「ご飯、また余っちゃった・・・」炊飯器の中を見て溜息。我が家のあるあるです。
そんな時は冷蔵庫で保存しますが、いつも日持ちが気になります。
ということで今回は、余ったご飯の保存方法や賞味期限、オススメの保存容器などに探りを入れてみました。
知ってる?「賞味期限」と「消費期限」の違い
加工食品には「賞味期限」か「消費期限」のどちらかが必ず記載されています。
- 賞味期限 おいしく食べることができる期限
- 消費期限 その日付までは食べることができる期限
上の説明から分かることは下の2つ
- 賞味期限を過ぎても消費期限内であれば食べることができる。ただし味の保証はなし。
- 消費期限を過ぎたものは劣化(腐るなど)が始まる。だから未開封でも食べちゃダメ。
「賞味期限」「消費期限」とは、どちらも「未開封かつ記載されている方法での保存」が大原則です。
季節によるご飯の賞味期限の違い
常温で保存しておいた場合、ご飯の消費期限(その日付までは食べることができる期限)の目安は下記のとおりです。
- 春・秋 半日~1日
- 夏 6時間
- 冬 2日
繰り返しますが上のものは「消費期限」です。おいしく食べることができる期限の目安である「賞味期限」は当然これより短いので、消費期限を過信せず早めに食べきってしまいましょう。
ご飯は冷蔵庫で何日くらい日持ちする?
「ご飯、こんなに余っちゃったわ~」というときは、常温で放置せず早めに冷蔵庫で保存しましょう。
理由はもちろん日持ちが良くなるからです。
保存方法による日持ちの差は下記のとおりです。ちなみにここで言う「日持ち」とは「消費期限」を指します。
常温で保存
夏なら半日もたない
冷蔵保存での消費期限は2~3日が目安と言われています。冷蔵庫を使ってさえ2~3日ですから、常温で放置したら、それより日持ちすることは有り得ませんよね。夏場なら半日でアウトです。経験者の私が言うのですから間違いありません(笑)。
冷蔵で保存
2~3日が限度
ご飯に限って言うと、冷蔵で保存するメリットはほとんどありません。常温よりはマシな程度です。ですから冷蔵庫で保存するなら、冷蔵でなく冷凍で保存しましょう。消費期限がグッと伸びます。
冷凍で保存
消費期限の目安は1か月
常温、冷蔵と比べると、グッと消費期限が延びます。
ただしここで注意!
「冷凍したし、これで1か月はOKよね」
な~んて安心していると思わぬ落とし穴が。。。
- 忘れてた!
- これって、いつのご飯だっけ?
こんな失敗を繰り返した私は下記の対策を実施しています。ご参考までに。
- 保存するご飯は冷凍庫内の目につきやすい場所(手前とか上段)に置く
- 保存容器に日付けを書いた付箋を貼っておく
腐っているご飯の見分け方
保存したご飯は、食べる前に以下の3つをチェックしましょう!
嗅ぐ
一番初期の腐りかけサインだと思います。
「なんか臭うかも?」と感じたら、ここはもう潔く捨てましょう。菌が繁殖している可能性大です。
「なんかヘン」て感じるのは、やっぱり何かがヘンなんだと私は思います。
見る
- 黄ばんでいる
- 赤っぽく変色(お風呂の赤カビみたいなイメージ)
- よくあるカビの姿。黒っぽい点とか。
見た目で分かるこの段階までくると、すでに異臭があると思います。潔く捨てましょう。
触わってみる
保存容器から茶碗などにご飯を移すとき「。。。ん?」と思う瞬間があります。
容器のふちを滑る動きがなんとなくネットリしているというか。。。触ってみると、案の定(?)ヌメっています。
糸を引いたりすることもあるようです。これはもう末期ですね。
炊き込みご飯のように具材や調味料が混ざっているものは、さらに傷みが早いです。
保存方法
ご飯を冷蔵庫で保存する時の注意点は以下の2つ。
しっかり冷ます
冷蔵・冷凍を問わず、冷えてから、が大原則。
というのは、温かいままのご飯を保存容器や袋などに入れてしまうと、蒸気で内側に水滴が付き、その水分がご飯が傷めてしまうからです。
また、冷蔵庫内の温度をあげてしまう可能性もあります。そうなれば当然、冷蔵庫としての機能が低下し、庫内の食品を傷めたり、近くの食品を腐らせる原因にもなりかねません。なので必ず粗熱を取ってから冷蔵庫に入れてくださいね。
一食づつの小分けにする
保存方法としては、一食分サイズのタッパーを使ったり、ラップや保存袋などで1食分またはお茶碗一膳分くらいの小分けにして保存するのをオススメします。
理由は3つ。
- 必要な量・人数分がひと目で分かるので便利
- 少量なので温めるときに熱が通りやすい
- 「食べきれなかったわぁ~。。。」の再発防止
冷蔵庫でご飯を保存するメリット
冷蔵庫でご飯を保存するメリットといえば、常温保存より日持ちする、につきます。
肉であれ野菜であれ、日持ちさせるために冷蔵庫で保存するわけですからね。それこそが冷蔵庫の存在意義ですし。
ただし、ご飯の場合、冷蔵保存だと消費期限は2~3日程度と意外なほど短命。
その理由はというと、冷蔵庫内の温度にあります。
メーカーの公式ページに、野菜室は4~9℃、冷蔵室(棚)は0~6℃という情報がありますが、この庫内温度は、ご飯のβ化(劣化)が早まる環境と一致します。
つまり、一晩でアウトなこともある常温保存よりはマシだけど、冷蔵で保存するメリットはあまりないということです。
なので、ご飯を保存するのなら、冷蔵ではなく、1か月は大丈夫と言われている冷凍保存にしましょう。
参照元:HITACHI 冷蔵庫の各室の設定温度を知りたいです。
ご飯は冷蔵庫より冷凍庫の方が良い?
