この記事ではダニ退治スプレーの作り方を解説しています。
なぜ手作りでダニよけや駆除は可能なのでしょうか。
ダニ退治スプレーは手作り可能
ダニは刺されると痒みが出るだけでなく、その死骸やフンによるアレルギー症状などに悩まされる恐れがありとても厄介です。
高温多湿を好み梅雨時などに繁殖しますが、最近は暖房機能の進化や機密性の高い家が増えたこともあり季節にあまり関係なく生息しているようです。
ダニを退治する市販品に対して殺虫剤としての成分などで不安を感じるのであれば、ダニ退治スプレーを手作りしてみてはいかがでしょう。
紹介する手作りスプレーにはダニに対する殺傷能力は期待できませんが、ダニの嫌がる匂いを持つ忌避効果があります。
布団や枕、畳、カーペットなどダニの好みそうな場所に部屋の臭い消しスプレーとして使用すればダニよけになり、除菌作用も期待できます。
屋内のダニ類
屋内に生息するダニは4種類に分類されます。
屋内塵性ダニ類
- ツメダニ
- コナダニ
- ヒョウヒダニ
ネズミなどに寄生するダニ
4.イエダニ
上記の合計4種類。
屋外に生息するマダニ
マダニは肉眼でも確認できる大きさで屋外に生息しています。
そして公園や草地、庭などの身近な場所にも潜んでいるので、比較的目にする機会は多いかもしれませんね。
ダニに効く臭いとは
ダニが忌避する効果が期待できるものにアロマオイル(精油)がありますが、中にはダニよけだけでなくカビの発生を抑制したり他の害虫などにも効果が期待できるものがあります。
アロマオイル(精油)
ペパーミント
ミント系の爽やかな香りで人体には脳への活性化や体温を下げる効果などがある上に、ダニやそれ以外の害虫にも忌避効果があります。
部屋の消臭効果も期待でき、ユーカリやライム、ラベンダーなどとブレンドすることで相乗効果も生まれます。
ラベンダー
リラックス効果がありストレスを軽減させて精神の安定を促し、安眠、頭痛や肩こりなど身体の痛みを和らげるなども可能で、それに加えダニやノミの忌避効果も高いのでとても利便性が高いです。
相乗効果としてペパーミント、ローズマリーやユーカリなどのハーブ系とのブレンド相性も良いです。
ティーツリー
オーストラリアのみに分布する常緑植物で、この植物の葉から抽出されたのがティーツリーオイルになります。
ダニの忌避作用のほかカビの増殖を抑えたり抗菌殺菌効果があり、切り傷や虫刺されなどの皮膚への消毒液としても使用できます。
ヒバ
建築の材料としても使用されるヒバは防虫効果が高くダニの他、ノミ、シロアリやムカデ、蚊、ゴキブリなど様々な害虫に有効です。
ヒバ油に含まれるヒノキチオールという成分には、抗菌殺菌作用を持つためカビの発生なども抑えてくれます。
虫除けスプレーとして人の皮膚にも優しく、ペットの犬のシャンプーに数滴垂らすことでダニやノミから守ってくれます。
ヒノキ
ヒバと同様に建築材料としても有名で、樹木から抽出される精油はヒノキの香りでリラックス効果を産みます。
抗菌殺菌作用や防臭効果があって、防虫効果も高くダニやシロアリなどに発揮します。
ヒバとのブレンドや、ラベンダーなどの組み合わせも良いようです。
シトロネラ、レモングラス、レモンユーカリ
こちらはダニの忌避効果を持つシトラール、シトロネロールといった成分を含んでいます。
また、ダニ忌避効果の精油ではローズウッドやゼラニウム、ユズ、ユーカリなども有効で、単体だけでなく好みの香りなどを掛け合わせてダニよけのファブリックスプレーを作ってみてはいかがでしょうか。
ハッカ油
こちらもミント系で清涼感があり、基本的に防虫、抗菌、殺菌効果があるのでダニ以外の害虫にも効果が期待できます。
ミントの爽快感があって虫除けのスプレーとしても使えるので夏場の使用に最適かもしれませんね。
相乗効果としてゼラニウムをブレンドするとハッカ油の香りをマイルドにします。
レモンアルコール
市販のアルコール、エタノール消毒液スプレーは消毒や殺菌抗菌などが目的であるため、ダニ予防にもと考えてしまいそうですが残念ながらダニの忌避や死滅効果は期待できそうにありません。
仮にアルコールスプレーをダニのいる場所に噴射しても、揮発性が高いためすぐに乾いてしまいますので一時的にダニが弱ったとしても復活が早いといえそうです。
とはいえ、消毒や殺菌効果はあるのでダニの餌になるものやカビなどは押さえることができるでしょう。
レモンにはダニが嫌がるシトラールという成分を含んでいるので、アルコールにレモンを加えることでダニの忌避効果が生まれます。
アロマ(精油)で作るダニ退治スプレーの作り方
手作りダニ退治スプレーに必要なもの
まずは好みのアロマ(精油)を選んでください。
