爪切りもあるかもしれませんね。
使っているうちに馴染んでしまい、切れ味の悪さなども気にならないということもあるのではないでしょうか。
爪切りも刃物なので、使っていくうちに切れない原因が出てきます。
この記事では爪切りが切れない原因や切れ味が悪い爪切りを研ぐ方法と復活させる方法をまとめています。
爪切りで爪が切れない原因
刃が削れている
最初のころはパチンと気持ちよく切れていた刃も、使い込んでいくうちに切れていた刃は削れていきます。
切れない爪切りのココに注意!
削れたまま爪を切ろうとすると爪に負担がかかってきれいに切ることができなくなり、場合によっては二枚爪になったり割れてしまう可能性も考えられます。
刃が欠けている
長年使うことで刃が削れるのと同様に欠けていくこともあるのですが、爪切りを落下させてしまったり爪以外のものを切ったりすることでも欠ける原因になります。
整っていた刃が欠けることで本来の性能が低下し爪が思うように切れなくなりますので、目に見えるような欠け方であれば寿命と言えるかもしれません。
刃が錆びている
爪切りには鋼やステンレスなどの金属が使われているので、使っていくうちにサビも発生します。
お風呂などの湿気の多い場所で使用していると、サビの進行を早めて切れ味は当然悪くなってしまいます。
素材や仕上げの違い
爪切りはダイソーなどの100均ショップなどで売られるものから職人さんの手作りまで、値段や種類もさまざまありますがそこには素材や仕上げの違いも様々です。
値段の安い爪切りは仕上げもコストに合わせたものになるので初めから切りづらいまたは、切れないということも考えられます。
やはり数百円から千円程度の爪切りが安定です。
筆者の爪は硬い方で割れやすいのですが、少々高価な爪切りを使用してからは爪割れが無くなりました。
爪切りの切れ味は大切です。
爪切りの種類と特徴
爪切りには大きく分けると3種類のかたちがあります。
買い替えを検討している方は、今一度爪切りの形状と特徴を覚えて自分に合った爪切りを選びましょう。
クリッパー型爪切り
爪切りとしておそらく最もポピュラーなかたちで、大きさも豊富で切った爪が飛ばないようにカバーのついたものまであり万人に扱いやすく、身近なかたちと言えるでしょう。
値段の幅も広く、100均ショップなどの安いものから数千円のものまであり、景品やノベルティーなどにも採用されていたりします。
刃の形状もいくつかありますがカーブ形状の刃で売られているものが一般的で、手の爪を切るのに適したタイプが多いのも特徴です。
ニッパー型爪切り
爪への負担が少なくかつ硬い爪や巻き爪などを切るのに適していて、医療やネイリストなどのプロから使われることが多いのがニッパー型です。
また、欧米では硬く厚い爪の人が多いことから、このニッパー型が主流で広く使用されているそうです。
刃先が見えることで足の爪も切りやすく整えながら少しづ切れるのが特徴で、クリップ型に比べると割高に感じるかもしれません。
巻き爪など硬く繊細な爪切りが必要な場合にニッパー型の爪切りは効果的です。
ハサミ型爪切り
刃が小さめで先端が丸みのあるものが多く、デリケートな赤ちゃんの爪や薄い爪を切るのに適しています。
簡単に爪切りを研いで復活させる方法
アルミホイルを使う研ぎ方
アルミホイルを使って、切れなくなった爪切りを簡単に復活させることができます。
アルミホイルを適度な大きさで丸めて爪切りの刃を挟んでしばらく動かし続けると、これだけで切れ味が回復してしまいます。
これは「構成刃先」という現象によるもので、アルミホイルが動かす刃の圧力と摩擦熱によって溶けて爪切りの刃にくっつくのです。
「構成刃先」とは
http://www.monozukuri.org/mono/db-dmrc/cutting/basic/built-up_edge/build-up.htm
そうすることで削れたり欠けたりしていた刃に新しい刃を擬似的に作り、切れ味が復活するのです。
アルミ缶を切る
アルミ缶に爪切りの刃を挟んで切っていきます。
これは上記したアルミホイルと同じ現象が起こることで、切れなくなった刃が復活するというものです。
アルミを切って刃を研ぐという方法はとても簡単なのですが、「構成刃先」という現象で復活した刃というのは切れ味としての持続はそう長くはないようです。
サンドペーパーで研ぐ
耐水ペーパーの#1000番台の細目あたりで様子を見ながら番手を前後させると良いでしょう。
サンドペーパーを磨きやすい大きさにカットしてから、爪切りの刃に合わせるようにアール(曲線)をつけておきます。
一般的なクリップ型の爪切りの刃は下刃が上刃よりも少しだけ出っ張った状態になっており、ここでは下刃を磨くようにします。
爪切りの刃を閉じた状態にするため、クリップ部分を輪ゴムやマスキングテープなどで固定して下刃から上刃の方向に磨きます。
クリッパー型爪切りを研ぐ際の注意点
クリッパー型爪切りは研ぎ直しができない
京浜刃物専門店会によりますと、クリップ型の爪切りはその価格や構造から研ぎ直しができないそうです。
クリッパー型爪切りは研ぎ直しができません。
https://hamono-net.or.jp/爪切りの知識/
クリップ型は確かに値段の安いものが多く、切れなくなったら買い替えてもそれほど負担にならないかもしれませんね。
クリップ型の爪切りでも切れ味復活を試してみて!