はい、おっしゃるとおりです。
ご飯の場合、冷蔵保存にはほとんどメリットがありません。
同じ手間しかかからないのですから、ぜひとも冷凍で保存しましょう。
常温保存<冷蔵保存<<<冷凍保存
冷蔵庫に入れたご飯が固くなる原因
お米は冷めると固くなりますよね。冷蔵庫に入れておくと尚更です。
なぜでしょう?理由があります。
お米の成分のほとんどはデンプン(炭水化物)です。さらにお米のデンプンはアミロースとアミロペクチンです。この2種類のデンプンが固く結合しているのが生米(β(ベータ)デンプン)です。この固い結合を縫って何とか水分を含ませるための努力が浸水です。浸水が足りずに炊飯したお米が芯が残って固いのは、こんな理由からなんです。そしてしっかり浸水して水分を含ませた生米を加熱することで、固い結合が崩れて柔らかいお米 (α(アルファ)デンプン) に炊き上がる(α化・糊化)というわけです。
さて、ここからが本題。
炊いたお米が冷めていくときには、上記と逆の流れが起こります。つまり、せっかくα化(糊化)したデンプンがβ化(老化)していくのです。β化は水分含有量30~60%という条件の他、0~4℃という条件下で早まります。冷蔵庫内の温度はまさにその条件にピッタリということなんです。
冷蔵庫に入れたご飯をおいしく戻す方法
冷蔵庫で保存したご飯を復活させるには以下の2つの方法があります。
- 電子レンジ
- 蒸し器
どちらの場合も水を少々振って(霧吹きが便利!)β化(老化)した冷やご飯に水分を与えることで、再α化(糊化)を促すことができます。ただし、炊き立てご飯のような美味しさを復活させることは残念ながらできません。
一回炊いたら5食分くらい冷凍してるけど冷凍ご飯美味しくないんだよな
— 鈴森みの (@minonooon) May 7, 2021
思い切って白米からの路線変更ってのもアリですね!
パラパラがうれしいチャーハン、固めライス歓迎なカレーなどいいかも。
そうそう😁
— k.shimizu (@kshimiz12234467) July 18, 2021
うちは冷凍ご飯なにかと重宝します😁
暑い日は解凍して冷やし茶漬けとか🤩
カップラーメンの残り汁にいれるとか🤩
けっこう前の体験談ですが、冷凍チンご飯を夫のお弁当に入れたことがあります。
「今日のお弁当のご飯、すごいなアレ!」と夫。
誉め言葉じゃありません。再β化(?)でご飯がカッチコチだったそうです(笑)。
ご飯の保存におすすめの容器
ここでは、ご飯を冷蔵庫で保存するときのオススメ容器を、素材別に3つご紹介します。
耐熱ガラス
遠赤おひつ
フタをしたまま直接レンジ可能なタッパー
ご飯はどの保存方法がおすすめか
余りご飯の保存についてノオススメを以下にまとめてみました。
保存方法
常温保存<冷蔵保存<<<冷凍保存
消費期限
- 冷凍なら1か月
- 冷蔵は2~3日
- 常温は一晩でアウトなことも(夏場なら半日)
保存容器
- 手軽さ重視派向け
- ラップ類
- SDGsしたい人向け
- 繰り返し使えるタッパーや保存袋
余りご飯でSDGs
ここでは保存するときの容器についての提案をしたいと思います。
「保存容器に何を使おうかな」という時、パッと使えてパッと捨てられるラップ類は、簡単便利で保管場所も取らず、とっても重宝しますよね。
私も以前はよくラップ類を使っていました。安売りでまとめ買いもしてました。
が、最近は控えるようにしています。
その理由は、ここ数年よく見聞きするプラスチック問題です。その話題がチラッと頭をかすめるんですよね。
ラップの代替品になるタッパーも、今ではサイズ展開豊富で安く売ってますし、繰り返し使えるってやっぱり経済的!
慣れるまでは正直面倒くさく感じる時もありましたが、大丈夫、人間の順応性って案外すごいんです。大抵のことはすぐ慣れます。ほんとちっちゃな取り組みだけど「これも立派なSDGs!」と思っている私です(笑)。
余りご飯を通して「フードロス」「プラスチック問題」という2つの社会貢献ができるうえに、罪悪感も軽減するし、なんかちょっとイイ気分。
ご飯を炊き過ぎたら迷わず冷凍保存
炊きすぎて余ってしまったご飯の保存をどうするか?
をテーマに見てきましたが、あれこれ手を尽くしても、炊き立てのあの美味しさは復活できないという現実が分かりました。
となれば、フードロスを無くすためにも「適量を炊いて残さず食べきる」を挫けることなく目指していきましょう!
それでも「あら~、炊きすぎちゃった~」となってしまったら、迷わず冷凍保存。
そして食べる際には「嗅ぐ・見る・触る」の3つを実践して、危険な食中毒から身を守ってくださいね。
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