選ぶ香りはもちろんダニが嫌がるニオイのもの。
次はアロマを入れるスプレー容器を用意しましょう。
ボトルはアルコールに対応しているもの(ポリエチレン/PE、ポリプロピレン/PP、ガラス)で透明より遮光タイプが理想です。
アロマと混ぜるために使用します。
ミネラルウォーターでも代用できますが、ダニ退治スプレーなら余計なものが入っていない精製水がおすすめ。
これで準備が完了しました。
以下では上記で用意したものを使って具体的なダニ退治スプレーの作り方を解説します。
アロマダニ退治スプレーの作り方
アルコールやエタノールは可燃性が強いので冬場のストーブなどの前で作業しないようにしてください。
ダニ退治スプレーの作り方
- 中身の綺麗な状態のスプレー容器に無水エタノールを5ml入れる
- 精油を20滴から50滴(好みで)加えてよく混ぜる
- 無水エタノールと精油がよく混ざったら、精製水を45mlを加えてさらに混ぜて完成
ファブリックスプレーとして
年間を通して生息するヒョウヒダニは布団や枕、カーペットなどを好み、人を刺すことはないようですが死骸やフンでアレルギーの原因になる恐れがあります。
また、カーペットやタタミなどにはコナダニやツメダニが好んで生息しやすく、屋内にはネズミなどに寄生するイエダニがいます。
これらのダニの生息していそうな場所にスプレーしてください。
ハッカ油で作るダニ退治スプレーの作り方
準備するものは上記で説明したアロマがハッカ油に変わっただけです。
- 無水エタノール90mlを容器に入れる
- ハッカ油を20滴から40滴(好みで調整)を加えてよく混ぜる
- 精製水(ミネラルウォーターでも可)90mlを加えてさらによく混ぜて完成
ファブリックスプレーのほか虫除けスプレーとして使いたい場合は、ハッカ油とアルコールの濃度を肌に合わせて調整しながら薄めてください。
虫除けスプレーとしては屋外に潜むマダニの忌避効果も期待できそうです。
レモンとアルコールで作るダニ退治スプレーの作り方
準備するもの
- レモン1個分の皮
- スプレー容器(300ml程度)
- 消毒用アルコール/エタノール(薬局で売っている消毒液、アルコール度数70%以上)
作り方
- レモンの皮をスプレー容器に入れやすいように細かく刻む
- スプレー容器にアルコールとレモンを入れてよく混ぜて15分ほど放置したら完成
使い切れる量を作るのがコツ
レモンにはソラレンという紫外線を吸収する成分を含んでいるために、スプレーした生地などが直接日光に当たると変色する恐れがあるため注意が必要です。
レモンで作ったスプレーは長期保存には向きませんので、1度作ったスプレーは早めに使い切りましょう。
ダニ退治スプレーを使った後は?
手作りのダニ退治スプレーに完全な駆除効果はなく、あくまでダニよけとして活用することになりますので、ダニを寄せ付けない環境作りも大切になるでしょう。
温度や湿度の調整
ダニは高温多湿を好みますので、こまめに室内の温度や湿度をエアコンや換気などで調整したりアレルギー対策として空気清浄機などを使用するのも有効です。
掃除機
部屋だけでなく布団や枕、クッションなどにも掃除機をかけることでダニの餌となるホコリと混じった髪の毛、フケ、食べかすなどを除去しておきましょう。
ダニの死骸やフンなどもアレルギーなどの原因になるため、布団や枕には布団クリーナーなどがあると便利。
コンパクトサイズなら、わざわざコンセントにコードを指す手間が省けるため、こまめな掃除を継続することができます。
天日干し
湿気を帯びた布団や枕などはダニにとって格好の生息場所になるので、天気の良い日などに天日干ししましょう。
天日干しでもダニが死滅することはありませんが、普段から使う布や生地からダニの好む湿気をとっておくことも大切です。
布団乾燥機
住んでいる場所や環境によっては布団を外に干すことが難しかったりした場合、布団乾燥機は布団を乾燥させるだけでなくダニが死滅しやすい50度以上の温風が出ます。
ダニ退治目的であれば布団乾燥機をかけた後に、布団クリーナーや掃除機を使って死骸を吸い取っておきたいところです。
手作りダニスプレーで注意すること
精油は直接肌につけたりせず、ヒバ油などで虫除けスプレーとして使う場合は、濃度を薄めたり他の精油でも使う場所で調整するようにしてください。
精油によってはスプレーした場所が変色する可能性があるので、目立たない場所で確認してから使用することをおすすめします。
妊婦さんや赤ちゃんのいる家庭やペットの猫や犬を飼っている場合は使用を控えてください。
ダニ退治は手作りスプレーと市販品どちらがおすすめ?