ニッパー型などに比べて安いクリップ型でも、長年に渡って手に馴染んで使いやすければ愛着も湧いてきますよね。
切れなくなっても、捨てずに引き出しの奥に眠ってしまっている爪切りがあるかもしれません。
切れ味が悪くなって研ぎ直しができなくても、諦める前に身近なもので切れ味を復活させる方法を試してみてはいかがでしょうか。
爪切りを研ぐのに便利なアイテム
上記では簡単に爪切りの刃を復活させる方法をお話ししましたが、ここでは切れなくなった爪切りの刃を少しだけ本気を出して研いでみようと思った時に、あると便利なアイテムを見てみましょう。
万能研ぎ器「ソリング」
パン切り包丁や植木のハサミなど名前通りあらゆる刃物が研げるようで、本体に小型のシャープナーを内蔵しており爪切りの刃を研ぐときに使えます。
レヴュー等で本体の研ぎ器としての性能の評価はまずまずといったところでしょうか。
形が独特で、使用には少し慣れが必要というレヴューも見受けました。
貝印 KAI ダイヤモンドシャープナー
ダイヤモンドシャープナーは包丁を研ぐだけでなく、ハサミやニッパーなどの刃を研ぐのにも適しています。
本体は根本から先に向かって細くなっており、クリップ型ニッパー型両方の爪切りに使えそうですね。
コンヨ(KONYO)SUN UP ダイヤモンドヤスリ 3本組 チタンコーティング 140mm
Amazonの鉄工ヤスリ カテゴリ1位を獲得しているダイヤモンドヤスリ3本組セットです。
ヤスリの面形状は、平、半丸、丸で、粒度は#120で統一されているチタンコーティング仕様になります。
爪切りの買い替えならコレがおすすめ
刃の研ぎ直しをしてもすぐに切れなくなってしまったり、長年使い込んだ爪切りに寿命を感じているのであれば買い替えを検討してみてはいかがでしょうか。
KIMINO 爪切り カバー付き
耐久性のある高級なステンレスが使われている刃の部分は質の良い鋼素材を使うことで、壊れにくく錆びにくい仕様になっています。
カバーが付いているので切った爪が飛び散ることがありません。
グリップが指先にフィットするように作られており、左右どちらの手でも使いやすいようです。
レヴューの中に、固くて変形した爪でもよく切れると評価があります。
匠の技 高級つめきりLサイズ G-1201
厳選したステンレス鋼を使い鋭利性と耐久性に優れ、熟練の職人さんの手により丹念に作り込まれた逸品になります。
レビューでもよく切れるという評価が多く、100均などの安い爪切りからの買い換えたという人も見られます。
木屋 爪切り 黒
固い爪にも負けない剛性で切れ味が抜群ということで、レヴューでは切れ味の評価以外に切った爪の断面が滑らかという感想もあります。
ギフトなどでも人気があるようです。
貝印 Nailclipper Type005
老舗メーカーである貝印のType005は、ステンレス刃物鋼で作られて剛性に優れており硬い爪もよく切れるとのことです。
レビューでは重量感があることで評価が左右しているようですが、安定感がありフィット感も良いようです。
CUTPIA(カットピア) ステンレス製高級つめきり
厳選されたステンレス製で、テコ部分の表面に特殊加工された爪ヤスリを持つAmazonブランドの爪切りです。
軽い力でよく切れて、爪の断面も滑らかという評価があります。
爪カバーがないので、爪を切るときはゴミ箱の上で切るか新聞紙を広げるなどの対策が必要になります。
superbuytech ステンレス製爪切り
切れ味をよくするためにオフセット加工という上刃と下刃をずらす噛み合わせになっています。
人間工学に基づいて設計されたテコは滑り止め効果を高めており、左右どちらの手でも使いやすくなっています。
レヴューにも厚みのある爪が簡単に切れるという評価があります。
HMH SK 爪切り
Amazonのベストセラー1位にもなっているHMH SKの爪切りは、ステンレス製で爪カバー付きの本体とは別に爪ヤスリがセットになって販売されます。
独特な外観を持ち、爪を貯めておくカバーも捨てやすいという評価があり切れ味のもよく、切った後の断面も滑らかだという感想があります。
貝印 関孫六 プレミアム爪切り HC-1800(TYPE101)
重量感と刃先の磨きにこだわり、滑らかな切れ味が特徴です。
本体の側面にU字溝爪ヤスリを持ち、指がかかる部分は滑りにくく握りやすい樹脂製になっています。
切れ味の評価は高いのですが、U字溝の爪ヤスリには好みが分かれるようです。
アイメディア ニッパー式爪切りソフトグリップ
滑り止め効果も高いエストラマー樹脂という素材のグリップを持ち、巻き爪や厚めの爪も切りやすいのが特徴です。
レヴューでは巻き爪や硬く厚い爪で悩んでいた人が高く評価しています。
切った後の仕上がりも良いようです。
フェザー安全剃刀 フェザー爪切りM
刃部本体は焼き入れ特殊鋼+ニッケル、クロムメッキで上刃と下刃をずらしたオフセット加工により切れ味もよく、硬い爪も軽く切れるフェザーのスタンダード爪切りです。
30年以上変わらないデザインで、爪切りの標準と考えて買い換えるリピーターもいるようです。
ちなみにこちらは猫の爪切りにも使えるとして紹介されていたりします。
猫にはペット用の爪切りでしか切れないと思いましたが、人間用の爪切りが兼用できるんですね。
爪切りが切れない時のまとめ
家庭にある爪切りの切れ味を復活させる簡単な方法があることで、買い換える前に試してみることはある意味リサイクルと考えても良いかもしれませんね。
特に長年愛用していた爪切りが切れなくなってしまって諦めていたのであれば、アルミホイルを使った復活方法は試してみる価値があります。
どうしても切れ味が戻らず寿命であれば、買い換え時期と考えて良いでしょう。
その時はおすすめの爪切りを参考にしていただいて、そこからさらに深掘りしてピタリとハマる爪切り探しの時間を楽しんでみるのもアリだと思います。
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