手作りスプレーではダニに対する死滅効果などはありませんが、好みのアロマの香りを使ってダニよけスプレーとして使うことができます。
一方、市販されているものにはダニを寄せ付けない忌避効果だから、殺虫効果や予防効果の高いものまで種類があります。
忌避効果のあるスプレーには、化学合成された殺虫成分を含まず天然由来成分を配合した製品があり、赤ちゃんのいる家庭やペットなどへの影響のないものがあります。
おすすめのダニ退治スプレー
アース製薬 ダニアーススプレー
駆除と予防効果のあるスプレーでイエダニやマダニ、ノミの駆除にも有効とされ予防効果は1ヶ月持続するようです。
ダニに直接噴射することで駆除でき速乾性があってベトつかず、ハーブの香りとソープの香りの2種類から選べます。
ダニを避けながら良い香りに包まれるのは、効率的でかなりお得な気分です!
アリエール ファブリックスプレー ダニよけプラス
ダニよけプラスでは洗濯洗剤、柔軟剤、ジェルボール3Dなどのラインアップがあり、こちらはダニよけファブリックスプレーになります。
普段洗えない布などに屋内塵性ダニを寄せ付けない対策スプレーとなります。
ダニよけプラスシリーズで洗濯した洋服などにスプレーすれば、ダニよけ効果もさらに高くなるようです。
メイド•オブ•オーガニクス ダニオフファブリックスプレー
レモンマートル、ゼラニウム、ラベンダーといった天然精油をブレンドしたファブリックスプレーになります。
合成科学成分や殺虫成分などが使われていないので、赤ちゃんやペット(猫のいる家庭での使用は注意)のいる家庭でも安心して使用可能です。
週に1回、使用前後に掃除機をかけてダニの好みそうな場所へスプレーすればダニよけ効果が上がります。
アース製薬 シラミ•ダニ退治スプレー
製品名にあるようにダニ退治だけでなく、シラミやノミの駆除までできてしまいます。
屋内塵性ダニ類の駆除と増殖を抑制して、他のファブリックスプレーと同様に布団や枕、カーペットなどにスプレーすると抑制効果は7日間持続します。
ダニ、シラミに直接噴射することで駆除が可能です。
UYEKI ダニクリン Wケア防ダニ+ハウスダスト抑制
殺虫成分が使われておらず肌への刺激も少なく、ダニの忌避効果だけでなくハウスダスト抑制効果もアピールされています。
サトウキビ抽出エキスによる消臭効果があり、タタミやカーペットにスプレーすれば抑制効果は約1ヶ月持続します。
キンチョー ダニがいなくなるスプレー
ファブリックスプレーとして月に1度のスプレーで、屋内塵性ダニ類のほかマダニにも効果がある製品です。
カーペットやタタミ、布団、布製ソファなどにスプレーすれば駆除と抑制効果が約1ヶ月持続します。
フローラルソープの香りと無臭性の2種類で選択可能です。
ダニ退治スプレーを使わないならダニ取りシートがおすすめ
ダニ取りシートとは
ダニ取りシートには捕獲タイプと忌避タイプがあり、用途に合わせて選ぶことができます。
置き型タイプなので効果には多少の時間が必要となり即効性はありませんので、ダニの悩みを早く解決したい場合は上記で紹介したスプレーなどの併用も考えましょう。
ダニ取りシートには殺虫成分を使用していないものが多く、カーペットの裏や布団とシーツの間などにダニのいそうな場所に置くだけなので赤ちゃんやペットのいる家庭でも安心です。
交換期間も2~3ヶ月のものが多く、継続して使用することでその効果も高くなっていきます。
シート1枚あたりの効果範囲やシートのセット枚数などでも値段が違いますので、継続して使う場合にはそれぞれの効果とコストのバランスを考える必要があります。
ダニ捕りシートDX 3枚入が安くておすすめ
価格が安いため、家中のダニがいそうなあらゆる部分にダニシートを設置することができます。
スプレーとシートの併用を考えよう
ダニ取りシートを効果的に使用するためにはダニ退治スプレーと同じように、ダニが生息や繁殖させづらい環境を整えることが大切になります。
対策として普段からこまめな掃除、室温調整、湿度調整や換気などを行うことも、抑制効果が期待できます。
市販のダニ退治スプレーは必須アイテムと言える
ダニ退治スプレーは精油などを使って手作りできますが、ダニの忌避効果はありますが殺虫効果はありません。
したがって効率的にダニを退治するなら、ダニ退治成分が入っている市販のスプレーが必須。
また、隠れたダニをおびき出して根こそぎ捕獲するためにもダニ取りシートを併用しましょう。
筆者は以下のアイテムでダニ退治を行っています。
使用感はとてもよく価格も安いため、かなりおすすめです!
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